水野直樹のレビュー一覧

  • 日本の植民地支配 肯定・賛美論を検証する

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    とんでもないエセ学者の妄言に毅然と立ち向かえるまともな学者たちがいることに安心しながら読んだ。
    台湾は韓国のようなアクションをしないからよく知らなかったが大きな被害を受けたことがわかった。
    加害国の国民のひとりとして、歴史を歪める輩は許せないと思うし、戦争準備を推進する勢力に対してしっかり拳を上げたいと思う。

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    2023年12月24日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    韓国併合以前から現代に到るまでの在日朝鮮人の歴史を概説したレビュー。特に併合以前(1910年まで)の国内朝鮮人労働者は、当時の風景としては一般的であったようだが(清水宏監督の映画「有りがたうさん」など)、本書のような概説はあまり見かけないので貴重かもしれない。日本政府の移民対策・管理の考え方や方法論は、基本的に明治以後から現在に到るまで変わっていないという印象を受ける。終戦直後の在日朝鮮人連盟形成などのくだりは、同時期を舞台にした東映やくざ映画などの(映画自体は劇的に演出されているとはいえ)基本的な背景になっている。また、戦後在日社会の内部抗争などについても触れられており、一言で「在日」といっ

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    2015年04月29日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    10年ほど前に出版されたが、韓国文学関連の本で紹介された。植民地としての韓国以前の問題はあまり触れられていないが、韓国と日本での政治的な動きは掴んでいる。前半分は内容がぎっちりと詰まっていて読むのに時間がかかるが、後半は現在のことなのですんなり読める。
     在日朝鮮人についての知識を得るには最適であろう。ただし現在の学校での在日の児童生徒についてどう指導するかまでは記載されていない。さらに在日の朝鮮人が少なくなりそれよりも中国人や日系二世が多くなってきている状態を指摘するにとどまっているが、10年後のものも書いてほしい。

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    2025年10月28日
  • 日本の植民地支配 肯定・賛美論を検証する

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    「日本の植民地支配 肯定・賛美論を検証する」と題して、20もの設問に対して専門家が2頁から4頁のみで答えてゆくパンフレットである。読み始めたときは、いくら何でも頁数が少なすぎやしまいか、と危ぶんだのだが、半分以上はグゥの音も出ない「事実」が記されていて説得力があった。

    この出版された目的は、当時(2000年頃)「新しい歴史教科書をつくる会」や小林よしのり「台湾論」などの植民地支配・賛美の影響が大きかったため、それに学問的に反論しておく必要があったためである。設問が多くなったのはそのためだ。これら出版や住民の運動の成果か、作る会分裂などもあって、流れを汲む育鵬社の歴史教科書占有率は2015年度

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    2024年02月18日
  • 日本の植民地支配 肯定・賛美論を検証する

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    先日読んだ『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 』のクマさんレビューにおいて、日本人としては太平洋戦争中の植民地支配についても考えるべきとの「気付き」を頂きました

    そしてそんな中でニャンコ先生に紹介頂いたのが本書になります
    正鵠を射るとはこのことで、こういう良書がすっと出てくるあたりさすがはゴールドと言わざる得ません
    ゴールドどころかゴールドDXαです(風邪薬か!)

    そもそもでいうと、植民地支配の肯定・賛美論の存在そのものがう〜んって側の人なんですね
    他国に侵略して植民地にしてる時点でほめられることってないと思うんよな
    例えばそれが「めちゃくちゃ虐げられてる人たちを救うため」であったと

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    2024年01月30日
  • 日本の植民地支配 肯定・賛美論を検証する

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    『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 』(岩波ブックレット 1080)から来ました(読みました)。肯定・賛美論に対する問いが20問、簡潔ながらわかりやすい内容となっています。

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    2023年12月04日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    併合から現在までの日本と韓国、朝鮮との関わりがよく分かる
    ヒトを単なるモノ、資源として扱うことが問題を産んできた、ヒトは人であることを理解することが重要

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    2021年05月05日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    植民地化から現代に至るまで、在日朝鮮人を取り巻いてきた環境について丁寧に説明がなされ、予備知識がなくてもかなりのレベルでどういう困難に直面してきたかがわかる。
    思想的にもかなり中立的だと思う。

    そして、差別の歴史を恥ずかしく思うとともに、本国の動乱にこれほどまでに在日朝鮮人のコミュニティが翻弄されてきたのかと衝撃をうけた。

    しかし、現代に於いてますます悪化している在日朝鮮人への”蔑視”とも言える恥ずべき行為を鑑みると、少し未来に対して明るすぎる展望にも感じられた。

    とにかく、前半の水野先生の書かれたパートは鋭い指摘の連続で、自らの歴史認識を改めさせられる。
    後半の文先生も、戦後の複雑な歴

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    2020年04月25日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    1910年の韓国併合によって韓国・朝鮮人は帝国臣民とされたが日本人と同様な取り扱いはされてこなかった。戸籍自体から区別されていた。第一次世界大戦勃発により日本国内の労働力が必要とされ、併合以前と比べて日本への労働力としての導入が図られていった。そしてその時から在日のルーツがある。朝鮮半島で生活できなくて日本に渡ったり、日本が労働力が必要で徴収したりした。また朝鮮半島の政治状況にも影響され、朝鮮総連系と民団系で衝突と緊張があった。この時代から戦後に至るまでの日本国内での韓国・朝鮮人の状況について記述されている。ほとんどが知らなかったことである。貴重な内容と感じた。

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    2019年02月08日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    在日朝鮮人、在日韓国人の誕生から現在の状況までが資料や数値に基づいて説明されている。総連や民団など詳細な在日団体の争いや内部事情の記載はくどく感じるものの、総じて客観的、冷静な記述であると思う。

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    2018年04月18日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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     「韓国併合」前から植民地期、戦後期を経て現在に至る在日コリアンの通史。戦前は労働者の「内地」・朝鮮間の移動の変容に、戦後は在日韓国・朝鮮人による社会運動の変遷に力点を置いて叙述している。近代の在日コリアンついての最新の入門書として有益である。

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    2015年07月21日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    ネタバレ

    この1897年には、朝鮮人労働者が初めて日本にわたってくるようになった。九州の炭鉱試合で労働者が不足したため、佐賀県西松浦郡の長者炭鉱経営者が朝鮮から労働者を雇い入れたのが最初である
    関東大震災時の虐殺の根本にあるのは、朝鮮人を分別する反面で、危険な存在として警戒し、恐れる意識が日本人の間に広まっていたことである

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    2024年08月30日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    実際にはこれと違う
    「在日朝鮮人 歴史と現状」山田照美・朴鐘鳴
    (明石書店)を読んだ。

    朝鮮人からしたら確かに、帰化しろよなんて気軽に言うんじゃねーよ昔のこと水に流す気かよと言う気持ちも分かる。だからこそ同和と違って「私は気にしないよだって友達だもん」って言われると烈火の如く怒り出すんだよな。その一方で、実際に在日の犯罪者が多いんだよな。ただでさえ遺伝子レベルで恨み持ってる人達なんだもん、出来るなら封じ込めたくもなるよな。

    世代が変わり当時者意識が薄れていく中で、今後はゆるーくお互い忘れていって帰化する人が増えるんじゃないかな民族意識だのどうこうではなく、そんなの古いやん知らんしええやんっ

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    2021年06月12日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    朝鮮・韓国近現代史を専門にする、日本人と在日朝鮮人二世の学者による共著。
    著者らはまえがきで、本書は、大きくは、「韓国併合前後から、植民地期の在日朝鮮人世界の形成を経て、戦時期の試練へと至る時期」を扱った前半と、「朝鮮解放から、高度成長期以後の在日朝鮮人の世代交代や多様化を経て、グローバリゼーションの時代へと至る時期」の二つの部分から成り立ち、前半は「植民地と支配本国との間の移動という特殊性を持ちながらも、現代の移住労働者と共通する面があると考え」て「移民労働者という側面に注意を払うことにし」、後半は「国籍や民族にまつわる画一的な見方や観念ではもはや捉えきれないような、在日朝鮮人のありのままの

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    2016年01月16日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    岩波新書のカタさには慣れているつもりだったが、いつもにも増して読みづらく感じた。戦前の朝鮮人労働者流入対策がまず先にあり、その結果韓国での工業化を許容する植民地施策が実行されたなどの興味深い指摘は多いが、民団や総聯などの各種団体の合従連衡や、本国や日本の共産勢力との絡みが異様に複雑で、一読しただけでは全体像が掴みづらい。一番知りたかった在日コリアンの現代の暮らしぶりに関する記述が少なかったのもやや残念。

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    2015年12月08日
  • 在日朝鮮人 歴史と現在

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    概観はつかめたが、理解には程遠い。
    時代と国家に翻弄された民族か哀れ。
    日本の責任論だけでなく、そもそも朝鮮半島は大陸からの脅威と侵略の歴史でもある。
    民族の悲哀は地政学的でもあるのかも。

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    2015年03月04日