まんしゅうきつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
母がアル中の父とめでたく離婚することが決まった記念に……
この漫画が悲惨な中にも明るさが前面に出ているのは作者が内向的な女性だったからなのかな。
男だと暴力的で手がつけられない(暴れる女性もいるけど)場合はどうしようもない。うちは包丁持って「殺したる」と弟に詰め寄り、警察沙汰になったじてんでアウトでした。数年断酒してたのに一杯の酒からひと月ほどで転がり落ちるように悪化、嘘や被害妄想が酷くなった。
父とは血のつながりがないので(元々性格に問題もあったし)いくら他人から薄情だと言われても、縁を切ることに躊躇いはない。その点、この漫画はキツいこと言いながらもかまってくれる弟がいることが救いではある。一度アル中になれば一生危なっかしくはあるので、ずっと付き合う家族にとっては笑い話ではないけど。
アル中がどんなものかよく知らない人はこれを読んで己を省みたり、酒量を減らしたりするきっかけになればいい。
現在アル中の人やアル中の家族がいる人には「こんなもんじゃない」って思うくらいライトな感じなので物足りない内容かと。 -
ネタバレ 購入済み
急ぎすぎたハル、それもよし
たとえば、中学時代の同級生との恋があっけなく終わってしまったり、突然友人さきさんに彼氏ができていたり、展開があまりに早過ぎる気もします。ですが、納得のいく内容になっていました。人生にハッピーエンドがそう簡単にないように、ハルモヤさんにも少女漫画的なハッピーエンドは来ません。ただリアリズムに根ざした、小さな幸せのこもったエンディングでした。
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Posted by ブクログ
著者がアル中になるまでとそこから脱出するまでの経緯や途中でのやらかしエピソードをマンガ+エッセイで描いた本。巻末には元アル中作家やほぼアル中確定の編集者との鼎談もある。
なお、マンガは表紙の絵と同タッチのものを期待すると大きく裏切られる。基本しりあがり寿タッチの絵が展開されると思っておいてほしい。
アル中になるまでとそこからの脱出が短いようにも感じたので、もっと悲惨エピソードを増やした方が、アル中の怖さがより伝わるのではないかと思った。
吾妻ひでおの「アル中日記」や西原理恵子(彼女自身はアル中ではなく、彼女の元夫鴨志田穣がアル中で、彼女はその被害者だった)のアル中関係のマンガ、書籍等と併せて読むとよりアル中の悲惨さが浮き彫りなると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいつも参考にしているブログで紹介されていたので購入。元々、著者の運営していたブログ『オリモノわんだーらんど』をいつも見ていたので、そのノリで。
うーん、評価に困る本だ。。。いや、言わんとしていることは分かるのよ。彼女の表現力の高さ、面白いおかしく書くスキルの高さと相まって、面白い作品に仕上がっているのは事実。
だが、それでいいのかな、と。アル中=アルコール依存症のハードルをすげぇ下げたんじゃないかな、という気がしないでもない。
アルコール依存症ってのは、どこに被害が及ぶって、当人の周辺の人達なわけよね。家族や友人など。その人達の声があまりにも少なすぎるんじゃないだろうか、と。加えて、周囲の人に恵まれすぎている点もある。もちろん誇張しているところもあるのだろうけど、家族の理解は高い(ように見える)し、周囲の友人も著者の奇行を楽しんでいる(ように見える)。読んだ人間に「この程度なら」と思われてしまうのではないだろうか。
一番の問題は、著者自身が巻末の鼎談で言っているが、「私はむしろ「記憶を飛ばした自分がどんなひどいことをしたか」を聞くのが好きです」という思考である点かと。それはネタにしかならないよなぁ、と思う。そういう思考は僕自身好きだし、そういう人間になりたいとも思ったりする。が、本書においてはそれはマイナスなのではないだろうか。
結局、著者自身、それほど危機感がないのかもしれない。死んでないし、家族との別離もないし、夫も残っているし、仕事もあるし、友人も切れてないし。どこかで「まだ大丈夫だ」と思っているのではないだろうか。そう見えるだけ、なのかもしれないけど。
僕は周囲にアルコール依存症の人間がいたことはないし、それに近しいケースも知らない。が、こんなもんじゃないよねきっと、とは思う。
アルコール依存症になった先にある現実を伝えきれていない、という点で、本書は物足りなさを覚えるし、予備軍的な人々をミスリーディングするのではないか、という点で危機感を覚える一冊である。
単なる娯楽マンガとして考えたら、それなりに面白いのだけどね。