園田寿のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説+法解説というちょっと新しいスタイルの一冊。
作者によると、裁判員制度の開始により当事者でなくても犯罪と関わることになるかもしれないから、ある程度の知識と心の準備をしておくことが必要だと。
移動中の暇つぶしとして持って行きましたが、おもしろくて往復の移動中に読み終わりました。
法解説のために書かれたような話もあったけれど、さすが乃南アサでぐいぐい引き込み読ませてくれました。
「あいつの正体」「その日にかぎって」あたりがよかった。
法解説もわかりやすく、興味深く読めた。心理状況も裁くポイントになるということで、小説というスタイルがとてもマッチしていたと思う。もっと続編希望。 -
Posted by ブクログ
警察・検察・裁判官が一体となって気に入らない性表現を猥褻認定する構図。
いったい彼らの頭の中はどういう仕組みになっているのだろうか。
謎の常識や意味不明な風紀を振りかざして表現に烙印を押す動きに恐怖を感じた。
一方で、過去に猥褻認定されたものが現在ではふつうに流通しており、社会の流れには勝てないというのは安心材料だ。
そして、このように流動性の高い概念を刑法で扱うことは厳に慎むべきだと感じた。
いまこそ刑法の脱道徳化を推進すべきだと思う。
猥褻概念は明治維新、脱亜入欧の流れで生まれた。
それまでは猥褻という概念はなかった。
伝統で言えばむしろ江戸時代は裸はとくに恥ずかしいものではなかったのだ -
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Posted by ブクログ
乃南アサが書く12話の犯罪短編に、法の専門家が解説を加えるという本。
ストーカー、安楽死、強姦致傷、DVなどなど、様々な犯罪について書かれています。
乃南アサのこわい所は、「本当にありそう」と思わせる能力。解説がついているので余計なのかもしれませんが、この人の書く人間は普通で怖い。
基本的には加害者目線の話が多かったのですが、DVを受けている妻が身代わりに娘を差し出して娘が殺された話では、最終的にざまあみろ的な気持に自分もさせられました。
感情移入が容易にできてしまう怖さがこの本にはあります。
ただ迷惑行為の判例なのかただの例なのか、「キャバクラに牛の臓物を持ち込んでテーブルで焼 -