真木悠介のレビュー一覧
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真木祐介のペンネームで書かれている、見田宗介氏の著書。
1977年に発行された。
自分は1975年生まれなので、ほぼ同い年くらいの本だ。
ドン・ファンやドン・ヘナロという名のインディオの生活から、現代社会を生きる知恵を探る試み。ドン・ファンはカスタネダというアメリカ人にインディオの知恵を授けていく。そのカスタネダの書いた本を通して、著者はエッセンスを抽出していく。その結晶が本書。読後、著者の素晴らしい知性に圧倒された。ドン・ファンの教えは決して易しい内容ではないが、それを非常にわかりやすく概念化していく。著者の世代の知識人(エリート)の知性の高さには本当に驚かされる。
元々この本は、ジャー -
Posted by ブクログ
文化人類学者のカスタネダが、シャーマンであるドンファンのもとを訪ねる話をもとに、精緻に描く、
現代の私たちの自明性の罠からの解放を目指す、真木氏の一冊。
ドンファンの言葉を、カスタネダや私が言葉という文字で「理解」したと思ってはいけない。
私たちが当たり前だと思っているもの、貨幣や西欧中心的な思考などは、ドンファンの住むメキシコの地では通用しない。
何が、本当の価値なのか、私たちのツールとしての言語や貨幣、思考は、本当の普遍性を持つものなのか
エゴイズムからの解放、死への恐怖からの解放、私たちの内奥をすべてを解き放ったときに、交響するコミューンが開かれる。 -
Posted by ブクログ
■気流の鳴る音
序 「共同体」のかなたへ
――コミューン構想のための比較社会学
I カラスの予言――人間主義の彼岸
II 「世界を止める」――〈明晰の罠〉からの解放
III 「統禦された愚」――意志を意志する
IV 「心のある道」――〈意味への疎外〉からの解放
結 根をもつことと翼をもつこと
■旅のノートから→もっと読みたい!仮に<旅エッセイ>と考えても、抜群の面白さ。
骨とまぼろし(メキシコ)
ファベーラの薔薇(ブラジル)
時間のない大陸(インド)
■交響するコミューン
彩色の精神と脱色の精神――近代合理主義の逆説
色即是空と空即是色――透徹の極の転回
生きることと所有すること――コミ