あらすじ
眠り病が静かに広がる街で、月雄は夜ごと夢の中で一人の少女を見る。彼女はいつも簡素な寝台に腰かけ、じっとこちらを見つめてきた。しかし、そんな夢に異変が起こると同時に、月雄は現実でその少女と出会う。 少女の名はツェツェ。目覚めるはずのない眠り病から覚醒した彼女に懐かれた月雄は、自らも無垢なツェツェに惹かれていく。眠り、夢、天使、遺伝子、様々なものが絡み合う中、二人を待ちうける運命とは ── 。 「 ── 本当にわたし、目覚めても良かったのかな」 感動のエンジェリック・シンフォニー、開幕。
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Posted by ブクログ
『眠り病』って、今のわたしか?! グー(笑)
バックグランドとして出てくる遺伝子とか生物学とか、作者はたぶん理系なんだろうなあとおもう。
物語的にはちょっとSF。
なんとなく『パラサイトイブ』?
お話自体は、いろんな伏線を残しつつも綺麗にまとまっている。
ただ、おもしろかったかと聞かれると、ちょっと微妙。
なにかが足りない。
ちゃんと山場もオチもあるんだけど、あまり盛り上がらない。いや、盛り上がれなかった。
すごく淡々と平板な印象だ。
それは展開がだいたい読めてしまうと言うこともある。
でもそれ以上に、主人公の性格に問題があるような気がする。
なんというか、ちょっと醒めた感じで、
そのために彼の語りの物語にうまく入り込めなかった。
どこかで見たような話の展開や、あまりにさらりとしすぎているエピソードなど、全体的にもう一つの感がある作品だった。