元榮太一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ20代中頃にして、10年以上先の今の「弁護士ドットコム」に通じるビジョンを信じていられた元榮社長は、やはり尋常じゃないと思いました。
マザーズ上場までは8年間赤字だったり(実際は同時に経営していた弁護士事務所が順調だったということはあれど)、赤字じゃなくても8年間という時間は決して短くないが、信じ続けたことがすごいし、社会や弁護士業界や周囲の人に対するリスペクトを失わず、自身のプライドに固執せず、歩み続けたことがすごい。
何よりも、名門弁護士事務所で若くして大活躍していて、そもそも弁護士という社会的にはそれだけで十分その価値を認められている環境の中で、当時の弁護士のあり方に疑問符を投げかけられたことがすごい。
こんな人がいるということは、自分に勇気を与えてくれます。 -
Posted by ブクログ
内容はかなり為になる。
弁護士資格を持つ初の上場企業社長。
起業家として重要な、理念を語ることで人に応援してもらう、といった事を実践されており、他にも個人的に考える事業の成功法則を押さえられている印象。
ただ、本としては、誤字脱字が多いのが非常に残念。編集者が悪いのだとは思うが、プロフェッショナルの仕事と思えない。
・事業環境(司法試験合格者数増、弁護士によるマーケティングの必要性拡大)の追い風を受けている。
・最初はユーザー(弁護士、利用者)を集めることに専念する。マネタイズは考えない。(→弁護士法72条の影響ももちろんある)
・純粋に世のなかのためになるから事業をやっているんだということを伝える。企業理念を語る。
・普通は30分5,000円はかかる弁護士による法律相談を、弁護士ドットコムではタダで受けることができる。
・弁護士は、弁護士ドットコムを活用することで、マーケティングにつなげることができる。(ランキングやポイント制度を確立。ゲーミフィケ―ションの要素を取り入れる)
・当初は登録弁護士数が少なかったため、一般の方による回答も可としていた。弁護士登録者数の増加に伴い、廃止。
・マネタイズは有料会員から。(弁護士には広告枠を販売。利用者には過去のQ&A(法律相談の生のDB)を見ることができるように)
・マネタイズできるまでは、法律事務所の収益で事業を補填。
・マネタイズできるまでは、徹底的な節約志向。
・初期のメンバー2人は弁護士事務所と兼任(=ネット事業の役員報酬は発生せず)。技術者は別の会社に所属して本業を別に持ち、貢献度に応じた業務委託契約を支払う。
・初期段階ではVCからの出資受け入れは熟慮した方がよい。出資契約書でがんじがらめにされて身動きが取れなくなることも有り得る。
・資本政策に正解はない。不可逆的な性質を持つことを理解する。
・色々なメンターを持ち、アドバイスを受ける。
・Webサイトはかっこよすぎると良くない。利用者は普通のセンスを持った普通の人。(→利用者の立場になったデザイン)
・異質なものを掛け合わせることで、ブルーオーシャンを創りだし、日本一・初、世界一・初を目指す。
・インターネット領域には、まだまだ異質なものを掛け合わせる余地が残っている。
・他人が反対することほど、チャレンジする人が少ないので勝機がある。
・地道な努力・忍耐力が必要な行為を積み上げることで、参入障壁を作り上げる。
・ある時期からテレビに出ることで、社員の家族に応援してもらえるようになった。(→企業ステージと関係?)
・弁護士ドットコムで培ったノウハウを他の士業にも展開(→事業の拡張性)。ただし、早い時期の多角化は失敗。(→ノウハウ確立までに他領域に進出することの危うさ)
・細部へのこだわり。サイトのキャラクターのおかげで、弁護士の敷居を低くすることに成功。
・孫正義の言葉。「時代を追わず、時代を読んで、仕掛けて、待つ」
・経営者にとって、身体を鍛えることも大事な業務。
・日本はモノを壊した際の損害賠償として時価基準で請求。アメリカは懲罰的な色彩も有し、高額な金額となる。
・アメリカの弁護士は、成功報酬として30%を受け取る。(セクハラ事件で30億円の慰謝料だと、10億円の成功報酬)アメリカは一攫千金を狙いやすい。
・日本はアメリカの方向性とは異なり、予防法務重視に進むべき。
・ベンチャー企業も、予防法務の観点から、弁護士によるチェックを受けるべき。特に、VCからの出資契約書(例、創業者による株式買取り条項)、事業アイディアのフィージビリティ(実現可能性)調査
・仕事をどんどん人に任せることで、使える時間を増やしていく。
・民間企業の業務効率化ノウハウを弁護士事務所にも取り入れる試み→将来的には成功ノウハウを弁護士ドットコム利用の弁護士に提供することも想定。ある意味タイムマシン経営。(企業→弁護士事務所)。
・<参考>タイムマシン経営:異なる産業間、国家間、規模間の知見の移動。 -
Posted by ブクログ
困っている人と弁護士をインターネットでつなぐ、というサービス「弁護士ドットコム」
「困っている人を助けたい」という一心でエリート弁護士の道を捨てて、赤字の苦節8年。とうとう2014年12月、日本に類を見ない弁護士資格を持つ創業社長の会社が、東証マザーズ上場を達成しました。
本書は、「弁護士ドットコム」代表・元榮さんの生い立ちを追いながら、弁護士ドットコム誕生秘話、そこにかける想いなどを徹底的に紐解いていきます。
縁があって参加させてもらった講演会で、元榮さんのこと、弁護士ドットコムのことを初めて知りました。
そして、「こんなサービスがあったなんて」と、とてもとても驚きました。弁護士や医師はどうしても敷居が高いと感じてしまうし、普段接点のない弁護士は特に、「どうしようもなくなるまでは関わらない方がいい」くらいの気持ちが頭の片隅にはあったのですが、本当はトラブルを未然に防げたり、事前にちょっと相談ができたらどんなにいいだろうと思います。
だから、こんな画期的なサービスがあって本当にありがたい!と思う一方で、法曹という歴史のある社会で新たなサービスを作り上げる苦労は想像に難くなかったです。途中で放り出したくなることもあったでしょうに、想像以上の時間をかけて磨かれ、育てられたサービスであるということにまた深く感銘を受けました。
また、「人と違うことをする」時に力を1番力を発揮するという元榮さんの、自分自身を信じるという信念の強さやまだ見ぬ先のことを見据えて動く器の大きさなどに圧倒させられました。
他にも、人に対して常にWIN-WINの関係を築こうとする姿勢にとても感動をしました。自分がいいものを見つけた!と思ったら悪気無くとも「こっちの方がいいよ!」と元のものを否定してしまったりしがちだと思うのですが、常に感謝と謙虚な姿勢を崩さない人柄が本書からも溢れていました。
サービス誕生のきっかけやそれを形にしていく過程もすごく面白く読めましたし、人としての生き方や姿勢、困っている人にどこまでも誠実であろうとする態度に思わず自分の生き方を振り返らずにはいられませんでした。
読めてよかった良書です。 -
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「困っているのに、誰にも相談できない」——そんな経験が一度でもある人に、この本は届くと思います。
『世界は法律でできている』は、弁護士ドットコムというサービスが、法律を“遠い存在”から“使えるもの”へと変えていく過程を描いた一冊です。きっかけは、「もっと気軽に相談できる場所があればいいのに」というシンプルな想い。そこから始まった挑戦は、8年間の赤字という厳しい現実と向き合いながら続いていきます。
印象的なのは、「当たり前を疑う」姿勢です。弁護士は敷居が高い、契約は紙とハンコ——そうした固定観念を一つずつ崩し、新しい仕組みへと変えていく。そのプロセスは、どんな仕事にも通じるヒントがあります。
また、単なるビジネスの成功談ではなく、「困っている人に手を差し伸べる仕組み」を作ることの難しさと価値が、具体的なエピソードを通して伝わってきます。
読み終えたとき、法律は特別な知識ではなく、「自分の生活を守るための道具」だと感じられるようになりました。仕事や日常で少しでも違和感を覚えたことがある人に、ぜひ読んでほしい一冊です。 -
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端的にいうと、『法的な問題が気になる人のための複業本』
本書の内容で特徴的だと思う部分は、著者が弁護士であるという点。パラレルキャリアやノマドワーカー、リモートワークなどの意識変革によりいわゆる副業本はかなり増えている。
しかし、その多くがハウツー本であって、どんな行為が損害賠償の対象になったりするか、税金面での問題はどうするべきか、などについて書かれた本は少ない。
その点でほかの複業本とは差別化できており、複業をいざ始める前に読んでおいて損はない。
著者自身は、確かに複数の肩書きを同時に持つ複業状態にあるようだが、どちらかというと複業家ではなく起業家というべきキャリアタイプだと感じた。なぜなら、著者がまず最初に取り組んだことが起業だったから。
多くの複業をしようと考えるサラリーマンは「起業できるほどのやりたい事がない、もしくはリスクを取りたくないから複業を」と思っているのではないだろうか?
著者の経験自体は、「普通にちょっとした複業がしたい人」にはあまり参考にはならないかもしれない。なので、法的な問題について知りたい方、不安な方だけが読むことをお勧めする。 -
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弁護士ドットコムを起業した元榮太一郎氏の同氏と同社の経歴や弁護士界に対する思いなどを書いた一冊。
今までになかった弁護士と困っている顧客をマッチングするというサービスを構築した同氏の学生時代や弁護士試験受験時のエピソードや同社起業時の苦悩などが本書を読んで知ることができました。
年収数千万のエリート街道の道から外れて、起業に至った氏のバイタリティーに感嘆するとともに、軌道に乗っていくまでの氏の苦悩に対するストイックな向き合い方、弁護士の存在意義や日本の法曹界に対する熱い想いとこの人だからこそ今までなかったサービスで上場するまでに至ったのだと感じました。
弁護士法72条の起業時のハードルや既成概念という困難を乗り越え、敷居の高いイメージのある弁護士をネットというツールを使って、無料相談やニュース解説等で身近な存在へと意識を変化させた同氏の活躍には目を見張るものがありました。
上場を機に更なる弁護士界の意識改革を行い、この国の2割司法からの脱却に向けて同社、そして同氏の活躍が楽しみになる一冊でした。 -
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ネタバレ私は最近まで法律家であると思っていましたが、マイナンバー検定試験一級を落ちちゃいました。そんな法律家いねーだろ、と思って「法律に詳しい」ことは前面に出さないようにしようかと思っています。
で、今日の最初の書評は、なんと私も使ったことがある「弁護士ドットコム」の代表・元榮(もとえ)太一郎さんの「弁護士ドットコム 困っている人を救う僕たちの挑戦」という書籍だ。
この「弁護士ドットコム」は優れたサービスで、Yahoo知恵袋みたいに法律相談を無料で弁護士先生がやってくれるという、ビジネスモデルだ。
しかし、これを考えた元榮さんは困った。弁護士法72条では、株式会社が報酬をもらって、弁護士を紹介することが禁じられているからである。
そこで、元榮さんはなんとか弁護士側と利用者側からサービス料を徴収できるかどうかに苦心に苦心を掛けられてきたのだ。そこが本書のよみどころだ。
最初、元榮さんは弁護士先生にサービス提供者になってもらおうとして、一万人の弁護士にファックスを送って、セミナーの参加を募ったが、セミナーに来たのはたった一人だった。したがって弁護士ドットコム株式会社は創業して8年間赤字だったとのことだ。
そこで元榮さんは、様々な戦略を模索する。まず友人のコネで朝日新聞に自社の記事を載せてもらおうとしたのだ。朝日新聞の記者に自分の熱い思いを語った元榮さんは、見事朝日への記載の件の了承を取り付ける。
しかし、そこは朝日新聞。一つだけ問題を出す。相談用の登録弁護士が40人以上いないとダメだというのだ。ここが踏ん張りどころ見た元榮さんは、様々なコネを使って、頭を下げまくり、弁護士の登録人数を増やすように努力する。「元榮が頑張っているなら」と言うことで、多くの弁護士が登録してくれて、弁護士40人はクリアできたそうだ。
ところが利用者がなかなか伸びない。そこでモバイル会員を増やすことを意識する。パソコン会員は、企業法務の相談が多いのだが、個人は離婚、不倫、個人破産などマーケットが異なるのだ。
したがって、携帯キャリアの公式サイトに載せてくれるように、営業に行くのだがなかなか上手くいかない。思案していると、裏口入学的な方法で担当者と直接話すという機会を得る。そこで改善ポイントを教えてもらい、その結果公式サイトに掲載されることになったそうだ。これは経営観点上、意義が深かったそうだ。スマホ会員は有料会員となる場合が多く、これが弁護士ドットコムの利益を生み、ついには黒字化に成功する。
紙幅の問題から詳細については、本書を読んでほしいが、元榮さんが一番嬉しいのは「こんなサービスがあって便利で助かりました」とか「怖いと思っていた弁護士の先生が親身に回答してくれて感激しました」とか言われる時で、これがこの事業をやって一番やりがいがあった時だそうだ。
私も本件で「弁護士ドットコム」を利用させてもらったが、正鵠を得た回答をえた。曰く「証拠として画像を残しておくこと、あとマスコミ関係が動き出したら違法捜査は出来なくなりますよ」と茨城の弁護士先生が東京の多摩地域である、小平市の一般人の質問に快く答えてくれたのである。大野は一応一万円くらい払いましたが、サービスには納得しました。
皆さんも是非興味のある方は「弁護士ドットコム」を利用して欲しい。