水野直樹のレビュー一覧
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韓国併合以前から現代に到るまでの在日朝鮮人の歴史を概説したレビュー。特に併合以前(1910年まで)の国内朝鮮人労働者は、当時の風景としては一般的であったようだが(清水宏監督の映画「有りがたうさん」など)、本書のような概説はあまり見かけないので貴重かもしれない。日本政府の移民対策・管理の考え方や方法論は、基本的に明治以後から現在に到るまで変わっていないという印象を受ける。終戦直後の在日朝鮮人連盟形成などのくだりは、同時期を舞台にした東映やくざ映画などの(映画自体は劇的に演出されているとはいえ)基本的な背景になっている。また、戦後在日社会の内部抗争などについても触れられており、一言で「在日」といっ
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「日本の植民地支配 肯定・賛美論を検証する」と題して、20もの設問に対して専門家が2頁から4頁のみで答えてゆくパンフレットである。読み始めたときは、いくら何でも頁数が少なすぎやしまいか、と危ぶんだのだが、半分以上はグゥの音も出ない「事実」が記されていて説得力があった。
この出版された目的は、当時(2000年頃)「新しい歴史教科書をつくる会」や小林よしのり「台湾論」などの植民地支配・賛美の影響が大きかったため、それに学問的に反論しておく必要があったためである。設問が多くなったのはそのためだ。これら出版や住民の運動の成果か、作る会分裂などもあって、流れを汲む育鵬社の歴史教科書占有率は2015年度 -
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先日読んだ『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 』のクマさんレビューにおいて、日本人としては太平洋戦争中の植民地支配についても考えるべきとの「気付き」を頂きました
そしてそんな中でニャンコ先生に紹介頂いたのが本書になります
正鵠を射るとはこのことで、こういう良書がすっと出てくるあたりさすがはゴールドと言わざる得ません
ゴールドどころかゴールドDXαです(風邪薬か!)
そもそもでいうと、植民地支配の肯定・賛美論の存在そのものがう〜んって側の人なんですね
他国に侵略して植民地にしてる時点でほめられることってないと思うんよな
例えばそれが「めちゃくちゃ虐げられてる人たちを救うため」であったと -
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植民地化から現代に至るまで、在日朝鮮人を取り巻いてきた環境について丁寧に説明がなされ、予備知識がなくてもかなりのレベルでどういう困難に直面してきたかがわかる。
思想的にもかなり中立的だと思う。
そして、差別の歴史を恥ずかしく思うとともに、本国の動乱にこれほどまでに在日朝鮮人のコミュニティが翻弄されてきたのかと衝撃をうけた。
しかし、現代に於いてますます悪化している在日朝鮮人への”蔑視”とも言える恥ずべき行為を鑑みると、少し未来に対して明るすぎる展望にも感じられた。
とにかく、前半の水野先生の書かれたパートは鋭い指摘の連続で、自らの歴史認識を改めさせられる。
後半の文先生も、戦後の複雑な歴 -
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1910年の韓国併合によって韓国・朝鮮人は帝国臣民とされたが日本人と同様な取り扱いはされてこなかった。戸籍自体から区別されていた。第一次世界大戦勃発により日本国内の労働力が必要とされ、併合以前と比べて日本への労働力としての導入が図られていった。そしてその時から在日のルーツがある。朝鮮半島で生活できなくて日本に渡ったり、日本が労働力が必要で徴収したりした。また朝鮮半島の政治状況にも影響され、朝鮮総連系と民団系で衝突と緊張があった。この時代から戦後に至るまでの日本国内での韓国・朝鮮人の状況について記述されている。ほとんどが知らなかったことである。貴重な内容と感じた。
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実際にはこれと違う
「在日朝鮮人 歴史と現状」山田照美・朴鐘鳴
(明石書店)を読んだ。
朝鮮人からしたら確かに、帰化しろよなんて気軽に言うんじゃねーよ昔のこと水に流す気かよと言う気持ちも分かる。だからこそ同和と違って「私は気にしないよだって友達だもん」って言われると烈火の如く怒り出すんだよな。その一方で、実際に在日の犯罪者が多いんだよな。ただでさえ遺伝子レベルで恨み持ってる人達なんだもん、出来るなら封じ込めたくもなるよな。
世代が変わり当時者意識が薄れていく中で、今後はゆるーくお互い忘れていって帰化する人が増えるんじゃないかな民族意識だのどうこうではなく、そんなの古いやん知らんしええやんっ -
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朝鮮・韓国近現代史を専門にする、日本人と在日朝鮮人二世の学者による共著。
著者らはまえがきで、本書は、大きくは、「韓国併合前後から、植民地期の在日朝鮮人世界の形成を経て、戦時期の試練へと至る時期」を扱った前半と、「朝鮮解放から、高度成長期以後の在日朝鮮人の世代交代や多様化を経て、グローバリゼーションの時代へと至る時期」の二つの部分から成り立ち、前半は「植民地と支配本国との間の移動という特殊性を持ちながらも、現代の移住労働者と共通する面があると考え」て「移民労働者という側面に注意を払うことにし」、後半は「国籍や民族にまつわる画一的な見方や観念ではもはや捉えきれないような、在日朝鮮人のありのままの