渡辺豪のレビュー一覧

  • 遊廓(とんぼの本)

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    ネタバレ

    遊郭をどう評価するかは個人の判断に任せたいと思う。私は単純に知りたいと思った。
    時代小説に出てくる、吉原の遊郭(江戸の遊郭は吉原にしかなかったことをこちらの本で初めて知りました)

    性愛の世界の深さはいまだによくわかりませんし、遊郭というものに一度きちんと向き合いたくて、最初に写真集から入りました。

    手ずれができていても美しい建物もあれば、すでに廃墟と化している場所もある。吉原に働く遊女が奴隷であったという言葉に、そうだ、と初めて気が付く愚かさ。
    他の史料も当たって改めていろいろ考えたいと思う。

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    2020年07月28日
  • 普天間・辺野古 歪められた二〇年

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    20年前の普天間返還の日米合意から、現在の安倍政権の強圧的政策に至るまで、代替ヘリポートが新たな基地建設に転換していった経緯を丹念に描いています。著者はこれを歪みと呼びます。
    居心地のいい沖縄に日本のお金で高機能の新基地を欲した海兵隊。海兵隊との同居を嫌った米空軍。自民党政権による問題の糊塗。鳩山政権による過剰な政治問題化、歪みの原因は多面性を持っています。
    過去、明らかに寛大な譲歩と見える措置をとることで、沖縄県民の心を惹きつけ情勢を安定化させ、残る米軍基地を安定的に使用する政策が、現在の強硬的な政策にとってかわられた時、米軍基地に対する県民の反発と敵意として暴発するリスクを孕んでいます。沖縄の尊厳を一顧だにしない政策は、この潜在的リスクを自ら増大させています。
    このような背景には、私たち本土住民の沖縄への無関心があるち考えました。
    それにしても、橋本首相って手法はともかく偉い人だったんだねぇ。大田知事との会談は17回に及ぶそうです。最後は手切れになったけどね。
    それに比べて安倍さんは翁長さんと何回会ったんだろうね。無視と無関心ほどおそろしいものはないね。

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    2016年11月04日
  • 普天間・辺野古 歪められた二〇年

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    <20年前「沖縄の負担軽減」の目玉として日米合意された普天間基地返還が、なぜ辺野古の海を埋め立てる「新基地建設強行」にすり替えられたのか。交渉の舞台裏を検証、その実相と全体像を明らかにする>として書かれた本。

    20年の歴代政権の動きを丁寧に追い、それを俯瞰することによって問題の本質を追及しています。ドキュメンタリー風の書きぶりもあり、引き込まれながら一気に読みました。

    沖縄の民意に向き合わず辺野古新基地建設に突き進もうとする現政権、一昨日(2016年9月16日)司法の立場を逸脱しその方針を追認する判決を出した福岡高裁那覇支部、許せないという気持ちでいっぱいですが、さらにその思いを強くしました。

    たくさんの方に読んでほしい一冊です。

    【目次】
    はじめに-渡辺豪
    第一章 橋本龍太郎の「賭け」と「代償」
    第二章 小泉純一郎政権下の「普天間」
    第三章 鳩山由紀夫政権と「最低でも県外」
    第四章 「粛々と実行を」-安倍晋三政権
    終 章 「歪められた二〇年」
    おわりに-宮城大蔵

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    2016年09月18日
  • 遊廓(とんぼの本)

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    ネタバレ

    メインは写真集でした。
    なぜ遊郭に惹かれるのか、を考え直すのによいかもしれません。最後に著者の思いがかかれてあります。

    建物の美しさだけではなくて
    性と政治と歴史と文化と…
    切り離せないテーマが絡み合っているものだと思いました。

    また、なくなってしまうことへの寂しさはありますが、遊郭跡を残してきた遺族、関係者のことも、深く理解すべきだと思います。

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    2026年04月26日
  • 遊廓(とんぼの本)

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    遊廓とは、かつて存在した、売春を為政者が許容した街のことである。
    遊廓という言葉からは、吉原に代表されるような江戸情緒が連想されがちだが、実は遊廓文化は明治以降の近代化と強く結びつくという。江戸期には、東京の吉原や京都の島原、大阪の新町、長崎の丸山といったごく限られたものしかなかった。だが、明治の近代化を境に、その数は飛躍的に伸びていく。
    娼婦を国が管理する目的は、性病の防止だった。18世紀以降、西洋諸国には、娼婦を登録し、性病検診を行う仕組みが導入されていった。明治維新に合わせて、日本政府もこれに倣い、娼婦を公娼として管理することになった。
    だが、江戸期までの遊廓は、年季奉公の名目を持つ、事実上、人身売買で買われた遊女で成り立っていた。近代化の手前、そのままにしておくわけにはいかず、娼婦は「自由意志」で働く形になった。つまり、店側は「貸座敷」として娼婦が売春を行う場を提供する。そこで働くのは、(建前上は)娼婦の「自由意志」というわけである。
    その後、日本陸海軍の軍拡に伴い、軍都が増えるにしたがって、遊廓も広がっていく。
    こうした街は、昭和33年に施行された売春防止法によって名目上は消滅した。
    遊廓にあった建物は、あるいは旅館やバーなどとして形を変えて使用され、あるいは持ち主が鬼籍に入って崩落し、かつての華やぎは薄れている。

    本書は日本各地に残る遊廓の写真集である。
    著者は10年に渡り、失われつつあるかつての遊廓を訪れ、撮影をしている。
    撮影の許可を頼みに行く際には、こう言うのだという。
    私は遊廓が好きです。だから撮影しています

    場所の性質上、怪訝に思われたり、警戒されたりということもなくはないようだが、ストレートに「遊廓が好きだ」という取材者に対して、関係者は概して親切に接してくれるという。

    表紙のような美しいステンドグラス、紅に塗られた欄干や階段など、保存状態の優れたものもあるが、崩れかけた廃墟のような建物もある。しかし細部に目を向ければ、そうした中にも、意匠に趣向を凝らしたタイルや細かく細工された格子、デザイン性に富んだ窓、配置が計算された石畳などが見えてくる。消えかけた「OFF LIMITS」の文字、PEPSIの広告、星条旗などからは、戦後の進駐軍の影もちらつく。

    華やかな嬌声も聞こえるようでもあるが、その陰には、やはり流された多くの涙もあったろう。
    この街を、どれほど多くの人が通り過ぎて行ったのだろうか。

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    2020年10月28日
  • 遊廓(とんぼの本)

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    2000年頃より 取り集め
    遊郭内部の写真があれば 希少価値はあった
    現在では残っているもの建物は稀である

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    2021年04月04日
  • 遊廓(とんぼの本)

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    外観の写真を記録として残している写真集でした。曇り空での撮影が物悲しさを引き立ています。
    個々の建物についての説明書きはなく、全体的な公娼制度の説明と昭和の遊廓を切り取った感じでした。
    少ない内部の写真では太鼓橋や窓枠など時代を感じさせます。
    以前読んだ「遊廓に泊まろう」に比べると少し物足りない感じでした。

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    2020年12月14日