【感想・ネタバレ】紀元2600年のテレビドラマ ブラウン管が映した時代の交差点のレビュー

あらすじ

日本初のテレビドラマは、紀元2600年で沸きかえる昭和15(1940)年に放送され、本放送も実現寸前だった。テレビ技術は、幻に終わった東京五輪に向けた国家プロジェクトとして莫大な予算が投じられ、その後も紀元2600年を控えて国威発揚のために、真珠湾攻撃の当日、昭和16年12月8日まで実験は続けられた。昭和15年4月に無線で放送されたテレビドラマ『夕餉前』に父が出演した、岩下志麻さん推薦!

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Posted by ブクログ

戦前に、テレビドラマが放送された。

この一文のインパクトは大きかったです。テレビは戦後のものだと思っていました。テレビの歴史を語る時、あまり戦前の状況が、語られることってないような。
テレビの父と言われた高柳さんの実験の「イ」が映し出された話はよく知っているのに、そこからいきなり戦後まで私の認識は飛んでしまってます。
よく考えたら、その間実用化に向けて何もしなかったはずがないのに、スポッと知識が抜けているのです。
そんな一種の幻のような歴史が現実にあったことを初めて知り、驚きました。
テレビを実用化するため、それに携わった多くの人の苦労と希望と、近づいてくる戦争の予感。大河ドラマのネタにもなりそうなスケールの話しだと思うのに、なぜあまり取り上げられてこなかったのか。
消された(?)過去を覗くような、好奇心をくすぐる本でした。

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2018年01月29日

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