中村一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「心が視える」からと言って、それが「正しい」とは限らない。
例えば同じ景色を見ても感じ方は人それぞれであるのと同じように、誰かの想いを見ても、結局解釈はそれを見た人が考えること。
この話の場合は、キッコの主観による解釈、希望的解釈が入ってしまう。
要は色眼鏡だ。
その人の本当の想いを正確に汲み取ることなど、きっと誰にだってできはしない。
それゆえに、キッコは何度も間違えてしまう。
魔法使いの力は万能ではないのだ。
まひろの作る美味しそうな料理にもてなされつつ、一筋縄ではいかない人々の思いを解きほぐしていくお話。
様々な愛の形がでてきて、今ならではの多様性を感じることができた。
そして、前述通 -
Posted by ブクログ
「あなた、あまり幸せそうではありませんね」
日々の色々なやるせなさをぐっと堪える人たちの前に現れる未来予報士。うさんくさくても、現状がちょっと変わるかもしれないような、ある種の期待と気まぐれをもってこれまでと異なる一歩を踏み出してみる。
結果としていいか悪いかというのは描かれず、それを積み重ねた時に未来の自分がどう感じるのかというにとどめ、本当に些細なことで未来は変わるのかもしれないなとなんとなく感じさせる。
何人か登場するが、それぞれがリンクしていて面白いし、時系列というか、そのリンクのさせ方も面白かった。
それにしても、最初に登場する残業ばかりの契約社員、職場環境とか感じることとか、色々と -
Posted by ブクログ
『眠り病』って、今のわたしか?! グー(笑)
バックグランドとして出てくる遺伝子とか生物学とか、作者はたぶん理系なんだろうなあとおもう。
物語的にはちょっとSF。
なんとなく『パラサイトイブ』?
お話自体は、いろんな伏線を残しつつも綺麗にまとまっている。
ただ、おもしろかったかと聞かれると、ちょっと微妙。
なにかが足りない。
ちゃんと山場もオチもあるんだけど、あまり盛り上がらない。いや、盛り上がれなかった。
すごく淡々と平板な印象だ。
それは展開がだいたい読めてしまうと言うこともある。
でもそれ以上に、主人公の性格に問題があるような気がする。
なんというか、ちょっと醒めた感じで、
その -
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