稲葉圭昭のレビュー一覧

  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    面白かった。
    手短に説明すると、正義感の強い警察官が汚職にまみれる話。よくある話のようにも聞こえるが、本作の凄さは堕ちていくプロセスが丁寧に描かれていることと、その心理変化に説得力があることだ。

    警察も民間企業と同じで、評価のためには成果が必要。本書の著者の成果とは、拳銃の検挙数だったのだ。評価期間内に都合よく犯罪が起きるわけではない。しかし評価期間は決まっている。どうしても評価を上げたければどうするのか。
    その結果が本書の物語である。

    上層部の設定した無茶なKPIを達成するために疲弊する現場。まさに民間企業で見る風景だ。警察が違うのは、そのKPIが犯罪者に依存している点であろう。

    本書

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    2022年05月15日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    170820.映画観てからの購入。実話、北海道の話しということで非常に興味を惹かれたまま読むことが出来た。日本は確かに平和な国なのかもしれないが、薬に関しては本気で歯止めをお願いしたい。しかしこの話を読む限りでは到底警察には期待が出来ないし、変革を求めるにはあまりにも大きい組織になっていると感じる。

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    2017年08月26日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    結果としてすごい話。道警の問題はさておき、人は環境と資質によってとんでもない存在にまでなれてしまうとわかる。いかに環境が大事かわかる。
    なぜ稲葉さんは魅力的なのか。身の回りの人間に対しての身を削る奉仕愛情と人としての経験の幅。
    誰にでもなれる人ではないけど、誰にでもなる可能性がある。

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    2025年07月12日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    元刑事の告白でした
    内容的には楽しめましたが・・・
    ノルマのためには犯罪も辞さない
    拳銃のためには薬には目をつむる
    警察ってそんなところなのかと
    北海道警察のひどさがわかりました
    まぁでも北海道にかぎらず警察の体質なんでしょう
    今では改善されていることを望みます

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    2023年02月22日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    『恥さらし』

    映画『日本で一番悪い奴ら』の原作となった、北海道警察史上最大の汚職事件である稲葉事件の犯人、稲葉氏が書いた自省録。

    学生時代は柔道に明け暮れた稲葉氏は今でいうスポーツ枠のような形で北海道警察に就職する。その後、1990年代の銃器摘発キャンペーンの中で、銃器の摘発の過酷なノルマを課され、目標達成のために反社会勢力との交際を始める。稲葉氏は、多数の暴力団にエス(スパイ)のネットワークを形成し、銃器や覚せい剤の摘発に繋がる情報を引き上げていく。次第に、そのようなネットワークを駆使して成績を上げていく稲葉氏は銃器対策課のエースと称されるようになる。一方、多くのエスを養うために資金が必

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    2021年11月20日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    「日本で一番悪い奴ら」を観た勢いで読んだ。文章は単調なんだけど、まあ面白かった。当時の銃器摘発はめちゃめちゃだったんだなあと感心した。マンガに出てくるほぼヤクザのマル暴刑事とかあながちウソじゃないんだなあと。

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    2018年11月30日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    警察組織の恐ろしいほどの腐敗を告発。

    未だにこれが改善されていないとすれば、日本の刑事司法の展望はまだまだ暗かろう。

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    2017年12月25日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    献本企画に当選。
    ありがとうございました。

    2000年4月、量130キロ、末端価格にして約40億円の覚醒剤が北海道函館新港に運ばれた。
    それを手引きしたのは北海道警察と函館税関。
    泳がせ捜査という名の密輸、悪質な犯罪行為だった。
    重い十字架をひとり背負うことになった銃対課の稲葉氏。
    組織の要求に応え、上司の命令には逆らわず仕事をしてきた。
    責任を押し付けられた稲葉氏は徐々に壊れていく。2002年7月、覚醒剤の使用で逮捕。

    読んでいて気持ちが暗くなるほど、道警の闇が書かれている。
    映画『日本で一番悪い奴ら』原作本。
    映画ではどのように描かれているか楽しみ。

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    2016年06月25日
  • 知れば知るほど面白い警察組織

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    読んだ本 知れば知るほど面白い警察組織 20250622

     何冊かこの手の本を読んだけど、やっぱり警察機構って面白いです。もう、警察小説ってすごい人がいっぱいいて、こういうの読んでも、もう手垢がついてるないような気がするんだけど、そういうことさえ、本の中に取り込んでる。昔は捜査一課を希望する人が多かったけど、高村薫の「マークスの山」以来希望者が減ったとのこと。なかなかエスプリも効いた内容で、この知識でもって、警察小説を読み解いていきましょう。
     推理小説じゃなくて、警察小説って分野があるんだもんね。

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    2025年06月23日
  • 知れば知るほど面白い警察組織

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    監修・稲葉圭昭『知れば知るほど面白い警察組織』宝島SUGOI文庫。

    2019年9月に刊行した単行本 『警察組織パーフェクトブック』、2021年2月に刊行した単行本『警察のウラ知識』の2冊を再編集し、文庫化。

    サクッと読めるが、結局は何も残らないという、所謂ところのコンビニ本。

    警察小説や刑事ドラマを引合いに出しながら、複雑な警察組織、キャリアとノンキャリア、組織の裏側やゴシップなど興味をひくような話題が詰め込まれているが、何処かで読み聞きしたような話ばかりだった。

    監修を務めるのは、覚醒剤使用で逮捕、懲戒免職になった元北海道警察の刑事で、さらには覚醒剤取締法違反と銃刀法違反で服役し、現

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    2023年08月31日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    一度足を踏み外してしまうと、坂道を転がり落ちるように外道に落ちて行く様が克明に描かれています。
    著者の稲葉氏は、自分が外道に落ちて行った要因は警察組織の仕組みにあると訴えていますが、やはり、不正に対して感覚が麻痺してしまった個人の資質が何よりも大きいように感じます。
    この事件を契機に全国規模で不正が明るみになって大問題になった記憶がありますが、現在の警察組織はどこまで浄化されているのか、気になって仕方ありません。
    今後、こんな不正が再び明るみになるようなことがないことを願うばかりです。

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    2019年05月26日
  • 警察と暴力団 癒着の構造

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    本人の前作と織川隆なるジャーナリスト作の内容の齟齬が気になっていたが、あとがきを読む限り裏を取らずに書いたジャーナリストが間違っているということらしい/ 具体例も挙げて書かれていたが、間違ったことを書いて本が売れるとなると、今回の映画化で一番得をしたのはこのジャーナリストかもしれない/ 非常に興味をそそられる事件だった/ 三冊も関連書籍を読んで好奇心はそれなりに満たせた/ 警察主導の130kg覚醒剤密輸事件がまったく誰も責任を取らないというのが恐ろしい/ これでも21世紀か、と/ 他にも書けないことはたくさんありそうなので、出来ることなら本人と知り合って直接話を聞いてみたいものだ/

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    2018年10月08日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    映画・日本で一番悪い奴らの補足として読み始める/ どうやら文中の名前は仮名のようだ/ 事実は小説より奇なり、を地でいっている/ 刑事が拳銃を買い付けて自作自演で摘発する/ ヤクザに頼んで拳銃所持で出頭してもらう/ 中国から200丁の拳銃を発注する為に覚醒剤と大麻を自ら密輸する/ まるきりヤクザである/ 北海道警察、日本で一番悪い奴ら/ もう少し詳細に生々しく書いてくれるとよかったかな/

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    2018年10月08日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    この本にかかれていることは衝撃的な告発であるにも関わらず、自分が不感症なのか、あまり興味をもてなかった。

    まあそういうこともあるだろうな、という感じだ。
    我が一家全員死刑のド級の日常には及ばない。
    調書のような事実をたたみかける文章(おそらくゴーストだが)も、迫力をそぐ。我が一家全員は、文章は下手くそだが、それゆえの凄みがあった。

    しかし、営業マンじゃあるまいし、警察にノルマは変な話だ。それがすべての元凶。ないものつくるために、不正が横行する。

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    2017年06月23日
  • 恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

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    これが、ノンフィクションに分類されてしまうことが怖い。
    時はまさにに共謀罪が成立したばかり。

    本書のように、銃器を押収する件数が競われ、ノルマがかせられるようになりでもしたら、テロRストもキノコ採りも、関係なく、予算を達成するために、各警察はやっきになり、どんな汚い手段を取っても、共謀罪のノルマ競争に飛び込んでいくのだろう。
    そして、そこに罪がなくても、罪人を作り出してしまうのだろうか?

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    2017年05月19日