コンラート・ローレンツの作品一覧
「コンラート・ローレンツ」の「ソロモンの指環 動物行動学入門」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「コンラート・ローレンツ」の「ソロモンの指環 動物行動学入門」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
生物や生物学に興味を持つ一歩としておすすめの必読書。
動物行動学という領域を開拓し、ノーベル生理学医学賞を受賞したコンラート・ローレンツ氏による動物行動学入門書。「動物たちへの分懣」という生き物への愚痴から入る。しかし、本書の根底にあるのは生き物たちの営みの美しさと深い愛情(そしてローレンツ氏の良い意味での異常性)。
「永遠の変わらぬ友」で登場するコクマルガラスの生態はとても深淵で「人間っぽさ」があるが、それは擬人化ではなくコクマルガラスの生態こそ生き物らしさであり、「人間っぽさ」は「生き物らしさ」であると感じさせる。
原書のタイトルは「Er redete mit Vögeln, Fische
Posted by ブクログ
興味深い本でした。わたしが読んだ本は,1976年発行の単行本。
ずっと前に古本屋から購入して本棚にあったのだけれども,やっと読んでみた。
ローレンツのこの本は,大学で学んだ教育心理学の時に知った著作なので,出会いはずいぶんと古い(40年以上前)。「動物行動学」「比較行動学」という学問を世に知らしめた人といえるかな。有名なひな鳥の刷り込み理論のもとになった実験など,貴重な話を読むことができる。
訳者の日高敏隆氏は,「訳者あとがき」で「ローレンツのこったドイツ語には,かなり頭をかかえたこともある」と書かれているが,翻訳ものにしてはたいへん読みやすくて,ここに取り上げられている動物たちとロー
Posted by ブクログ
1900年代前半に、ほぼ野生状態の動物と共に過ごしたすごい動物行動学を成立した人の自伝的なやつ。
実際にその人が体験したエピソードがてんこ盛りでとてもおもしろい。ガンの鳴き声を把握して会話できてるのがもはやおとぎ話かのよう。
そこらの沼から水をひとすくいしてアクアリウムを作るという話を読んで自分もやりたくなったが、今はそんな池や沼なさそうなんだよなぁ…
肉食動物は、うなり合うだけで実際に殺し合ったり、弱い相手を殺すまで戦うということはなく、勝敗が決まった段階でもう争いは止まるものだが、ハトなど、相手を傷つける力を持たず、逃げ出す力を持つ動物を檻の中など「逃げられない環境」に置くと、弱いほう
Posted by ブクログ
副題にある通り、動物行動学入門としての名著中の名著。
学者らしく教養深く、かつ、自然動物への愛にあふれた文章に満ちている。
科学的な姿勢と、ユーモアあふれる詩情豊かな表現が両立する事を教えてくれる。
科学者のエッセイや文章というと、高度に知的である人の書くものでとっつき難いかもと思ってしまう。でも、この本はとても読みやすい。愛情深く自然と生き物に寄り添い、その自然のままの姿を愛するローレンツの文章は、特に泣かせにかかっているわけでもないのに、自然と涙が浮かんできた。ハイイロガンのマルティナの話は、とくに。
ソロモン王の指環が無くても、動物を理解する事は出来るのだ。