江口寿史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
江口寿史さんは原稿の締め切りを守ら(れ)ないことで有名な漫画家です。
作品はどれもすばらしいもので大好きです。
そんな江口寿史さんがウェブで公開していた日記の文庫版です。書き下ろしのエッセイマンガもひとつ入っています。
本書の2002年3月15日の日記に『タンタンの冒険』展の感想があるのですがそれは、江口寿史さんご自身のことを書いているように思いました。
「自分が設定したハードルを越えるための努力」……きっと江口寿史さんが原稿を落とし敬愛する先輩の期待を裏切ってまで譲れないのはこれに違いないと。
イラストも毎回その爽やかさと美しさに感動するけど、マンガの新作、期待しています。 -
Posted by ブクログ
それはまだ私が漫画を貪るように読んでいた頃。好きだったのよ。
江口寿史の「すすめ!パイレーツ」が。何度読み返したことだろう。
処分する前の単行本はボロボロになっていたはず。
最後にちゃんと読んでいたのは月刊誌「ASUKA」に連載していた
「江口寿史のなんとかなるでショ!」だったな。
いつの間にか漫画家は開店休業。イラストレーターのような仕事
ばかりになっていた江口寿史が、自身のホームページで掲載した
日記の1999年から2002年までと、ギャグ漫画家の大御所・山上
たつひこが13年ぶりに漫画家として復活祭のアシスタントを務めた
際の「金沢日記」をまとめたのが本書だ。
-
-
Posted by ブクログ
「言っとくけど、いっぺんに読もうとしないでな」と著者自ら忠告する「迷惑なボリューム」の文庫版。つい読みふけって、さすがに「いっぺんに」ではないものの、ぐいぐいと読み終えてしまった。おもしろいんだもの。こういう、自分で自分にキビシク突っ込むテンポのいい文章はとても好きだ。
いまや「破滅型の作家」は文学者ではなく漫画家にいるのかも。締め切りを守れず、遅れに遅れた挙げ句の休載、さらには連載立ち消え。そのくせしばしば飲み歩いて泥酔する。まったく編集者とかはたまんないだろうなあ。
凡人はこうはできない。締め切りはつい守っちゃう。小心者のわたしなど、誰かを待たせてると思ったらお尻がムズムズして、必要も