森田創のレビュー一覧
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ネタバレ【要約】
東急電鉄による伊豆でMaasを導入していく事業の中で生じた苦労や葛藤が描かれた作品。
Maas(mobilty as a servise)とは、スマートフォン等でそれぞれの需要や目的地に応じて、最適な交通手段(バスや電車、タクシーやレンタサイクルなども含む)が表示され、予約やチケット購入もできるサービス。またそれを可能にする、交通体系や社会制度のこと。公共交通機関の利用率を上昇させることと、利用データの集積から効率的な車両配車システムを導き出し、少ない運転手車両の数でも便利な公共交通機関の運営を可能にすること、が目的。
Maasについて調べるところから始めた著者は、伊豆でMaasの実 -
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スマートフォン等のICT技術を活用し、シームレスに交通手段等をつなぐことができ、新たな産業分野ともいえる「MaaS」を伊豆半島において実践するプロジェクトの現在までの顛末をリアルに描いたノンフィクション。
言葉としては聞くけど、中身がどんなものなのかよくわからなかった「MaaS」について、実際、プロジェクトとして実施するとなるとこういうものなのか、というイメージを持つことができた。衰退しつつある地域における持続可能性確保に向けての「MaaS」の可能性を感じることができた一方、なんだこんな程度のものかという印象も多少あった。
一方、本書は、物語としてもかなり面白く、実話じゃなくて小説なのではない -
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ネタバレプロ野球勃興期の昭和11年から13年までのわずかな期間に,東京は木場に存在した洲崎球場を徹底的に取材した結晶.
生まれたての「職業野球」と蔑まれたプロ野球がいかなる想いを抱え,必死にその時代を生きたかという息遣いが聞こえてくる,非常に臨場感のある描画だった.
洲崎球場のあった東京の東部はブルーカラーの集まる地帯であり,もともとは新聞を読まない層の集まる箇所であった.この本を読んでいると,プロ野球の発展は新聞社の拡販とどう切っても切れない繋がりがあったことがよく分かる.下町の人々が,戦争の足音が次第に大きくなる時勢のなかで野球に熱狂した様子の伝わる名著だと思う. -
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誰も経験したことが無いことをやるのが新規ビジネスだ。批判も文句も、そんな壁を突破してこそ未来がある。
本書は、業務命令で新規ビジネス「MaaS事業」に取り組んだあるチームの物語だ。
業務命令なのだから、当初はその仕事に熱が入らなかった。
しかし、MaaSという未来への可能性が見えてきたことや、チームの仲間たちの様子によって、段々と自分事化して熱量を帯びていく。
結局人は「何をやるか」ということでは無いように感じる。
「誰と組むか」は非常に重要で、周囲の環境、つまり人間関係が大切なのは言うまでもない。
もちろんその事とも関連するが、結局「自分が成長している」という実感があると、人は熱くなれるもの -
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ちなみにワタシはMaaSをやりたいです!と希望した結果、無線踏切システムの開発をやっています。
コレジャナイ感なのですが。
さて、日本初の観光型MaaS、Izukoの立ち上げから実証実験Ph.1, Ph.2、今後の展望までをドキュメンタリータッチのストーリー仕立て。
こんな本、弊社からは出せませんよね。
弊社は個人の演出を極端に嫌う会社ですし。
さすが東急さん、社風が違う。
ただ、ベンダーを締め上げるのは開発上流としてやってることは変わりませんけど。
さて、Izuko。
このPh.1の実証実験中に下田まで出向いて実際に試してみて、すげー使えないアプリだなぁと思った。
伊 -
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購入したはいいもののMaaSという言葉の得体の知らなさから遠ざけてきた本。ただ一度読み始めるとあっという間だった。本書から得たのは主に4つ。
①MaaSやデジタル化は手段であって目的ではない
→「その土地をどうしたいか」という目的に鑑みて設計しなければいけない。そのためには実際に現地に足を運び、地元の方の話を聞き、肌感を知ることが必要。
②シームレスと交通各社のしがらみ
→国や行政が運営する欧州とは異なり、日本の交通事業は民間事業者が運営している。その事業基盤である運営エリアを守ることは基本。その歴史の重さはたしかに受け止めなければいけない。
③ショー・マスト・ゴー・オンの精神
→何が起きても -
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戦前に、テレビドラマが放送された。
この一文のインパクトは大きかったです。テレビは戦後のものだと思っていました。テレビの歴史を語る時、あまり戦前の状況が、語られることってないような。
テレビの父と言われた高柳さんの実験の「イ」が映し出された話はよく知っているのに、そこからいきなり戦後まで私の認識は飛んでしまってます。
よく考えたら、その間実用化に向けて何もしなかったはずがないのに、スポッと知識が抜けているのです。
そんな一種の幻のような歴史が現実にあったことを初めて知り、驚きました。
テレビを実用化するため、それに携わった多くの人の苦労と希望と、近づいてくる戦争の予感。大河ドラマのネタにもな -
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東急電鉄のMaaSプロジェクトの始動から開始までの全容を追う一冊。まさに「戦記」。プロジェクトマネージャーであった森田創氏による著作で、ドラマ仕立ての劇場型作風はビジネス書としては好みが分かれるところ。主観が強く美化し過ぎる傾向があるのと、「すべて自分がやった」風になっているが関係者の役割含めそこまで権限があったのかはやや割り引いて読む必要あり。コンセプト設計から始まり非常に苦労しながら立ち上げた様子は伝わってくるが、ステークホルダーとの交渉経緯の緊迫感の割には利用箇所数が少なかったりムーベルを持ち上げたり咎めたり急に打ち切ったりUI/UXの課題をリリース後の項で語りだしたり、チャレンジングな
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ネタバレ日本初の「観光型MaaS」
2018年3月 部下3人でキックオフ
2019年4月 実証実験Phase1 開始
消滅可能性都市 伊豆下田
デジタルフリーパス+オンデマンド交通+観光パス
アプリIzukoはドイツ ダイムラー系のムーベル
Phase2 12月~
アプリの低い完成度のため WebベースのJR東日本企画の「ワラビー」に変更
河津桜と稲取つるし雛の組み合せのオンデマンド交通が好評 20日間で380人
下田では2018年にはクレジットカードは2店舗しか使えなかった
購入商品、購入時間、使用時間がライブ把握 行動履歴
高齢者へはスマホ登録サポート
JR東日