明月千里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この人、本当に新人か?と疑ってしまうくらいの出来栄え。一言でいうなれば、お見事。
上手い具合に騙されたよ。たまに“こういうこと”をやる作家がいるが、斬新な騙し方に映った。叙述トリックなんて簡単に言い捨てるのは御法度。
推理小説と銘打たれてるがそのカテゴリーとは少し趣を異にする。厳密には作中で事件は起こらないのだ。起こったことを推理するという事後的な展開だから。
構成は申し分がない。何より無駄な伏線が無いことが素晴らしい。
この手の小説はたいていキャラクターが伏線的意味をなさない場合があるが、本作ではキャラクターの存在ややり取りが重要なファクターを占める。夫婦漫才を彷彿させ、本編に意味をなさない -
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Posted by ブクログ
都築初(高校2年生)のクラスに転校生としてやってきたのは、近未来的なデザインの電動車椅子に乗った美少女だった。しかし美少女――月見月理解は、自らの態度と言動により、美少女から電波女へと周囲の第一印象を変えてしまう。
もちろんこんな変な少女のことなんて、初は知らない。しかし理解は初をれーくんと呼び、文字通り押し倒して唇を重ねて舌まで入れた。
昼休み。初は理解に連れ出され、屋上へ。その時には薄々、初は理解の正体に気付いていた。
れーくん……初は一回だけ、そのハンドルネーム(0)で「探偵殺人ゲーム」と呼ばれるオンラインゲームに参加したことがあった。そのゲームに、理解も探偵Rの名でログインして -
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Posted by ブクログ
ネットゲームを舞台にした学園系ライトノベルの2作目
今巻では女装王子の正体に関する問題に進展が見られます。なんか女装王子はインフィニット・ストラトスのシャルのような感じですね。かわいらしい女の子でありながら、友だちとして近い距離感で接することができる。言葉は古いですが、まさにチャーミングという感じです。
ただ、本作の特徴はクエストによってプレイヤー同士が交流するところにあるのかなと思っていたので、あまりクエストなどが関係ないかたちで女装王子に関するトラブルは解決されてしまったのでちょっと残念ですね。
次巻は本物の妹が登場するようです。ブラコン妹と委員長のにらみ合いがあるのでしょうか。楽しみに -
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Posted by 読むコレ
ゲームそのものをある程度理解していないとなかなかその
ルールが分かりにくいという難点があるものの、「真実」と
「嘘」という他人が表面上は見抜けないことを題材にした
部分では充分作品を通して伝わってくると思います。
乾燥してない瘡蓋を強引に引っぺがされるような嫌悪感を
撒き散らしてくれる「月見月理解」のキャラクターも
読み手の感情を上手く引っ張ってくれるし、なかなか面白いと思います。
所謂「犯人当て」という部分では中盤くらいからボンヤリと
分かってしまいますが、主人公のラストで流す涙と感情の
起伏の表現など、それをリカバリーして余るくらいに熱があります。
この辺りの作 -
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Posted by ブクログ
一旦ここで「れーくん」のストーリーは終結なのかな?
妹の「遥香」との確執も何とか終わりを見せて今後は
きっとより対人としての「れーくん」と「理解」との
ストーリーになっていくのでしょうね。
今作は本格的にこの作品のタイトルにもなってる
「探偵殺人ゲーム」が展開される。この難易な
ゲームのルールの把握がなかなかにシンドいのだけれど、
基本的にはディーベートと駆け引きと嘘と真実の配合の
バランスという気がします。完全にルールの把握が出来なくても
結構惹き込まれて読めます。「理解」の能力や、その
敵キャラの「連理」の持つ特殊能力は...ズルいけどw。
次作以降の作品の流れも見えて来て、より
ディー