山口厚のレビュー一覧

  • 刑法入門

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     毎年度、様々な法改正がなされる刑法。その時事的な変化を追うことは別として、共通する根底の考え方を手早く学びたいと思い購入。
     本書の特徴としては、イメージを膨らませやすい場面設定に加え、著者の「刑法を理解させてやろう」と随所から感じる文章力が相乗して、初学者でも読みやすいということが挙げられるだろう。新書の「入門」というタイトルは、(新書という形態をとる以上、仕方がないことだが)あまり信用できないことが多い。一方、本書は、前提となる知識を必要とせず、難解な解釈論に深く入りすぎず、それでいて一定の学問的満足感を得られる絶妙な塩梅の文章となっているため、意欲的な中高生でも読み解くことができると思

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    2025年06月12日
  • 刑法入門

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    この本をひと通り読むだけで刑法の総則の大枠が掴めることができ、非常に読んで良かったと思います。

    大学の講義なんかを受けて、刑法総論は哲学的な要素がとても多いな... と感じ、詳しく理解せずに終わってしまった感じがありました。今回、この本をゼミで勧められて読んでみたのですが、消化不良だったところもすごく分かりやすく説明されていました。
    特に、違法性阻却事由の基準なんかは、期末試験の答案を書く際には困ったらとりあえず書いとけばいいや!のノリで書いていたのですが、本書を読んでスッキリ理解できました。

    先述のとおり、刑法は哲学的な要素(「刑罰とは?」「故意とは?」といった定義を考えるだけでなく、「

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    2025年02月01日
  • 刑法入門

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    書名通りの内容ではあるのだが、読んでて楽しい入門書だった。入門でシンプル故に、論理を追う楽しさがあるというか。塾講的な入門書も良いのだが、それではこうは書けなかっただろう。
    山口厚の刑法総論・各論に取り組む前に読んでおけばよかった。

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    2017年09月07日
  • 刑法入門

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    法学部の1、2年生向けの副読本として、あるいは教養科目として授業を行う場合ならテキストとしても活用できそうに思います。

    筆者は実務家というよりは学者畑の方なので、必ずしも過去の判例や有力説の見解に絞って記述しているわけではありません。
    それだけに、裁判の判決が正解か否かという先入観が強い初学者には、少々戸惑いがあるかもしれません。
    同じ事例であっても幅広い解釈が必要なのが、法律の世界であると感じるには十分な一冊だと思いました。

    あとがきの一言ですが
    「刑法について、犯罪について考えるというのは、そうした問題を、それぞれの世界の論理に従って考えることであり、単に事実を条文に当てはめるというに

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    2016年03月05日
  • 刑法入門

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    まさに入門書としてふさわしい内容。
    これまで何となく聞きかじったことのある専門用語について丁寧な言葉で教えてくれる。
    ただし刑法の性質上どうしても説明が難解である。
    刑法って最高の屁理屈じゃないのかと思った次第です。
    所詮は人間が決めたもんだし、最高裁判所の決定もイマイチ信頼できなかったり学説も諸説あって見解もわかれていたりして結構いい加減ですね。

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    2014年03月23日
  • 刑法入門

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    すごくわかりやすかった。
    法学部の人は刑法を授業でやる前に読んでおくと理解が深まるかもしれないと思った。レベル的には一般人にも理解できるくらいで言葉も噛み砕いてありまさに入門にはうってつけ。

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    2013年01月05日
  • 刑法入門

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    新書だけあって初学者向けというより、むしろ一般向けに近いこの本。とてもわかりやすい反面、刑法の学習と捉えると物足りないといったところだろうか。導入にはもってこいだと思われる。

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    2011年01月22日
  • 刑法入門

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    実際に行われた犯罪を、刑法の示すどの罪状にあてはめるのかというのは、時としてすごく微妙で難しくなる(たとえば殺人罪か過失致死か、とか)。そういう時に一般的にどういう物差しで考えればいいかというのが主眼になっているように感じられる。裁判員制度で狩りだされた人のための手引きとしてとても有用であろうと感じられた。
    裁判員制度時代の一般教養として必読と言っても良い。内容も平易。

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    2010年01月16日
  • 刑法入門

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    犯罪とは何か。刑罰はなぜ科せられるのか。
    どのような行為が犯罪となるのか。
    このような疑問にわかりやすく答える一冊。
    現在、裁判員制度の導入により、刑法に関する理解が求められている。
    その基本を非常に明快に知ることができた。

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    2009年10月04日
  • 刑法入門

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    罪刑法定主義を中心に、その道の第一人者が丁寧に書いた一冊。他行為性など、法に疎い人にも魅力的な概念が面白かった。

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    2009年10月07日
  • 刑法入門

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    第1章 犯罪と刑罰とは何なのか
    第2章 犯罪は法律で作られる
    第3章 犯罪はどんなときに成立するのか
    第4章 犯罪はどんなときに成立しないか

    以上が目次。
    普段触れない分野なので、どうしても全て理解するのは難かしい。ただ、目次から分かる通り、刑法を学ぶための基礎的なことが書かれている感じがした。
    本書の内容を元に、実際にどんな判決が下されているか、判例を見て学んでみたらいいのかもしれない。

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    2022年02月27日
  • 刑法入門

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    現在最高裁判所の判事を務める著者による、刑法の入門書です。

    法律にかんする知識のない読者にもわかりやすいことばで、犯罪や刑罰とはなにかという根本的な問題から、具体的なケースについてどのように考えればよいのかということがクリアに解説されています。

    もちろん、刑法の世界をすこしのぞいてみたいと考える読者にとっても役立つ本ですが、もうすこし腰を据えて刑法の学習をはじめたいと考えている読者にとっても、刑法を学ぶことのおもしろさが実感できる、優れた入門書ではないかと思います。

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    2019年05月17日
  • 刑法入門

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    読みやすい本です。
    刑法に関して必要最低限のことは書かれていますし、必要以上に難解であるわけでもない。
    法律をこれから学ぶ人は勿論そうでなくても読んでおいて損はない一冊だと思います。

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    2014年04月04日
  • 刑法入門

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    東大法学部教授が著した、刑法を学ぶ上でバイブルとされる一冊。単純明快に書かれててすごく分かりやすい。読んでて爽快感を覚えるほど。論理的に考えるプロセスが見につけるのって法律を学ぶのが案外近道なのかもって思ったりした。

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    2013年07月07日
  • 刑法入門

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    溺れている人をたまたま見つけて且つ助けなかったら、それは処罰されてしまうのか?

    本書は、著者の「刑法総論」等、大学の講義で指定されている著書に比べて、「なぜ?」ということにより焦点を当てており、法学に触れたことのない人にとって、刑法の理解への第一歩を後押ししてくれる。刑法の根底にある「考え方」を分かりやすく解説してくれている。

    個人的に、犯罪を理解する2つの立場の説明が分かり易かった(「倫理違反」からの行為無価値論、「利益侵害」からの結果無価値論)。

    ちなみに、冒頭の例は「不真正不作為犯の処罰」に関するもの。

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    2013年04月28日
  • 刑法入門

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    総論を読むというのは各論を読むより骨が折れますね。特に第1章はくたびれましたが、具体例もまじえ、流れも分かりやすく作られていたので読み切ることができました。

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    2012年11月20日
  • 刑法入門

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    刑法は、刑事ドラマやサスペンスで馴染みがあるので、民法や会社法ほど取っつきにくくはないですね。
    起訴は略語で、公訴の提起が正式なんだそうです。

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    2012年10月01日
  • 刑法入門

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    そもそも刑法とはなんぞや?という記述や、犯罪の成立要件など刑法入門の入門といったかんじです。

    が、結構、難しかった。法学はどの分野も独特な学問(論理学的?)で、ある一定の理解に達するのに時間がかかります。

    個人的な興味では、共犯、教唆、幇助のあたりが面白かった。

    本書にも、ちょこちょこ出てきましたが、次は刑法の各論を押さえておきたいな。法定されている一つ一つの罪が面白かったから!

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    2011年07月08日
  • 刑法入門

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    東京大学法学部教授(刑法学)の山口厚による刑法入門書

    【構成】
    第1章 犯罪と刑罰とは何なのか
     1 罪と罰
     2 刑事手続きのあらまし
     3 法的な禁止の対象-犯罪
     4 法的な禁止の手段-刑罰
    第2章 犯罪は法律で作られる
     1 罪刑法定主義
     2 法律で罰則を定める
     3 罰則は制定前に遡って適用できない
     4 許されない罰則-内容の適正さ
    第3章 犯罪はどんなときに成立するのか
     1 犯罪の成り立ち
     2 犯罪被害-結果
     3 行為と結果の結び付き-因果関係
     4 犯人の行為とは
     5 犯人の意志-故意・過失
     6 犯罪のかたち-未遂と共犯
    第4章 犯罪はどんなときに成立しないか
     

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    2011年06月20日
  • 刑法入門

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    ネタバレ

     タイトル通り、刑法の意義、役割、適用について概説した本。社会科の授業でも登場した罪刑法定主義、法の不遡及の原則という基本的な部分から詳しく解説する。

    参考になったのは、
    ・「拘留」(軽犯罪法違反に課される短期自由刑(1~30日)と「勾留」の違い
    ・そもそも「犯罪」とは倫理違反(悪いこと)なのか利益侵害(迷惑なこと)のどちらなのか
    ・刑罰を正当化する論拠は何か(応報刑論と目的刑論)
    ・犯罪成立の要件(メルクマール)は、1.犯人の「行為」、 2.行為の「結果」、3.被害としての結果、4.犯人の犯罪意思 であること
    ・犯罪正当防衛、緊急避難などの事由で「阻却」される場合がある

    といったこと。穿

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    2011年06月06日