四国タオル工業組合のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ブランド戦略ということで少し興味がわいて今回こちらを選びました。
いいものを作っているだけでは売れない。
存在価値や意義をきちんと伝えないと売れない。
この冒頭から始まるメッセージに既視感を感じました。
それは会社員で結婚式のプロデュースをしていた時代のこと。
良いことをやっていても、よいものを提供していても、それを世の中に伝えて世の中に支持されないと意味がないという壁にぶち当たった時です。
だからこそ興味を惹かれたのかもしれません。
本質的価値を見極めることは、インサイトと似ているのかもと思います。
本人も気づいてないところに価値を見出す。
一般的なイメージと、そのものの価値。
それを見極 -
Posted by ブクログ
佐藤可士和氏が手掛けた「imabari towel」ブランド再生物語。佐藤可士和氏のマーケティング論/ブランディング論というより今治タオル工業組合の奮闘記といったほうが正しい。ゆえに肉薄する臨場感や緊迫感が伝わってき、地域創生/ブランド再生に取り組む全ての方におすすめしたい。ブランドを作る難しさや戦略の必要性、ちょっとした邪な気持ちが瓦解につながるところなど非常に参考になる。いまでは今治=高品質のタオルだが、いくら技術を持って水準高くともOEMで目先の売り上げに甘んじると長期的には弱体化する恐ろしさと、それを巻き返すのがこれほど難しい(まさに奇跡)ことを痛感させられる。
ブランド再生が限りな -
Posted by ブクログ
哲学のない広告は価値がない。
佐藤可士和の仕事には、哲学がある。
ただの企業や商品のロゴデザインにとどまらない。
企業や商品をあいだにはさんで、その向こうにいる「人」に訴求する。
ユニクロやドコモやセブンイレブンだけでなく
今治タオルや明治学院大学のブランディング化も、
タオルを作る人と使う人
大学に集う教師や学生たち
そういった人の行動様式やライフスタイルそのもののデザインや提案にまで踏み込んでいる。
そういう意味で、彼の仕事は抜群に★5つなのだが、
まあ、読み物としては★3つですかな。
気鋭のアートディレクターの上から物申すブランディング化だけでなく、
タオルメーカーや職人をリスペクトし -
Posted by ブクログ
佐藤可士和が関わった今治タオル復活までの話。定量化すると2%の成長との事だか、イノベーションとは何か、を整理する良書。メモ。(1)イノベーションとはあらゆる領域で新たな価値の創造をすること。
(2)本質的価値×戦略的イメージコントロール=ブランディング。今治タオルのキーファクターは安心、安全、高品質。
分かりやすく伝えるために、白いタオルをキープロダクトに設定した。
(3)ロゴマークの織りネームの裏面には、必ず四桁の番号が記載されている。
(4)階段を上り続けていれば、必ず踊り場に差し掛かる時が来る
(5)今の日本にも素晴らしいコンテンツは沢山ある。自動車、和食、歌舞伎、富士山。ところがそれら -
Posted by ブクログ
『いいモノをつくってさえいれば売れる』その結果瀕死状態までになった”今治タオル”をブランド戦略によって成功に導いた過程を2つの視点から見た物語。
ブランド戦略を仕掛けたクリエイティブ•ディレクター佐藤可士和氏、もう一つはジリ貧であった四国タオル工業組合。
この成功迄に至る両者の視点の違いが面白い。タオル業界素人であったからこそ出来たブランディング、タオル業界にどっぷり浸かっていたからこそ全てが失敗に終っていた販路拡大。
この四国タオル工業組合のような末期症状の集まりは現在の地方の組合にごまんとあるだろう。その中でも『安心•安全•高品質』であった今治タオルという歴史があったからこそ成功出来 -
Posted by ブクログ
著者名を意識したのはだいぶ以前だが
明確に意識したのはふじようちえんを
見学に行ったときか
著者はデザイナーであると思っていたが
ああこんなのもデザイナーの仕事なのか
と思った記憶がある
いい建築だなと思った
この本で印象に残ったのはいくつかあるが
今治タオルの知名度が上がり
今治タオルの組合側が
遊び心ある広告を提案したときのこと
著者は今治タオルは優等生
優等生が冗談を言ってどうすると
組合側の慢心を「ブレ」だと一蹴する
組合の提示がどんなものかわからないが
そんなに悪くないように僕には思えたが
それを明確に切り分ける
すごい能力だなと思った
今治タオルいいなと
最近思っていたが
こ