杉森久英のレビュー一覧
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ネタバレ下巻はどちらかというと、伝記や回顧録といった印象。少しかけ足で書かれていた気がするので、もう少しゆっくりが良かったなぁと。だけれど、所々笑えるエピソードがあって面白かった(新聞記者とも墓場の場面、スッポンを料理する場面とか)そして相変わらずの頑固さと、きかんぼうは健在。オタンコナス!なんて久々に聞いた(笑)でも、本人は至って真面目なんだからそれがまた面白い。"仕事も遊びも一生懸命に"なんていうけれど、まさにその通りの人間。
余談で、今週の日曜日からはやっとドラマがスタートするので、この人間臭いけれど魅力的なキャラクターを佐藤健くんがどのように演じるのか、非常に楽しみである -
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本作は、1979年に刊行され翌年にはTVドラマ化もされました。最近でも2015年に若手人気俳優を起用しTVドラマ放映されました。
物語は、福井県の庄屋の次男坊が軍隊の宿舎でカツレツを食べ料理に目覚め、明治37年(1904年)に料理の修行の為に東京へ向かった。
東京神田の兄周太郎の下宿に居候していた時に兄の師の紹介で華族会館の料理人の下働きとして働く事となった。兎に角一人前いや日本一のシェフになるのだと堅い決意の篤蔵だった。が、、生来カッとなる性格で坊主の修行も喧嘩で駄目になったが、ここ華族会館でもやはり、上司のシェフに暴力を振るってしまった。理不尽な事に対して我慢出来ないので首を覚悟 -
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大正・昭和天皇の料理番となった秋山徳蔵の生涯を描いた話。
福井県の片田舎の裕福な家に次男として生まれ、養子に出された先でひょんなことから口にしたカツレツに衝撃を受け、洋食のコックを志す。思い立ったら即実行という生来の性質で大学在学中の兄を頼って東京へ。修行先にも恵まれ、日々勉強の毎日を過ごすが、本場のフランスで修行をしたいという考えに捕われ、実家の援助を受けて単身フランスへ。
現地では大使館の世話で一流ホテルで修行をし、その後転々とするが、ある日大使館からお呼びがかかる。それは、天皇の料理番にならないかという誘いだった。
それから宮中での奮闘がはじまる。戦時中は食糧難に苦労しながらも毎日の食事