石坂典子のレビュー一覧
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自社の社長がリサイクル業で有名な石坂産業さんを見学し、同社の事業やその他里山再生プロジェクト・地域交流の取り組みなどに感銘を受け、2023年11月末に自分も見学に行くことになったので、同社代表の石坂典子さんの著書を読んで同社の取り組みの詳細や石坂代表の哲学・理念を学びたいと思い読み始めました。
石坂産業さんがなぜこのような持続的な経営・地域貢献をはじめるに至ったのか、日本中から注目を集めるような素晴らしい企業になるまでの経緯を、初代から社長業を受け継いで悪戦苦闘しながら芯を負けずに戦い続けた様子=まさに「号泣戦記」として知ることができる良書でした。
同社が今も会社見学を広く実施していること -
Posted by ブクログ
埼玉県入間郡三芳町にある産廃業者、石坂産業。
ダイオキシン騒動を乗り越えるどころかそれをバネにし、
ピンチをチャンスに変えるがごとく、
大きく飛躍していきました。
本書は、その道程を社長自らが語る本です。
逆境、逆風のなか、次々と手を打っていきます。
多額の資金をかけた焼却炉をつぶすときであっても、
その意味合いは後ろ向きではありません。
前を見据え、会社を存続させていくための、
「攻め」としての後退だったりします。
それから、社員教育をおこない、
掃除や整理整頓を徹底させるようにしていきます。
産廃業のマイナスイメージをプラスに変えることが、
石坂産業を存続させていくために必要だ、と考え -
Posted by ブクログ
ものすごく共感できた。素晴らしい経営者が素晴らしい会社をつくる。そのロジックあるのみ。
石坂さんは産業廃棄物処理会社「石坂産業」の2代目社長です。
産業廃棄物処理というと、いわゆる3K(汚い、きつい、危険)の典型的な業種で、男性中心の業種というイメージありました。石坂さんは名前のとおり女性です。創業者の父親から社長の座を受け継いだといっても、男性中心の会社であったことから、多くの反発を生み、多くの社員が退社しました。
さらに環境問題の高まりから周辺住民とのトラブルもあり、難しい経営の舵取りが求められました。
そうした中、石坂さんはまさにタイトルにあるように「五感」を研ぎ澄ませ、真剣に仕事に取 -
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産業廃棄物を廃棄・リユースする会社の社長の物語。ユニークな会社だと思いました。叩き上げの父親が創業した産廃会社を娘である現在の社長が継ぎ、産業廃棄物を処理する会社から、産業廃棄物を処理してリユースできる会社に変革した。処理方法も、燃やすして有害物質を外部に出すのではなく、クリーンな風力で産業廃棄物を分解して、有害物質を出さないようにした。また、産業廃棄物をリユースするというエコロジーな循環経済を地域密着で育てていくために、里山を作り、手入れをして、お客様や社員、地元の住民に来てもらうようにし、産業廃棄物の処理方法やリユース方法に理解を得ようと努力を続けた。今ではきちんと利益を出し、持続的事業と
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Posted by ブクログ
ちょっとした思いつきだけでは、大きな共感は得られません。小さなアイデアを出発点に、地域の歴史を深く学び、世界の人たたが持つ問題意識と照らし合わせた時、大きな変化が生まれました。
廃棄物とは、誰が出すのでしょう。どこから出るものでしょう。私たちの社会から「汚れた廃棄物」が絶えず出てくるのは、どうしようもない現実で、そんな現状を批判するだけでは、何も変わりませんし、変えられません。
だから、力を合わせて取り組めることはないか、一緒に考えてほしい。
社会貢献というと、海の向こうの貧しい国に何かを贈るといったイメージを抱く人も多いですが、そればかりではありません。むしろ足元を丁寧に見直し、身近な利 -
Posted by ブクログ
凄い人だ。荒っぽい産廃会社の社員を引っ張る女性社長というのも凄いけど、それより30で社長という年齢にびっくり。よっぽど普段から物を考えてきていないとできない。「やんちゃだった」というのをみてよくある「昔はワルでした」という手垢のついたストーリかと思ったけど、若気の至り的な要素があるとはいえ一人でアメリカ留学してプラプラするという、なかなかのバイタリティ。
ただ本書はもう少し踏み込んでほしかった。「そこもう少し詳しく語って」というところのオンパレード。
自分たちが出したゴミを処理するという社会的な使命がすごい。反省します。『要らなくなったモノはポイと捨てて、誰かが処理してくれるのを待つだけ。