早瀬乱のレビュー一覧

  • 三年坂 火の夢

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    ネタバレになるのでほとんど言えないけど、しっかりしたミステリーに仕上がっている。坂と火事をめぐる、東京のトラベルミステリー的な。
    グーグルマップのある現代なら、検索すればすぐに4つ見つかるという…。

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    2018年08月29日
  • 三年坂 火の夢

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     実兄が死ぬ間際に残した「三年坂で転んでね」という言葉、その三年坂について調べていたらしい父の後を追い、受験生の主人公が密かに調査を開始する。読んでいて自分も二十世紀初頭の東京を探索している気分になる。タイムスリップ感満点で時代考証も確からしく、なかなか楽しい。もう一人予備校の講師が、江戸・東京で次々に起こった大火には<発火点>が関係しているという面白い説を元に調査を始める。
     二つの物語は、それぞれの目的の元進み、物語の端々で物凄く自然に謎が少しずつ深まっていく。
    後半になって、数々の謎がどんどん繋がっていき解き明かされていくが、その進行の仕方が素晴らしく淀みない。ページを捲る手が止められな

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    2011年11月17日
  • レテの支流

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    自分が上手く行かないのは、すべ一世を風靡したバンド「レテ」のボーカル時代の記憶が邪魔をするからだ  
    男は記憶消去装置を使い栄光の記憶を消去した。 

    数日後、男は高校の同級生の面影を見る。
    しかし、その同級生は高校の時に自殺してると、友人は言う…

    記憶消去と死者の復活の意味は?
    七と八の意味は?
    男は何故バンドを始めたか? 
    『管理者』の存在?

    世界は…どうなる?


    最後まで飽きずに読めた。

    パラレルワールド解釈と進化や淘汰の新解釈をちりばめた本作品はホラーと言うよりはSF作品か

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    2009年10月04日
  • 三年坂 火の夢

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    ネタバレ

    不気味な話を読みたいと思って読んだ本
    兄の不審な死から始まる謎解き
    お金もなく、味方もほとんどいない東京で意地と執念で三年坂の謎を追うところ、士族の末裔だからこその根性が見えて好き
    東京に住んでいたことがないので、地名がよく分からなかったのが残念だったけど楽しめた
    真相は悲しい結末だったけど、鍍金先生のおかげで実之くんには明るい未来が待ってそうで全体的にはホッとするエンディング

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    2025年03月05日
  • 三年坂 火の夢

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    ネタバレ

    本作を手に取ったのは第52回江戸川乱歩賞を取った作品であるからで「名の知れた賞を取ったことが作品なら面白いだろう」と思い購入した。結果としてはある意味期待はしていてその予想を超えた面白さだったと思う。全くタイプの違う2人の主人公を軸に話が進み「三年坂」というキーワードだけが共通して話が進んでいく。その謎が最後に2つの話が一致しながらエピローグに向かっていく構成は大変面白いものだった。

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    2015年05月14日
  • レテの支流

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    意味記憶とエピソード記憶。人為的に記憶を失わさせる話しって結構あるが、意味記憶とエピソード記憶を上手く操るとこんな記憶操作になる…怖いと感じた。最後の本流支流、管理者の捉え方は良かった/悪かったと両論あるかも知れないが、僕は楽しめました。

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    2014年08月11日
  • レテの支流

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    その水を飲むと過去を忘れてしまう忘却の川・レテ。怜治はS大医学部で脳を研究している友人山村が記憶を消去する装置を開発中だと知り、自分の記憶を消す決意をする。それは一世を風靡したバンド「レテ」のボーカルとして活躍した栄光の二年間の記憶だった。だが、過去と決別した怜治に連鎖するように、次々と奇妙な出来事が起きる!前代未聞のアイデアと圧倒的なストーリーテリングで読者を魅了する驚愕の記憶ホラー。
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    私的には読み応えあり、頭も回転させられ、次は何が起こるのかハラハラドキドキしながらも、人間の繋がりの必要性や大切さなども感じられて満足した一冊です

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    2010年09月08日
  • レテの支流

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    第11回ホラー小説大賞長編賞佳作

    怜治は、数年前「レテ」というバンドのボーカルとして活躍し、
    一世を風靡したのだが、今は落ちぶれて、何をやってもうまくいかない。
    そんな時、大学で脳を研究している友人が、
    記憶を消去する装置を開発中だと知り、自分の記憶を消す決意をする。

    すべての記憶ではなく、「レテ」時代の栄光の2年間の記憶だけを消せば、
    新しい人生をやり直せると思ったのだが、
    記憶を消してからというもの、
    街で、高校時代に自殺したはずのクラスメイトを見かけたり。。。と、
    彼の周りで奇怪な出来事が起こるのだった。

    存在するはずのない同級生が、そこにいる!
    なぜ?!・・・いったいどうなってい

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    2009年10月07日
  • レテの支流

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    破綻はあるものの、最初から最後まで飽きずに読んでしまう勢いと「謎」がある。
    記憶ものには元々弱いのを差し引いても面白かったと思います。

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    2009年10月04日
  • レテの支流

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    日本ホラー小説大賞長編賞佳作。記憶を消す装置にまつわるサスペンス。後半SF。好みが分かれるところだと思います。

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    2009年10月04日
  • 三年坂 火の夢

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    ネタバレ

    三年坂 火の夢/早瀬乱:第52回大賞受賞。2006年。士族なのに貧乏。明治の雰囲気がすごく出ている。
    将来を期待された長男は、志通り帝大生になったが、中退して故郷で死す。 三年坂で転ぶと三年以内に死ぬ。
    貧乏を常に意識し、母祖母に助けられ東京に出て、一高をめざす次男。長男の死や見たことない父を調査する。受からなかったけど、浪人後に帝大生にはなったみたい。
    雰囲気はステキ。読み進めた。明治にそんな大火があったんだ、とか、東京は確かに坂多いわ、とか。知識の泉。
    ちなみに、この年にW受賞したのは、優秀作品が多かったわけでなく、佳作が多く、甲乙つけがたかったためのよう。

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    2019年02月10日
  • 三年坂 火の夢

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    まず、私が苦手な時代設定なので、読み進める自信がありませんでしたが、三年坂の秘密が知りたくて読み進めることができました。時代は違いますが、東京の地理に詳しい人ならもっと楽しめるかも。私は全くなので、想像できなくて残念でした。

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    2016年03月04日
  • 三年坂 火の夢

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    明治時代の古い地図をメインに、独特な世界を作り上げています。ノスタルジックな雰囲気がとても良かったです。
    しかし、文章の出来が今一つな感じで、正直「小説」としての完成度はそれほど高くないように思いました。ストーリーもメリハリがなく、盛り上がりが欠けていたと思います。

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    2013年07月27日
  • 三年坂 火の夢

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    早瀬氏の特徴なのかもしれないが細々書く割りにはそんな深くない。結果つまらなくもないが面白くもない話になる気がする。

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    2011年09月25日
  • 三年坂 火の夢

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    23区内のよく知っている地名がふんだんに出てきて、つい「ぶらタモリ」の様な感じがしたが、明治の香りが漂い、なかなか楽しめたが、思わせぶりの言葉「三年坂・・・・」で始まるにしては、結果がばればれ過ぎかも。

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    2011年05月05日
  • 三年坂 火の夢

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    のめり込むまでに時間がかかったなあ。
    時代設定のせいかも。

    この時点で読んできた乱歩賞の中では一番のめり込みにくかった…。

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    2011年01月08日
  • 三年坂 火の夢

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    腹部に謎の傷を負って実家に帰ってきた兄。そして「三年坂で転んでね・・」と言い残し息を引き取る。東京で帝大に通うエリートである兄に一体なのが起こったのか?
    ずっと昔に姿を消した父の謎と、東京大火の度に姿が目撃される謎の人力俥夫。真実を探るため、帝都東京にやってきた実之。明治時代の東京を舞台に「隠された坂」の謎に迫る。

    なんかあらすじが適当だなw
    江戸川乱歩賞受賞の期待の新人、らしいです。新人ということらしく、若干の読みにくさみたいなものはありましたが全体的にはなかなか面白かった。ラストは若干弱かった感じもしたけども。途中の「段々と四面楚歌に陥る主人公」という緊迫感がよかったんだけどなあ・・・

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    2010年12月03日
  • 三年坂 火の夢

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    1011 時代設定等面白かったが、土地勘の無い人とかどーするんだろう?と勝手に心配。ところで、うちの一番近い坂は八幡坂だったな。そこで転んだ事有り。。。第52回江戸川乱歩賞受賞

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    2010年11月04日
  • レテの支流

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    ホラーとしては全く怖くなかったけど、ミステリー的ストーリーとしては面白く読めました。ちょっと後半が破綻しちゃった印象。

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    2009年10月04日
  • レテの支流

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    面白い。久しぶりに徹夜で読書してしまった。

    論理とスリルで読ませるタイプの小説は得てして読後感が今一つな場合が多いけど、これはそうでもない。ストーリーが記憶というテーマをしっかり支えているし、ラスト付近で突如姿を現す形而上的な設定にはだいぶ驚かされた。
    逆に、前半がエピソード記憶/意味記憶程度の区別だけで、端的に日常から非日常への筋を追っていくスタイルも個人的には好きである。やたらと科学的な話から始められると、どうもついていけないので。

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    2009年10月04日