神西亜樹のレビュー一覧

  • 東京タワー・レストラン(新潮文庫nex)

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    神西亜樹、待望の新作。映画か何かの広告の様なお洒落なカバーデザインからは、想像もできないいい話であった。ライト文芸でありながら、純文学書に負けないくらい美しい表現や、ユーモア溢れるキャラクターに惹かれた一冊だった。神西亜樹の前作である坂東シリーズを読んだことのある方には驚きの最後が待っている。是非、書店で見かけた際には手にとって欲しい一品であった。

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    2020年01月21日
  • 東京タワー・レストラン(新潮文庫nex)

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    待望の神西亜樹さんの新刊。坂東蛍子シリーズがとても好みで、だけどシリーズが完結して2年以上情報が無かったので、もしかして次作はもう無いのかも、と思いかけていました。そんな時にふいに本作を書店で見つけて、びっくりして即購入。というか、たしかそれ以前に一度本作を見かけた気はするんだけど、タイトルも表紙も既刊と印象が違いすぎて、スルーしちゃってた気がします。

    舞台は未来の東京。この世界では東京タワーは電波塔ではなく居住空間として使われている。タワーの中では料理という概念は失われ、食事は全てゼリーになっている。そこに過去からタイムスリップした青年サジタリが現れ、2人の仲間と一緒に、料理を再生していく。

    カバー背表紙のあらすじは、なんか深い伏線になっているのかなあ。

    タイトルからは何となく、ほんわかゆるふわ系のお話かな、坂東蛍子シリーズとはテイストがだいぶ変わったかな、と思ったけれど、そんなことはなかった。心に傷を負った人々に思い出の料理を振る舞い、彼らの傷を癒していく…なんて話じゃ全然なかった。坂東蛍子シリーズとは設定も登場人物ももちろん全然違うけれど、それでも世界観は共通するところがあるように思います。
    しかも、坂東蛍子シリーズは蛍子をはじめとしたキャラの濃さが面白さの原動力だったような気がするけれど、今作ではそこまでぶっ飛んだ設定の人物は出てきません。まあヒト型ウシなんかは出てくるけれど、未来の話だと思えばそんなに破茶滅茶というほどでもない。キャラの設定は抑え気味で、それでもこんなに面白い。人参やナポリタンについて語られる悲惨な歴史のばかばかしさや、さも当たり前のように語られる寄生型エイリアンなど、読んでいてとても心地よく、楽しかったです。坂東蛍子シリーズが好きな人は、今作もきっと好きになるはず。

    読後調べてみたら、神西亜樹さんのツイッターや公式サイトも見つけることができました。次の作品も楽しみに待ちたいと思います。

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    2019年01月01日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    『この女子高生、名を坂東蛍子という。容姿端麗にして才貌両全ながら、本来自動開閉のタクシーのドアを躊躇無く開いてしまう、この物語の主人公だ。』

    『出来ることなら積み重ねてきた全ての矜持を捨て去って、この密室の只中で大声で歌でも歌ってしまいたい気分だったが、生来の紳士の性分と近代合理の精神がローレヌにそれを許さなかった。「カラオケでやれ」と神が囁くのだ。』

    『まだまだ子供だな、とほくそ笑んだ。メロン味を選択するのは気を衒って他と差別化したい心の表れなのよ。私も昔選んでた。』

    『今度はレモン味である。まだまだ子供だな、と蛍子は思った。レモン味を選択するのは安易な刺激を求めている証拠よ。私も昔選んでた。』

    「好きな人とか好きなものってどんどん増えてくじゃない?だから、増えれば増えるほど、どれがどのくらい好きだったかはっきり見えなくなってくるの。ぼやけてきちゃうのよ。ー 失って初めて大切だったと気付くってよく言うでしょう? それってつまり、そういうことだと思うの。私達は好きなものを持ち過ぎるから、自分で好きなものを埋もれさせちゃうのよ」

    「意外に自分のことって分からないものなのよね。いや、ちょっと違うな。自分のことは自分だけが分かってるけど、自分のことを自分だけが見えていないの。私の目は私の外側しか見れないもん」

    『今は冴えない顔をして、音の外れた口笛を近隣住民に振る舞っているが、二十代の後半にはひょんなことからイタリア南部のカラブリア州で唯一の東洋人として活動するマフィアの構成員となり、地元では"ノンクリ"と呼ばれ恐れられる男となる。それ以外にはさして特筆することの無い、普通の高校2年生だ。』

    『"四の五の言ってられないなう"』

    『ただでさえ目立つ格好していた三木杉は迂闊に接近することすら出来なかったのである。そんな彼に、だったらコートを脱げば良いと唱える者がいるかもしれない。ハットを捨てろと提案する者もいるだろう。しかし三木杉がその意見に耳を貸すことは絶対にない。何故なら彼はハードボイルドだからだ。』

    『三木杉は先程定めた目的も忘れ、すぐさま少女の元へと走り出した。何故なら彼はハードボイルドだからだ。』

    「自由の女神という像は足元をどこよりも頑強に固定されている。自由とは束縛の上にあるものなのだ。俺が一歩も動かないのは自由に生きている証なのだ」

    『桐ヶ谷茉莉花は勇気という単語が嫌いではなかった。希望という単語も好きだった。しかしそれ以上に睡眠という単語を愛していた。』

    『相手との距離を決めるのはいつだって相手じゃない。自分なんだ。』

    『思いやりも、愛情も、未来のためでなく、今目の前にいる人のために存在するものなんだ。』

    『永遠の別れなんて無いのだ。我々はいつだってまた巡り会える。互いに笑い合うことさえ出来れば。そしてそれが出来るから、私達は友人になったのだ。』

    「ああ、見せたいものって、松坂のことだったのか」
    「松坂…?」
    「立派な猫だからな。立派と言えば、牛なら松坂だし、猫も松坂かなって」

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    2014年10月15日
  • 東京タワー・レストラン(新潮文庫nex)

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    場面や視点が(あるいは時間軸も)頻繁に切り替わるので、全体像の把握が苦手な人は読みづらいかもしれない。ただその読みにくさを補って余るほど設定や内容は独特で面白く、個人的には結構好きなお話だった。

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    2021年05月27日
  • 坂東蛍子、屋上にて仇敵を待つ(新潮文庫nex)

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    前作を読んでから5年もたってるのでまるで覚えていないが、このテンポ好き‼幽霊は今作登場らしいが、動けるぬいぐるみやら宇宙人やらジャス子は前作も出てたのか?茉莉花をジャス子と呼ぶセンスも好き。楽しかった!

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    2020年07月20日
  • 坂東蛍子、屋上にて仇敵を待つ(新潮文庫nex)

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    ちょっと色々なところに話が飛びすぎて、結局何が言いたいのかといったところが少しぼやけちゃってるなかぁ。まぁ文体と設定で煙に巻いているような小説なので、これはこれでいいのかな。

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    2015年02月08日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    個人的には、文章にユーモアを感じられて面白いと思いました。勢いのある展開も好みです。

    他の方も仰られていますが、主に主人公を取り囲む登場人物たちのドタバタ劇かな……と。

    幽霊や自我を持った猫やぬいぐるみ、はたまた宇宙人まで現れたりと、SF/ファンタジー的要素も兼ね備えています。

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    2014年12月22日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    この作品はなに系なんだろう、ファンタジーものかな、SFものなのかな、ホラーなのかな
    …(鬼が出るか蛇が出るか…)という気持ちで読み進んだけど結局答えは出ません。なんでもMIXなのです。
    マイペースな主人公と彼女に翻弄されるいろいろな業界?のキャラクターが登場。
    主人公の正体はいったい?彼女にしてみればただの友情と恋の物語だったのかもしれませんけどね。

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    2014年09月17日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    その女子高生、名を坂東蛍子という。タクシーに乗れば誘拐事件、出歩けば十重二十重のストーカー包囲網、恋に落ちようものなら世界が震撼する。だがそれも、本人は知らぬこと。彼女自身は、無邪気に暢気に黄金の青春を謳歌し、今日も今日とて、公道のど真ん中を闊歩して、人生という大海原を自由気ままに航海する。天上天下唯我独尊、疾風怒涛の女子高生譚。第1回「新潮nex大賞」受賞作。

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    2024年09月27日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    疾風怒濤の女子高生譚
    本人はいたってのんきに青春を謳歌してるのに
    誘拐事件に巻き込まれ、果てには地球滅亡のキーパーソン?!

    人形にぬいぐるみ、宇宙人に幽霊までまきこんだ
    ドタバタ大騒ぎ。
    気楽に読むにはいいかも

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    2019年09月17日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    公道のど真ん中を闊歩する蛍子を中心に巡る彼女の知らない独特な世界。意思を持った黒兎のぬいぐるみや猫や木製人形、宇宙人、果ては閻魔大王までが見守り、人形の国への道や地球の危機までが、普通の同級生や小学生も隔たりなく登場しながら少し離れた神的視点で語られる。荒唐無稽にも思えるのに不思議な説得力があった。

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    2018年10月10日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    才色兼備な主人公が、本人は知らないままに人類滅亡の危機の中心人物になっていて、周りの宇宙人やらアンドロイドやら意志持つぬいぐるみやら神様やらが右往左往する話(笑)
    ちょっと読んでて涼宮ハルヒを思いだしてしまった。
    そう言う意味ではこれ新潮文庫だけどラノベだよね。
    ハルヒとの違いは語り部が固定されてないことと主人公が巻き込まれ型な所。
    そのため少し共感しにくかったかな。

    ラストのなんだかよくわからない(笑)壮絶な追いかけっこは楽しかった。
    まあ結末はわかってたので、驚きはなかったけど、安心感はあった。
    ただこのスタイルで続けるのはちょっとムリがある気がするなあ。

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    2018年04月14日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    より正確に★をつけるなら3.5くらい。
    極端に悪くはない、でも主人公のキャラクター像が「涼宮ハルヒ」みたいな、ちょっとありがちなのが残念。

    作者の文体は、ユーモアのセンスもあるし、文章力も感じる。…が、「説明描写」がどこまで意図的なのか、少ないので主人公 蛍子のキャラクター像、各キャラクターの行動の理由、物語中で何が起きたのか?が、とにかくわからなくていちいち「?」となる。
    割と新しめの作品だと「ビブリア古書堂」シリーズなんかも似たような「説明不足」を感じた。これは、最近の作家さんがそういう書き方を好んでいるということ?私が最近のラノベ寄り作品に触れてなくて世界観や空気感を掴みきれてないだけのこと…?

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    2017年02月09日
  • 坂東蛍子、星空の下で夢を語る(新潮文庫nex)

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    随所で話が枝葉に飛ぶせいか、今ひとつのめり込めなかった。キライではないシリーズなんだけど、今ひとつ乗り切れない。

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    2015年11月16日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    才色兼備な女子高生の、ぶっ飛んでいてファンタジックなお話といった感じ

    「怒涛」というのは分かるのだけど、
    いかんせんどこかで見たことのある設定やらなんやらで、すごく記憶に残る小説というわけではなかった

    あくまで個人の意見なんだけどね

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    2015年04月05日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    ”坂東蛍子、日常に飽き飽き””坂東蛍子、屋上にて仇敵を待つ ”神西亜樹著 新潮文庫nex(2014/08・2015/01発売)

    ・・・複数視点のドタバタ群像劇。
    エキセントリックな少女坂東蛍子をとりまく、言葉のわかるぬいぐるみや猫・幽霊・宇宙人・テロリスト・親友・ライバルの少女などなど。

    悪くはないがこれと言ってお薦めのポイントもなし。

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    2015年03月05日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    面白かった。
    スーパー女子高生蛍子と、彼女の周りで起こる大事件…でも本人だけはそれに一切気付かない。ちょっとハルヒっぽいような気もする。
    理一のことやざらめの状況、和馬の将来、茉莉花との今後などなど、大量の物語がちらりと仄めかされたままばらまかれているのが楽しいけれど回収してほしいというもやもやもある。地獄めぐりやタイムスリップも気になりますし。

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    2015年05月26日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    第1回「新潮nex大賞」受賞作

    主人公『坂東蛍子』が歩くとことには常に事件が…。

    群像劇的な感じで話が進む中、坂東蛍子は気づいてないってのが面白い。
    これは面白いのでは?とも思って読み進めていくと意外とこぢんまりとしたところに終着する。

    面白いギミックは色々あるんですが、彼女自身の魅力が文章からあまり感じられなかった。かといって完全にマクガフィンになってるわけでもなく。(※マクガフィンって言いたいだけ)

    ということで★3

    群像劇ものは読んでる時は楽しいんだけどオチに凄いの期待してしまうんですよね。なんで勝手に肩透かし食らった気がして好みも平坦になりがり。

    群像もので一番好きなのはゲームの『街』です。

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    2015年01月08日
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)

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    まきこまれドタバタ系のお話かと思っていましたが、わりあい超常な登場人物の多い、ちょっとファンタジー入ってるドタバタ劇でした。
    主人公のキャラとか、ストーリーの展開とかはわりと好きな感じなんですが、文章はちょっと読みづらいです。脈絡なくぽんぽんと飛ぶし、テンポもいまいちです。作者の妄想に文章力がちょっと着いてきてない感じでしょうか。

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    2014年09月03日