麻田実のレビュー一覧

  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    【戯曲】
    『ブラック・コーヒー』『評決』2つの戯曲。
    『評決』は隠れた名作だった。

    『ブラック・コーヒー』★★
    戯曲ならではの演出なので、読むだけだと楽しむのは難しい。特に驚きもなく、ポアロファンは喜びそう。これは違う作品にも使われていたなというシーンが出てくる。

    『評決』★★★★★★★★8
    めちゃくちゃ好きなタイプの作品で、今だに興奮している(⁠☆⁠▽⁠☆⁠)
    私の中では『検証側の証人』以来の大ヒット!!
    こんなに面白いのにこんな所に隠れてるなんてもったいない。攻略本でも全く触れてないのが謎。
    戯曲ではなく「ノンシリーズ長編」として書かれていたらすごい名作になったんではないかと思ってしま

    0
    2024年09月01日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小説版を先に読んでしまったので、少し、話の展開がまどろっこしい感じがしました。
    最初にこちらを読んでいれば、話が飛んでいて、わかりにくかったかもしれません。

    アガサクリスティの戯曲を読むのははじめてなので、まだ、どのあたりに味があるのかが分っていません。
    面白いのは「と書き」です。
    戯曲を書くときの参考になりました。

    0
    2011年08月14日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    海浜の午後、患者、ねずみたち の三部作になっている。

    海浜の午後では、以外なところで警察官が登場する。
    煮え切らない若者は、最後には自立する方向で歩み始める。

    時期がくれば、すべてが動き出すことを表現したかったのだろうか。
    上演するとすれば、時間の流れを感じさせる音楽を背景に選びたい。

    ps.
    2010年の名古屋グランパスの開幕戦を観戦しに、豊田スタジアムに行ったときに、本を落としてしまいました。行き帰りの電車で読む為です。どなたか拾われた方はお送りいただけると幸いです。スタジアムには遺失物の連絡はしました。

    0
    2011年08月14日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    海辺の午後
    クリスティの短編戯曲集
    海辺の午後
    昔から裕福な人達が過ごして来たビーチ。時代の流れで海辺を訪れる人達も様変わり。
    古い時代の夫婦や家族が時間を過ごすビーチにビキニを着た非常識な美女が現れ男達を魅了、女達は反感を抱く(時代を感じる描写)。
    一方、付近では盗難事件が発生、エメラルドなど高価な品物が盗まれてしまう。
    古き時代を引きずりながらビーチで余暇を楽しむ人達と美女と警察のドタバタ劇。ミステリー的な要素は多く無いが、クリスティ得意の「オールドミス」が牛耳る家族(立場の弱い夫、束縛される息子)や若い二人の男女等、設定は面白い。
    今の時代背景から見るとコメディの様に見えてしまうが、少な

    0
    2024年09月08日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    戯曲「ブラック・コーヒー」と「評決」の2編収録。

    「ブラック・コーヒー」
    資産家の息子。その嫁。嫁に付き纏う男。詮索好きの叔母。
    そして資産家が殺された。絡まる動機と疑心暗鬼。
    核爆発の方程式を巡る国際スパイの暗闘。
    人物の心理描写をスキャンダラスに描くアガサ十八番の展開。
    勧善懲悪、無敵のポワロ。クリスティ初のオリジナル戯曲。

    「評決」
    自ら傷付いても慈悲の心を優先させる学者。
    学者と運命を共にする三人の女性。
    慈悲の心は多くの不幸を引き起こすのか。

    あなたは自分が信じられることはどんどんやります。
    その結果他の人がどうなろうとお構いなしです。
    あなたを愛しています。でも愛だけでは充分

    0
    2013年11月15日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『海浜の午後』
    海辺のビーチチェアに寝そべる人々。夫アーサーをほったらかして友人のボブと砂の城を創り遊ぶノーリーン。ジョージとクラム夫人の会話。息子を支配するガナー夫人。盗まれた首飾りの話。彼らの周囲を歩き回る謎の美女。首飾り盗難事件を捜査するフォーリー警部。

    『患者』
    何者かに突き落とされたウィンクフィールド夫人。精神的なショックから会話をすることができなくなった夫人。犯人を突き止めるための実験。瞬きによる会話。夫であるブライアンの浮気相手の正体。

    『ねずみとり』
    マイケル・トランスに誘われ彼の家にやってきたサンドラ。マイケルは旅行中で留守。家にいたジェニファー。誘い出されたことに気がつ

    0
    2013年05月05日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    戯曲集です。

    1つは、ポワロの推理物。1つは、サスペンスで、ミステリーではない感じ。
    どっちも、おもしろい。
    多才です。

    性格が際だっているところが、アガサ・クリスティのいいところですが、戯曲だとそれがさらに極端になる感じです。
    わかりやすさ重視ということでしょう。

    0
    2009年11月29日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    キュートでスリリングな劇をどうぞ。

    劇が3作品収められている。どれも小品ではあるが最後まで一気に読ませる。

    「海浜の午後」海辺に集まった人々の中に強盗がいる? あっと驚く正体が判明するのが2段階になっているのがひねりどころ。息子を縛り付ける母などクリスティーあるあるキャラクターも見もの。

    「患者」植物状態と思いきや、患者は意思を示せる。実験の結果、口封じに現れた犯人は。イニシャルなんかわからないので推理不可能かと思いきや、ちゃんと劇中に名前が出てました。

    「ねずみたち」復讐の狂気。はたして警察は2人の弁解をどのように聞いただろう。

    0
    2025年11月17日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    本書には、『ブラック・コーヒー』と『評決』、2編の戯曲が収録されている。

     クリスティーが初めて書いた戯曲が本書の表題作『ブラック・コーヒー』だそうだ(1930年作)。高名な科学者クロード・エイモリ―卿の書斎の金庫から、10万人単位の殺人力があるという原子爆発の方程式が書かれた書類が盗まれた。卿はポアロを呼び寄せることとしたが、邸内にいる家族や客人たちに「書類を戻せば穏便に済ませる」といって、部屋の電灯を消し暫しの時間の猶予を与える。だが、卿の飲んだコーヒーには毒が入っていた。一体誰が方程式を盗み、そして毒で卿を殺害したのか、というお話。登場人物たちは皆何か隠し事を持っており、怪しそうで、誰

    0
    2024年09月29日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    【戯曲】
    戯曲の短編集3作品。
    ただでさえ短い戯曲なのに、233ページの中に3作品もある。サクッと読める。

    短いのにひねりがあって、予想外の展開が楽しめる。

    特に『患者』が面白かった。
    舞台で観たらもっとドキドキして楽しめそう。

    ◆あらすじ
    バルコニーから転落した後遺症で、口も聞けなくなった女性に医師がある実験をすると…

    解説の柳原慧さんは、クリスティーで1番好きな作品は『ホロー荘の殺人』だと書いてあった。
    私もちょうど前日に『ホロー荘〜』を読んでNo.1だとレビューしたので、タイミングが良くて驚いた。
    『ホロー荘の殺人』は有名ではないし、そんなに1番に選ばれそうにない作品なのに、同じ

    0
    2024年07月17日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    海辺の午後
    患者
    ねずみたち の3編からなる戯曲集。
    中でも面白かったのは『患者』
    予想とは違ったラストにビックリ。人物の紹介の仕方も上手いなと思いました。
    わがままを言うならば、戯曲集ではなくて、小説として読んでみたかったです。

    0
    2024年07月07日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    アガサ・クリスティーの戯曲三編。舞台をやるなら最後にどんでん返しがいいんだろうなと思ってたけど、『ねずみたち』は段々と追い込まれていく流れで、これはこれで見応えがありそうだと感じた。

    0
    2024年06月16日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    『ブラックコーヒー』『評決』が収録された戯曲集。
    戯曲集が故の事なのか、小説版『ブラックコーヒー』はフーダニットの作品だったと思うけど
    本作では犯行が行われる瞬間が書かれていて読んでいてビックリしました笑。
    『評決』は色んな意味で最初から最後まで、ハラハラしっぱなしでした。

    0
    2024年05月24日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

     戯曲3編収録。
    〇「海浜の午後」
     読んでいると少し登場人物がワチャワチャしている感じがするが、おそらく舞台では人物の出入りがはっきりするので、あまり気にならないのだろう。
     過保護の青年の恋愛話など全体にユーモラスなものにしようとしているのだろうが、ラストはあまりスッキリしない。

    〇「患者」
     転落して動くことも口をきくこともできなくなった患者。事故なのか、自らの意思で落ちたのか、それとも犯罪か。警察は医師の協力により、ある実験によってその真相を明らかにしようとする。

    〇「ねずみたち」
     何者かによりアパートの一室に誘い出された男女。誰が自分たちをここに呼んだのか、またその目的は何か。

    0
    2023年10月01日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ブラックコーヒー:
    初のオリジナル戯曲ということで、必然的に暗闇にして特徴的な音をヒントにしつつ明かりが戻ったら人が死んでいるとか、舞台ならこれをやろう的なアイディアが随所に見られるところが楽しいと言えるかもしれないが、展開がかなり予定調和的。こういう話は秘書が怪しいという公式を、割と初期の列車もの小説で頭に刷り込んでしまったので推理する能力がないのに展開が読めてしまう困りもの。あとポワロとヘイスティングスの会話がですます調でない翻訳は好きになれない。
    評決:
    ミステリーではないけれど人生の機微、人の性格が引き起こす不穏な感じが「春にして君を離れ」を連想させ、結構好みの内容だった。作者がタイト

    0
    2022年08月21日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    書かれた年代を考えると、アガサの作品にはいつも感心させられます
    この2編は本当に舞台を観ているかのようです

    0
    2022年03月31日
  • ブラック・コーヒー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミステリの劇場にご招待。

    薬瓶の箱、金庫から盗まれた方程式、一瞬の暗闇で起こる殺人、ポアロの推理は?

    クリスティーの戯曲は初挑戦。表題作「ブラック・コーヒー」は、方程式の書かれた書類はどこに隠されているか、また犯人はどうやってコーヒーカップに毒を入れたか、を考えながら読む。実際の舞台で見た方がもしかして盛り上がるかもしれない。キャラクターが立っているのは、いつものクリスティー。

    「評決」は、お金よりも学生の学問への情熱を大切にする教授と、その病める妻、一緒に亡命してきたらしいいとこ、教授に横恋慕し個人教授を願い出るお金持ちの娘、話好きのお手伝いというメインキャラクターの人間関係が肝。犯人

    0
    2021年05月17日
  • 海浜の午後

    Posted by ブクログ

    一幕ものの戯曲3篇。見覚えのあるキャラに見覚えのある道具立てで、『ラジャのエメラルド』や『スペイン櫃の秘密』その他もろもろの作品を連想せずにはいられない。が、物語の流れは全然違う。これはクリスティーのパラレルワールドだ!またの名は「アイデアの使いまわし」。戯曲だからぎりぎりアリかな…。

    0
    2013年02月05日