河原れんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東日本大震災から三年目を迎えた。この作品は、あの未曾有の被害をもたらした大災害時に岩手県災害対策本部で一人でも多くの命を救うために奮闘した人々のノンフィクション小説である。
忘れてはいけないあの日の事を今一度、胸に強く刻むためにも、読んでみるべき作品である。
読みながら、当時の事を鮮明に思い出した。あの時、一番困ったのは情報が途絶えた事だ。デマや噂に踊らされ、何が真実なのか、自分で確かめるしかなかった。そんな時、Twitterを始め、多くの方に助けられた。大災害時に一番必要なものは正確な情報であると思う。
本書にも描かれているように大地震の直後に携帯電話のワンセグで見た宮古が津波に襲われる映像には衝撃を受けた。気仙沼に暮らす義理の両親に連絡を取るも、携帯電話はつながらず、『津波で家に帰れない』というメールが届いた後は音信不通になり、非常に心配したものだ。Googleのパーソンファインダーなどで安否を確認するも全く手掛かりがなく、意を決して、一週間後に車で気仙沼に向かった。気仙沼市内の悲惨な状況に驚いたが、幸い義理の両親は無事だった。しかし、大地震発生時に義理の両親は、本書にも描かれている陸前高田市内で買い物をしていたと聞いて驚いた。津波で落橋した気仙大橋を間一髪で渡り、気仙沼市に向かう途中で目の前に津波が迫り、高台に逃れたとの事だった。
また、いつの日か来るであろう大災害に様々な事を備えておきたい… -
Posted by ブクログ
同乗したバイクで事故に遭い、恋人を亡くした主人公、泉美。
彼はいなくなり、そして自分自身は"今"生きている。
目の前で恋人を亡くしたショックで、
事故当時の記憶をどうしても思い出すことが出来ない彼女が
空白の時間を取り戻し、事実と向き合っていくストーリー。
トレイラーや作品紹介を読めば、
決して物理的なハッピーエンドにはならないだろう、、と
誰でも予想は出来るけれども、
事実に迫るたび、主人公が感じる動悸や恐怖を同じくして感じ、
胸が苦しくなる1冊。
冒頭から、既に彼女は恋人を失っている設定から始まり、
"今"と、"過去"を行き来するような展開になっています。
(これくらいならネタバレにならないです?よね?)
最期まで一緒にいたはずなのに、どうして思い出すことが出来ないのか。
自分自身の感情と、精神的な身体反応がバラバラになった状態で
何のために事実を知ろうとして、事実を知ってどうするのか。
「主人公の再生」と一言でまとめてしまうと簡単に聞こえますが、
向き合っては背を向け、立ち向かっては逃げ出す主人公の姿は
誰もが共感できる姿のような気がします。。
原作と映画は若干設定が異なるようですね。
(…といっても、映画は観ていないのですが)
原作は主人公の女性を追っていますが、
映画はなんとなくだけど、恋人にもスポットがあてられているような気がします。。