コンラート・ローレンツのレビュー一覧

  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    生物や生物学に興味を持つ一歩としておすすめの必読書。
    動物行動学という領域を開拓し、ノーベル生理学医学賞を受賞したコンラート・ローレンツ氏による動物行動学入門書。「動物たちへの分懣」という生き物への愚痴から入る。しかし、本書の根底にあるのは生き物たちの営みの美しさと深い愛情(そしてローレンツ氏の良い意味での異常性)。
    「永遠の変わらぬ友」で登場するコクマルガラスの生態はとても深淵で「人間っぽさ」があるが、それは擬人化ではなくコクマルガラスの生態こそ生き物らしさであり、「人間っぽさ」は「生き物らしさ」であると感じさせる。
    原書のタイトルは「Er redete mit Vögeln, Fische

    0
    2025年06月29日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

     興味深い本でした。わたしが読んだ本は,1976年発行の単行本。
     ずっと前に古本屋から購入して本棚にあったのだけれども,やっと読んでみた。
     ローレンツのこの本は,大学で学んだ教育心理学の時に知った著作なので,出会いはずいぶんと古い(40年以上前)。「動物行動学」「比較行動学」という学問を世に知らしめた人といえるかな。有名なひな鳥の刷り込み理論のもとになった実験など,貴重な話を読むことができる。
     訳者の日高敏隆氏は,「訳者あとがき」で「ローレンツのこったドイツ語には,かなり頭をかかえたこともある」と書かれているが,翻訳ものにしてはたいへん読みやすくて,ここに取り上げられている動物たちとロー

    0
    2024年04月24日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    筆者の動物愛がものすごく、本に収録されているエピソードが全て面白い。
    古い本のため現在の生物学的に間違った記述も結構あるようで、注意が必要。

    0
    2024年04月03日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    1900年代前半に、ほぼ野生状態の動物と共に過ごしたすごい動物行動学を成立した人の自伝的なやつ。
    実際にその人が体験したエピソードがてんこ盛りでとてもおもしろい。ガンの鳴き声を把握して会話できてるのがもはやおとぎ話かのよう。

    そこらの沼から水をひとすくいしてアクアリウムを作るという話を読んで自分もやりたくなったが、今はそんな池や沼なさそうなんだよなぁ…

    肉食動物は、うなり合うだけで実際に殺し合ったり、弱い相手を殺すまで戦うということはなく、勝敗が決まった段階でもう争いは止まるものだが、ハトなど、相手を傷つける力を持たず、逃げ出す力を持つ動物を檻の中など「逃げられない環境」に置くと、弱いほう

    0
    2021年02月14日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    副題にある通り、動物行動学入門としての名著中の名著。
    学者らしく教養深く、かつ、自然動物への愛にあふれた文章に満ちている。
    科学的な姿勢と、ユーモアあふれる詩情豊かな表現が両立する事を教えてくれる。

    科学者のエッセイや文章というと、高度に知的である人の書くものでとっつき難いかもと思ってしまう。でも、この本はとても読みやすい。愛情深く自然と生き物に寄り添い、その自然のままの姿を愛するローレンツの文章は、特に泣かせにかかっているわけでもないのに、自然と涙が浮かんできた。ハイイロガンのマルティナの話は、とくに。

    ソロモン王の指環が無くても、動物を理解する事は出来るのだ。

    0
    2020年12月21日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    『はだかになり野生に帰って、野生のガンたちの群れの社会に溶け込み、ドナウの堤であるきまわったり泳いだりするのが、私の研究の本質的な部分を占めていた。なんと幸福な科学だろう』(P170)

    著者のコンラート・ローレンツは、オーストリアの動物行動学者。
    動物とともに生活し、刷り込みなどの研究を行い、ノーベル生理学・医学賞を受賞する。近代動物行動学を学問としての基礎を築いた。

    題名である「ソロモンの指輪」は、旧約聖書のソロモン王が「魔法の指輪をもち、獣、魚、鳥たちと語った」と(※これは誤訳で、正しくは「大変な博識で、獣、魚、鳥たちについて語った」なのだが)いう記述からとっている。
    読んでいる印象で

    0
    2020年05月14日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    高校生の時に、生物の先生に薦められて読みました。
    動物の行動学とか全く興味なかったし、そんな内容の本とは知らずに手に取りましたが、とても面白い内容でした。

    研究者とはいかなるものか、観察とはどうするものかが分かります。
    お勉強の本ではなく、タイトルの通り、動物と対話するため本です。
    作者の動物を観察するときのワクワク感や
    家のなかで動物を放し飼いにするために子どもを檻に入れたりなどちょっぴりクレイジーなところが楽しいです。

    昨今、ろうそくの科学が有名になりましたが、
    個人的には生物ばんのろうそくの科学的な位置にある本だと思います。

    0
    2020年02月14日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    すごく面白かった、特に魚の話が最高。
    ハトは衝撃的だった。
    人間だけがある種の感情や理性を持っているなんて考えは、おこがましいんだなと再認識させられた。
    人間だって結局動物でしかないんだあ。

    0
    2018年07月17日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    【動物と過ごす喜びと犠牲】
    動物と暮らすという覚悟とはこういうことだ! ということがひしひし伝わるエッセイ。

    動物学者の著者の目を通した動物行動の面白さは言うまでもなく、動物を観察するための狂気じみてるような努力も読みごたえあり。思わぬものに夜中叩き起こされる羽目になったり、ご近所からヤバい目で見られたりする悲喜こもごも。

    何度読んでも電車を乗り過ごすくらい、内容は折り紙つき。

    0
    2018年04月06日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    コンラート・ローレンツ(1903~1989年)は、オーストリアの動物行動学者。近代動物行動学を確立した人物のひとりといわれ、1973年にノーベル生理学医学賞も受賞している。
    本書は、研究エッセイをまとめたローレンツ博士の代表作のひとつで、1987年に邦訳が出版されている。
    題名は、偽典(旧約聖書の正典・外典に含まれないユダヤ教・キリスト教の文書)のひとつとされる『ソロモン書』に記された、あらゆる動植物の声までも聞く力を与えると言われる「ソロモンの指輪」の伝説を踏まえて、その指輪がなくても多少は動物の気持ちがわかるものだという意味を込めて付けられたのだという。
    本書には、ハイイロガン、コクマルガ

    0
    2018年01月27日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    エクストリーム系動物行動学者ともいうべき著者による、愛を持って動物生態を観察した記録をユーモアとともに綴った一冊。
    突き抜ける人はやっぱり凄い。
    家族や後お近所の人も大変だろうけども。。。

    0
    2025年05月02日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    齋藤孝さんの新書でお勧めされていたので読みました。
    いろんな動物と博士のエピソードがメインで、読みやすくとても癒される。
    人間という動物に対しての鋭い考察も最後にあります。
    登場する動物をYouTubeで実際に見ながら楽しく読みました。

    0
    2024年09月19日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    非常にユーモアのある、動物に関する本だ。本書は、動物行動学をつくりあげてノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツ氏によって書かれた。
    もっとも有名でおもしろい例は、鳥類の刷りこみだろう。通常、人間を含むほとんどの哺乳類では、性的な愛の対象は遺伝に刻まれており、しかるべき時になれば適切な対象に気づく。しかし、鳥ではまったく違っている。ヒナのときから1羽だけで育てられ、同じ種類の仲間をまったくみたことのない鳥は、自分がどの種類に属しているかをまったく知らない。すなわち、彼らの社会的衝動も性的な愛情も、彼らのごく幼い、刷りこみ可能な時期をともに過ごした動物に向けられてしまう。ニワトリとともに育てた

    0
    2023年10月20日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    ムツゴロウさんの様な人だったのでしょうか。
    あるいは、実在ドリトル先生でしょうか。

    動物行動学者であり、ノーベル賞受賞者でもあるのですね。

    0
    2023年01月08日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    著者と翻訳者、ふたりの動物学者による動物への愛に溢れたユーモラスな二重奏。

    動物行動学の第一人者で、動物の"刷り込み"の研究で知られるコンラート・ローレンツの1949年刊行の名作です。
    動物との微笑ましい交流と、動物の行動に見られる不思議さが描かれます。堅苦しさのない軽やかな文体で、エッセイのように楽しめます。翻訳の日高敏隆先生もまた温和な動物行動学者で平易な文体の方なので、この読みやすさは著者と翻訳者による、ユーモラスな人柄の二重奏によるものかもしれません。

    鳥や魚、犬たちに囲まれて暮らす動物行動学者である著者は、動物にメスを入れたり薬を飲ませたりという実験をせず、そ

    0
    2023年06月10日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    読書会、面白いです。

    読書会に参加したことが無い、という方が大半だと思うので、すぐ共感してもらえるとは思わないのですが、少なくとも私にとっては10年近く続けている習慣になっています。
    テーマの本を1冊決める。参加者みんなでそれを読む。決めた日にカフェに集まる、そして意見を言い合う。

    これだけ。発表者がいるわけではなく、資料を用意する必要もありません。(ノートを取ってくる時はありますけれど)本を読むという行為が、「5月8日にいっしょに意見をシェアする」と約束するだけで、いかに充実した行為になるか。お近くで催しがあれば、ぜひ参加してほしい企画です。

    そんな読書会で、昨日とても良い本に出会いま

    0
    2022年05月09日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    動物に関する深い愛情と畏敬の心、そして探究心が紡ぐ動物論文。髄分古い著作だが、今見ても新しさを感じる。
    今から動物を飼おうとする人、今も飼っている人はもちろん読むべき本だと考えるが、動物に興味のない人でもとても楽しく読めます。
    この本を読みながら無性に動物を飼いたくなって来たところタイミングよく「8章何を飼ったらいいか」の章に至り嬉しくなりました。著者かおすすめのアクアリウムかゴールデンハムスターを検討してみたい。各章とも興味深く、何れも作者が動物と過ごす中での実験と経験に基づいており、楽しげではあるが相当に動物への愛情がなければこの苦労は背負えないな、とも感じる。印象深いのはコクマルガラスを

    0
    2022年04月10日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    犬の賢さすごい
    動物がなつくことの微笑ましさと感動
    どういう生き物を飼育したらいいか習性を元に書かれていて参考になる
    作者のあくなき探究心

    0
    2022年01月26日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    品が良くて楽しく読める動物エッセイ。ノーベル賞までもらった学者さんなのだが、鳥だネズミだアクアリウムだとそれはもう種々雑多な動物たちと暮らしており、ほとんどムツゴロウっぽい。昔のおおらかさがいい感じ。

    最近の動物に関する研究でローレンツの系列に繋がりうるのはここらへんかな、と思い、本棚にあったテンプル・グランディンの「動物感覚」を読み始めた。

    0
    2021年05月22日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

    Posted by ブクログ

    ここまで動物と語り合える、信頼しあえるって素晴らしい。
    動物を飼うっていうより動物とともに暮らす。
    動物がなぜ人の心や動きがわかるか、それは人間が知らず知らずに教えているから。
    人は動物ほどには人のことがわからない気がしてきた。

    0
    2021年01月19日