河合雅雄のレビュー一覧

  • 世界の歴史〈18〉東南アジア
    こういう視点で歴史を捉えることは重要だと思います。この目線で日本を考えることができればもっと謙虚になれるのでは。40年経っても面白い。
  • 動物たちの反乱 増えすぎるシカ、人里へ出るクマ
    会社で斡旋されていたので買ってみた。

    燃料・食料・肥料などの供給地としての里山が利用されなくなり、人の世界と動物の世界の間で「人と動物の入会地」が崩壊することで、それまでの人と動物の関係性が失われてしまった。
    人を恐れなくなった動物の中に里山を拠点にして人里へ下りるものが現れ、農作物などに害を及ぼ...続きを読む
  • 世界の歴史〈2〉古代オリエント
    10年以上前に読んだものを再読。
    当時でも古本で購入したが、最新版は内容が更新されているのか不明。
    紀元前2000年~紀元前500年というくらいのはるか昔の出来事が発掘調査と文字の解読で明らかになっているわけだが、情報が少ないだけに歴史というより想像の余地があり、物語のようで古代史は面白い。
  • 世界の歴史〈22〉ロシアの革命
    1825年のデカブリストの乱から1940年のトロツキー暗殺まで。
    小見出しと多数の図版や写真を追っていくだけでもおおよその流れが浮かび上がる。
    通読すると、革命は歴史の必然ではなく、起こしたい人間が起こすから起こるのだ(同語反復だが)
    ということがよく分かる、特に当時のロシアのような国においては。
    ...続きを読む
  • 動物たちの反乱 増えすぎるシカ、人里へ出るクマ
    [ 内容 ]
    国の森林皆伐計画によって繁殖力が強化され、森林の土壌に大きな影響を与えるまでに増えたシカ。
    数年に一度大量出没するクマ。
    食物だと認識していなかった人間の農作物を、採食し始めたニホンザル。
    神戸市内でゴミをあさるイノシシ…。
    かつて人と動物の“入会地”であった日本の里山は、今や野生動物...続きを読む
  • 世界の歴史〈23〉第二次世界大戦
    この編の世界情勢は複雑です。
    戦争は悪と善では割り切れないものなのだと、つくづく思います。
    しかし、最終章を読んだ後で東西冷戦終結後の世界を考えると、世界はまた力の論理で動き始めたのではないかと思います。
  • 世界の歴史〈7〉大唐帝国
    中国中世は秦漢から始まるのではないという内藤湖南博士の説を冒頭に紹介して、巻末まで「中世の中国」を描きます。時代的には後漢末・三国・魏晋南北朝から唐まで。学者でありながら一般向けに描く文筆力に定評があるだけあって、読み物としても受け入れやすく仕上がっています。大学で東洋史でも専攻しなければ3秒で過ぎ...続きを読む
  • 河合雅雄著作集12 サバンナの二つの星 ジャングル・タイム
    小学生のときに始めて自分の意思で選んで読んだ本。今のと装丁が違うようです。象の話が印象的でまたいつか読んでみたいなぁとおもいます。
  • 世界の歴史〈15〉フランス革命
    幕末、明治の志士たちが参考にした、といわれるフランス革命。18世紀末から始まるヨーロッパ社会変革ストーリー。マリー・アントワネット、ルイ16世、ナポレオン時代収録。
  • 森林がサルを生んだ 原罪の自然誌
    自然人類学の観点から、人間の文化の発祥の秘密にせまる試みです。

    著者は人間を「存在自体が不思議な生物」といいます。そのうえで、「人類だけが持っている諸特性、たとえば善と悪、愛と憎しみ、社会を支えるさまざまな高度なしくみ」について、「人類も生物の一種である以上、それらは生物の進化の産物として理解でき...続きを読む
  • 世界の歴史〈19〉インドと中近東
    インドはヒンディー教の独立国家であるが、歴史的に中近東、イスラム文化と密接に関係していたことがよく分かる。また、インドが現在も緩衝地帯的にイスラムの影響を受けずに存在していることが、イギリスの植民地政策が影響していることも理解できた。
    通史と思い読んだが、多くの事実、固有名詞が並び、この本だけでは自...続きを読む
  • 世界の歴史〈9〉ヨーロッパ中世
    2017/7/6
    文字を持たないゲルマン民族がどのようにしてヨーロッパの国々を形成していったかが良くわかった。ローマの影響。キリスト教の貪欲な変貌。十字軍の意義。ローマとの距離が国々のあり方を変えていく。神聖ローマ帝国(ドイツ)とローマの関係が面白かった。
  • 小さな博物誌(小学館文庫)
    読書録「小さな博物誌」3

    著者 河合雅雄
    出版 小学館

    p202より引用
    “ 百万年に百キロしか移動しないアオイの
    船に乗り、ギフチョウは中部以西の日本一帯
    にすみついた。その無量の進化の営為が、珍
    物漁りの文明人に今、無残に狩り獲られよう
    としている。”

    目次から抜粋引用
    “漆の名刀
     すも...続きを読む
  • 世界の歴史〈5〉ローマ帝国とキリスト教
    2016/4/8
    ローマという都市が帝国になっていく過程が面白い。版図を大きく広げる際には有能な指導者が登場する。最終的には首都がローマではなくなり、コンスタンティノープルが首都となる。もはやイタリアではないのだ。ルーマニアという国名は「ローマ人の」という意味。地中海人すべてがローマ人だったわけだ。...続きを読む
  • 世界の歴史〈7〉大唐帝国
    2016/12/1
    中国の中世は興亡の歴史である。内乱に明け暮れ、異民族が支配者となり、猜疑心から身内の粛清が頻発し、なかなか安定しない。安定したかと思うと、朝廷が腐り始め、農民や軍閥のクーデターが勃発し、再び内乱となる。学ばないのだ。当時の政治力や軍事力では中国の国土は広すぎたのかもしれないな。
  • 動物たちの反乱 増えすぎるシカ、人里へ出るクマ
    縄文時代の遺跡調査によると、狩猟対象の8割はイノシシとシカだった。牛と馬は5世紀頃に渡来したが、乗り物、運搬、耕作に用いられ、食用にはされなかった。日本で牧畜が発展しなかったのは、雨量が多いため牧草地をつくることが難しかったことが大きな要因。鶏は時告げ鳥として神聖視されていたため食用にされず、江戸時...続きを読む
  • 世界の歴史〈11〉アジアの征服王朝
    杉山正明氏の説とは異なるモンゴル像を読んで、大モンゴルウルスに対する認識をより深めることができた。
    宋史や遼史の復習、知識の補充にもなった。
  • 世界の歴史〈2〉古代オリエント
    文明の源、オリエント。しかし、人間は昔からどうしようもない生き物なんだね。他民族、他人種となるとまったく人間扱いじゃない。
  • 世界の歴史〈9〉ヨーロッパ中世
    これを読み出して、世界史にはまった。鯖田さんの史観は今では古いんだけど、日本から見たヨーロッパという視点がくっきりと出ていて面白かった。
  • 小さな博物誌(小学館文庫)
    篠山の野山で遊び、生き物たちに親しんだ世界的動物学者が綴る自然交遊記。エッセイ集『森の歳時記』を併録。