末井昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本を読んで深く感銘を受けた部分を以下に記載します。一人でも自ら亡くなることの無い社会を願っています。
「自殺する人は真面目で優しい人です。真面目だから考え込んでしまって、深い悩みにはまり込んでしまうのです。感性が鋭くて、それゆえに生きづらい人です。生きづらいから世の中から身を引くという謙虚な人です。そういう人が少なくなっていくと、厚かましい人ばかりが残ってしまいます。(略)本当は生きづらさを感じている人こそ、社会にとって必要な人です。そういう人たちが感じている生きづらさの要因が少しずつ取り除かれていけば、社会は良くなります。(略)もしいまあなたが、自殺しようかどうしようか迷っているのでし -
Posted by ブクログ
スエイさんのことは奥さんの神蔵美子さんの写真集(「たまもの」)で知ったのだが、
そこに写っているスエイさんはとても不幸そうで、一体どんな人なのかなあと思っていた。
自分を語るときに外せないキーワードが人それぞれにあるが、スエイさんにとってはそれが「自殺」だったのだと思う。
「笑える自殺の本を作ろう」という発想が素晴らしく、
事実こんなに暗くて辛い題材をたくさん集めているにも関わらず、この本は面白い。
それはスエイさんが「自殺」とがっぷり組んで、懐の深い相撲を取っているからに他ならない。
加えて、神蔵さんの写真集で垣間見たスエイさんのどーしょーもないところも正直に描かれているのもいい。
昔 -
Posted by ブクログ
末井氏の『自殺』を読んで、他の本も読んでみたくなって。末井さんは、お世辞にも誉められた人生を歩んできておらず、読んでいて軽蔑する部分も多いのだが、飾ることもせず自分の過ちや卑近で弱い部分をさらけ出すので、読んでいるこちらも「仕方ない人だな」と思いつつ許してしまうような気持ちになる。また末井さんのダメなところに自分のダメなところを知らないうちに重ねているんだと思う。
『自殺』は東日本大震災、今作はコロナ禍という大きな災害を契機に書かれたもののようだ。母親のダイナマイト自殺という類稀な経験や、50代でのがん罹患というありふれていつつも本人にとっては大きな経験から、末井氏の中で「死」は大きなテーマ -
Posted by ブクログ
ネタバレ母親のダイナマイト心中をネタにできるなんてあーあいいご身分だなと斜に構えていたところはある。
が、それにしても先入観で敬遠していた自分を罵りたい。
いや優しく教え諭してあげたい。
・同情なしの笑い話で自殺スパイラルから脱却。
・母の爆発が故郷から自分を吹き飛ばしてくれた。
・いじめの加害者は自分の癒しのために。
・世間サマは真の人間を嫌う。
・山浦玄嗣。ケセン語聖書。
・青木麓。両親が心中。
・パフォーマーから編集者まで。バブルに纏わる大借金。
・ホームレスパチンカーと友達。
・吉岡尚文。秋田県の憂鬱。
・早野梓。樹海で声掛け。
・神蔵美子。ダブル不倫相手→結婚相手の写真家。「たまもの」「た