ジェームズ・J・ヘックマンのレビュー一覧

  • 幼児教育の経済学

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    本書は、2000年にノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授(シカゴ大学)の著書で、日本では2015年に初版が発行されています。教授の専門は労働経済学ですが、非認知能力を高めるための幼児教育の重要性を説いていて、教育的な価値からも興味深く読むことができます。
    パート1ではヘックマン教授の理論、パート2では各分野の10人の専門家によるコメント(批判も多く含みます)、パート3ではその意見に対する反論も含むヘックマン教授によるまとめ、最後に日本人専門家による解説、という構成になっていました。40年にわたる研究が解説されていて、とても興味深かったです。

    【パート1子供たちに公平なチャンスを与える(ヘ

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    2023年09月18日
  • 幼児教育の経済学

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    5歳までの教育がその後の社会生活に大きな影響を与える、
    そしてその時期に行われる公的な教育への投資は、
    その後に行われるよりも遥かに効果を生む。

    40年に及ぶ就学前教育プログラムを受けた
    子ども達の追跡調査から明らかにされたこの事実を
    反論と共にコンパクトにまとめたこの本は、
    まさに子どもをこれから育てる私にとって、
    非常に示唆に富むものであった。

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    2019年12月01日
  • 幼児教育の経済学

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    ノーベル経済学賞の著者が、就学前教育が成人して成功した生活を送る上でいかに重要であるかを説いた一冊です。
    就学前の子供に学力などの認知的能力はもちろん、社会において成功するためには、努力や忍耐力などの非認知的能力を高めることが、重要だと記されています。
    日本においても幼いころからの教育はとても重要で、健康を損なうことなく成長の手助けができれば、社会保障費の抑制にもつながるとの解説は納得がいくものでした。

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    2016年12月22日
  • 幼児教育の経済学

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    色々な育児書で引用されている本書。
    やっと読んでみた。
    翻訳された文章のため、少し分かりにくい。
    最後に日本人の経済学者による解説があり、そちらは身近な日本の社会問題と関連させて書かれているので入ってきやすい。

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    2021年07月03日
  • 幼児教育の経済学

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    教育を経済学の観点から考えたことが全くなかったので、教育を利益を生み出すものして捉える視点が面白い。幼児教育への介入が重要であり、非認知能力を伸ばすことの重要性も分かった。じゃあどうすればよいんだ?←考えてみよう!

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    2020年06月01日
  • 幼児教育の経済学

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    古市さんの幼児教育義務教育化からこちらにたどり着きました。

    世界ではペリー就学前プロジェクトという大きな研究があったことに驚きました。

    6歳までの教育がいかに将来に影響を与えるかということだが、各分野の専門家などの多方面からの賛否の意見もありました。

    教育といっても特に非認知能力が重要と言うとともに、富裕層、貧困層への支援を呼び掛けてもいる

    ただ、子育てした人が、この教育がいいとか根拠なくいっているものではないので説得力感じる論文みたいです

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    2019年12月14日
  • 幼児教育の経済学

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    有名なペリー就学前プロジェクトやアブシディ?実験などによると、就学前に非認知スキル(成績を上げるための勉強ではなく、生活力的な忍耐力、対人スキルなどの能力)を上げるような教育を施すことにより、成人後の逮捕率、各種依存症率、離婚率、就業率、持ち家率などに有意な差が生まれるとされている。これをベースに、最も社会的なリターンの大きい教育投資は、就学前に非認知スキルなどを上げることであると説く。
    二章ではこれに対して他の識者が見落としている点などを指摘。特に非認知スキル教育はややもするとその時点で優位な集団の(≒白人の)規範を押し付け再生産しかねないという指摘が興味深かった。また、こうした実験と結果の

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    2019年10月09日
  • 幼児教育の経済学

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    面白かった!幼少期の教育プログラムに財源を割くことは、幼い頃の貧困を後から矯正しようとするプログラムに投資するよりも効果が得られるとする主張。反論にもきっちりページが割かれていて、勉強になった。ヘックマンは母親による子育ての質ばかり注目しているのは奇妙という反論は面白かった。

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    2019年05月16日
  • 幼児教育の経済学

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    邦題はややズルい。このタイトルから読者の多くが期待するであろう「いつ、なにをするのが、教育において効率的・効果的なのか」については、中室牧子「学力の経済学」のほうが良書。
    ただ、学力の経済学も本書は参照・引用しており、本書の内容も興味深い。
    本書はどちらかというと論文である。いや、アメリカ世界における諸問題・格差が幼少期の教育の充実(より正確には教育への政府の介入)により縮小・改善できるとする政策提言である。ちなみに原題(そして第1章のタイトルでもある)は「子供達に公平なチャンスを与える」。まさにこういうことが書かれている政策提言なのである。

    著者は幼少期の教育的介入に関する実際に行われた二

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    2018年09月01日
  • 幼児教育の経済学

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    就学前(6歳まで)までに、貧困層に対して、忍耐力や協調性といった、非認知能力を高める教育を実施することで、将来の所得向上、生活保護費低減、犯罪率低下など、経済的かつ社会的にメリットありますよ、というのを、実験を踏まえて証明したヘックマン教授の成果を、わかりやすくまとめた本。ちと読みにくかったが、内容は理解できた。

    公的資金への投入にフォーカスしているが、数十年単位の長期投資のため、なかなか資金投資しにくい問題がありますよねー。

    民間で小さなビジネスモデルを作り、公を交えて普及、高所得から利益を得て、低所得を実質無料、的なモデルが作れないかー、webの広告モデルみたいに、リアルな広告モデルが

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    2017年10月20日
  • 幼児教育の経済学

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    朝日新聞の天声人語に掲載されていたので読んだ。短くわかりやすく書かれていた内容に、反論もいれて構成された本である。
     読んで損はない本。

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    2017年07月13日
  • 幼児教育の経済学

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    ・高学歴の女性を母親として、安定した結婚生活を営む過程に生まれ育つ子供は有利
     -読み聞かせに時間をかけ、一緒にテレビ見るのは少ない

    ・アベセダリアンプロジェクト&ペリー就学前プロジェクト

    ・認識的スキルは10歳までにある程度決まってしまう。しかし非認知すきるは20代の初めまで発展可能だが、学習を向上させることから、幼少期に形成しておくのが最善策
     -特に、3,4歳の時期の適切な教育が大切

    ・6歳までの就学前教育が重要
     -認知だけでなく、非認知が重要

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    2016年11月27日
  • 幼児教育の経済学

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    J.J.ヘックマンの幼児教育に関する主張、それに対する他者からの批評、そしてヘックマン自身の反論をまとめた一冊。多くの研究者が一致している点は、「能力は遺伝だけでなく環境にも依存すること」、「幼少期からの非認知能力の育成が重要であること」である。しかし、どのような教育が効果的か、またその効果の程度については、実験ごとに異なる結果が出ている。これは、子どもが育つ環境が一人ひとり異なるため当然ともいえるが、個人的には最も大切なのは、愛情を持って子どもに接することなのではないかと思った。

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    2025年04月06日
  • 幼児教育の経済学

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    成人の職業訓練の効果は低い
    重要なのは幼少期
    認知的スキルと非認知スキルを上げる
    一方で貧困の問題がある
    幼少期こそ、社会として愛情と子育ての力で、皆の環境を高める必要がある
    就学前の幼児教育で公的投資をするのは収益率が高い

    英語タイトルは、Giving kids a fair chance
    経済学という日本語タイトルなのは大竹先生の解説を読むとわかる

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    2024年06月15日
  • 幼児教育の経済学

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    幼児期に教育上の介入を行うことが、それより上の世代に行うよりも効果が高いという主張。効果は何%の投資効果があったというような経済的な指標で述べられるが、これは、単に教育が将来の収入を増やすということではなく、政策立案において幼児教育への介入がコストパフォーマンスが良いという意味を含むと思われる。

    本書は、第1章で著者の主張を紹介した後、第2章で専門家によるコメント(批判的なものが多い)を紹介している。そして、最後の第3章で、それに対する著者の反論を示す構成となっている。
    批判に対する回答を示すことで著者の論の説得力が増す、というのを意図しているのだと思われるが、、、第3章の反論が不十分で、説

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    2024年06月06日
  • 幼児教育の経済学

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     幼児教育について投資効果があるかどうかの観点でずっと書かれているので違和感があるが、経済学者から見れば当然と言えば当然か。一方で幼児教育を実践・研究する側にも経済的視点は大切だ。福祉や教育は行政と結びつきが強く、公的なお金に頼ることが多い。限りある財源をどう使うか考えたときに、優先付けをしてどこかを切り捨てたりする前に、必要な領域には必要なケアがまわるよう、少ないお金でより効果の高い施策を考えるべきだ。
     幼児期の教育はその後の人生に大きな影響を与える。忍耐力、協調性、計画力といった“非認知能力”を幼児期にきちんと身につけた人は、良いところに就職し、より高い所得を得るので税金を納め、健康も向

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    2024年06月01日
  • 幼児教育の経済学

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    就学前の教育が、忍耐力や協調性、頑張る力などの非認知能力を高める。ゆえに社会課題である子どもや社会的貧困を解決する一助となると主張する。

    著者の主張への反論、またそれに対する反論も書かれている。著者の主張だけに偏らず、多様な意見を見ることができるのも好感が持てる。

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    2023年01月24日
  • 幼児教育の経済学

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    まず経済学なので個人レベルで何をするべきか、に関してはヒントにはなっても明確に何かを得られるわけではないので注意。

    ユニークなポイント
    著者の主張と反するような別の研究者のコメントが多数掲載されており、様々な観点から主張を見ることが出来る。
    その代わり主張自体はボリュームが非常に少なく、あっさり読める。

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    2022年11月20日
  • 幼児教育の経済学

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    マクロ視点の話のため、思っていたの内容とは少し違った。具体的な各家庭でのお金のかけ方の話などはなし。

    公共政策に興味のある方には良いかと思います。

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    2022年01月24日
  • 幼児教育の経済学

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    小さい子供ほど教育への投資をすることの重要性を科学的に証明したことでノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授の本。認知能力(定量化できるもの)だけでなく非認知能力(やる気や忍耐力など)も重要である。一親として何ができるか?というよりも、政府としてどこに選択と集中投資を行うべきかという教育に関するマクロな視点が得られる本。

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    2021年11月25日