楠桂のレビュー一覧
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『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴)、『オニマダラ』(黒谷シュウジ)、『うらたろう』(中山敦支)と、人に害を加える鬼が登場する作品は多く、これら三つは私的に良作、上の上と思っている
この『鬼切丸伝』は当然、この三作品に負けていない、いや、人の業を深いトコまで描いているって意味じゃ、勝ってるな。やはり、楠桂先生のキャリアは伊達じゃない
掲載誌が、『戦国武将列伝』から『コミック乱ツインズ』に変わっても、面白さが変わらないどころか、更に冴えを増したのは、さすがの一言
歴史と人の記憶に、己の存在を名として遺せぬ事を恐れる戦国武将や偉人、英雄が話の主軸となっていたこれまでも面白かった
だが、連綿と続いている歴史を作ってきたのは、名のある英傑だけでなく、名も知られていない、けれど、確かにそこで生きていた一般人だ
そんな彼らもまた、不条理な現実に虐げられた怒りで、時には己の中に孕んだ身勝手な悪意に呑まれ、鬼となる
哀しき、もしくは、醜き鬼の因果を断てるは、この世にただ一つ、鬼切丸のみ
鬼を斬るだけの、血も涙もない存在でいられれば楽なのに、人の世に生き、人と触れ合う事で、素晴らしさや見苦しさを目の当たりにし、葛藤する鬼切丸。だが、彼は鬼を斬る事でしか、己の存在意義を保てぬ
人に近づきながらも人にはなれず、さりとて、完全な鬼に至る事も出来ず、鬼切丸は中途半端な立ち位置で、己が何者か、を自問し続けるのだろう、これからも、鬼を屠り、人を知りながら
そんな鬼切丸もイイが、鈴鹿御前も相変わらず。基本的に鬼切丸は揺れやすい性格ではあるが、ここまで彼をからかい、翻弄できる鬼の姫は彼女くらいだろう
次巻で、彼女の出番があるのか、楽しみではあるが、また、鬼切丸が振り回される事を考えると、少し、加減してあげて欲しいもんだ、とは思う
この(4)に収録されている話は、残虐描写も含め、どれもインパクトがある。そんな中でも強烈なのが、第15・16話「伊賀忍法怨敵鬼殺の章」だった
先に一般人に焦点を当てているトコがいい、と言っておきながら、魔王・織田信長が登場する回かよ、と言われちゃいそうだが、それはそれ、これはこれ
何より、この回のメインは厳密には織田信長ではなく、伊賀の女忍者・蓮華で、ストーリーの軸は彼女と鬼切丸こと髭切の束の間の平和な暮らし、そして、それが傲慢な権力者により壊される事だ
守れたはずのモノを守れなかった、その悔恨の念は鬼切丸にまた一つ、変化の兆しを与えた。生きるとは何か、それを死により鬼となる呪いを文字通り、背に負っている蓮華と寝食を共にすることで考え、己の所業を顧みる
この台詞を引用に選んだのは、鬼切丸の心の痛みが、ひしひしと伝わってきたので。惚れる、までは行かずとも、一人の女性への想い、そして、それを成就できなかった苦痛で己を責められるのならば、鬼切丸が悪鬼に落ちてしまう事はないだろう。人間にはなれないかもしれない、けど、彼には人の強さ、愛に感動を覚えられる心があるのだから -
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うーむ、前シリーズを含め、結構な巻数が出ているのに、作品としてのクオリティがてんで落ちないって、相当に凄いよな・・・・・・
前シリーズで耐性が付いている人間ならまだしも、鬼が人に与える苦痛や死、流血表現がダメな人は、いくら、歴史や偉人好きでも、これはかなりキツいだろうから、ファンが簡単に増えないのが少し残念
歴史に興味を持ちたい初心者にお勧めするなら、重野なおき先生の『信長の忍び』や、柳原満月先生の『軍神ちゃんと呼ばないで』だろうが、もうちょっと、ディープな知識が欲しいとなると、やはり、この『鬼切丸伝』か、もしくは、かまたきみこ先生の『KATANA』だろう
こちらの『鬼切丸伝』はオカルト感MAXではあるが、楠先生が各話に登場する歴史上の人物や土地柄について、ちゃんと取材をしてくれているので、読みやすい
実際に己の目で見た人がいる訳でもなく、資料の正当性もあやふやである以上、人と鬼が対峙していても、何ら不思議じゃないよな、そう、読み手を納得させるだけの力強さが、確かにあるのだ、この青年漫画には
この(3)で登場するのは、天草四郎、長曾我部元親、立花誾千代、加藤清正、といずれもビッグネームばかりだが、やはり、古参の読み手に強烈なインパクトを与えてくれたのは、第十四話「鬼女紅葉の章」だろう
楠先生が一番に大きい課題と向き合っただけあって、この(3)どころか、『鬼切丸伝』全体を通して見ても、特に印象が強く残る
こじつけ結構、理屈が通れば、それに越した事はない、ってヤツだろう
楠先生の漫画家としての腕を魅させてもらったw
この台詞を引用に選んだのは、人でなく、だが、人と関わる鈴鹿午前が口にするからこそ、「なるほど」と思える真実味が宿っていたから。やるせない、と言えば、やるせないのだが、表裏一体はこの現世で揺るがぬ事実、受け入れるしかない。希望を持てるかと言うと微妙な気もするが、少なくとも、絶望は薄れたかも。結局、気の持ちよう、考え方で差し迫る苦難に挑む気概は湧いてくる -
Posted by ブクログ
待望の二巻目
やっぱり、鬼切丸は、男でも背筋がゾワッと撫でられるくらいに美形だ
ここ最近、公式スピンオフ的な作品が増えていて、質が高いモノ限定って条件はあるにしろ、私自身は嫌いじゃないので、むしろ、大歓迎だ
しかし、やはり、それでも、この『鬼切丸伝』は楠先生本人が描いてこそ、だと思う
先生の画力とストーリー構成力が組み合う、だからこそ、現代版を読んでいた読み手も満足できるのだろうな
この二巻も、やっぱり、出血量が夥しく、殺戮の描写がエグい
痛い、を通り越して、死ぬシーンばかりなので、感受性が豊かすぎて、漫画に感情移入しやすい人は読まない方が良いだろうな。マニア向け、とまではいかないにしろ、それなりの耐性が必要になる
この『鬼切丸伝』は、歴史上の人物が、メジャー所からマイナー所まで大勢、登場し、鬼切丸と何らかの接点を持つ事になる。彼との遭遇が当人らにとって良縁か悪縁か、それは言わずもがなだが
純然たる歴史系でないにしろ、漫画に登場させるからには、十分な取材をし、なおかつ、各話で読み手に、その人間性で印象を残せるように調整もしなければならないんだろう
きっと、大変に違いない、と思うのは素人目線だろうか。もしかしたら、好きで描いてる楠先生には、漫画を描くための「準備」は何ら苦でないのかもな
しかし、やはり、この巻の主役、花形はやはり、現代版でも大活躍し、主役である鬼切丸以上の人気があったであろう、鈴鹿御前だろう
ちょっと、妖怪に詳しい人間であれば、絶対にその名と逸話を知っている鬼姫が彼女だ
私は、この『鬼切丸伝』をリアルタイムで読まず、単行本が出るのを楽しみに待っている派なので、表紙と帯を見た瞬間、ガッツポーズが出てしまっても、それはファンとしてしょうがない事ですし、むしろ、当然の反応ですよね、皆さん?
強くて、美しくて、何より、懐が深い。最高の女性だ・・・・・・まぁ、交際したいかっつーと、ちょっと腰が引けてしまうが
いつでも何でもリードしたいって訳じゃないから、女性に手綱を握られるのが苦でないにしろ、鈴鹿御前ほど、凛とした美女が隣にいたら、生理的な緊張で、ろくに会話が続かなそうだ。彼女は何ら気にせず、さりげなく、私の言いたい事を引き出して、巧みに会話を弾ませてくれるだろうが、それでも、自己嫌悪が半端ないだろうな
せめて、彼女に男性が勝手に望む女性らしい弱点があれば、少しは肩の力も抜けるだろうが・・・・・・無さそうだな、彼女にそんな弱点は
どの話も面白いが、鈴鹿御前と鬼切丸の初対面が描かれる、第九話「鬼姫降臨の章」を除いて推しの話を選ぶなら、私は、第六話「武蔵坊鬼弁慶の章」だ。登場するのが、英雄の中の英雄たる源義経であり、彼の忠臣である弁慶が鬼って設定が面白く、なおかつ、そのラストが泣ける
この台詞を引用に選んだのは、人間そのものでなく、母と言う存在に対しての強烈な畏怖を抱かされたので。自分の為ではなく、子に栄華を与える為ならば、母はいくらでも外道となれるのか・・・・・・恐ろしくもあり、尊くもある。やはり、この世で敵に回しちゃいけないのは、子を持つ母親で間違いあるまい -
Posted by ブクログ
この作品が復活する日が来るなんて、思いもしなかった。漫画読みをやってて良かった!!
さすがに、殿堂入りこそしていないが、『鬼切丸』は私の中でも強く印象を残している、ダークファンタジー要素が濃すぎる少年(?)漫画だ
この『鬼切丸伝』は、鬼を殺す事でしか、己の存在を肯定できない、憐れな強すぎる純血種の鬼である“鬼切丸”が、歴史上の偉人と些細ながらも関わりを持っている事で、話に深みが増しているように感じた
でも、やっぱり、鬼切丸の憎悪剥き出しの形相は鬼気迫っているし、流血の量は半端なく多いし、人を貪り喰らう鬼はおぞましく恐ろしい
また、自然より生まれいづる鬼も怖いが、他人に烈しすぎる感情を持つ事で鬼に変じてしまう人は余計に恐ろしい。月並みな言い方だが、本物の化け物は、真っ当な感情を持った生きた人間なんだろう、そんな当然の事実を思い知らされる
織田信長、豊臣秀吉の二人が登場したのならば、やはり、徳川家康も今度、姿を見せるのだろうか? 戦国時代限定では恐らくないようなので、個人的には新撰組、特に沖田総司と絡んでほしいトコだ
推しの話は、”鬼切丸”誕生の瞬間が語られる第四話「鬼切丸誕生秘話の章」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ玉藻の可愛いこと可愛いこと…
完全体は金毛白面九尾の妖狐だけど、玉藻は未熟なので尻尾が2本しかない。
これを空也は「猫又ならぬ狐又」と言ってました。
玉藻は村の男衆を手玉にとってやりたい放題したり空也をハニトラしようとしてたのに結局つっこまされ続けてた。
修行僧より妖狐の方が常識人ってどういうことだよ!
普通にめっちゃ恋してるよなー。
可愛い女の子だよね。
80~90年代のディープなりぼん読者なので、この作者のことは小学生の頃から知ってますが。
ひきだしが多いというか本当色んなものを出してくる作家ですよね。
密林レビューでは十代と思しき若い読者さんが「最近の作家さんは萌え絵にばかり走る」みたいに書いてたけど、そうか私の小学生時代はつい最近か…
知識が足りなくて恥ずかしいですが、仏教の神々(っていうのも変だけど)って日本の神なの?
インドの神じゃなくて?
でも仏教ってなんかもう日本の宗教って感じになってきてるし…
空也(ドS)×玉藻(ドM)美味でした。
最後の最後で空也デレてくれて玉藻よかったね! -
Posted by ブクログ
昭和61年に第一話が描かれた作品。(1986年)
主人公の男の子が若すぎるお母さんにドギマギする、という話です。
テレビでドラマ化するなら、お母さん役を酒井法子がすれば良かったのでは?と読んでて思いました。
実際には夏木マリがされたそうで、主人公の彼女役の持田真樹が演じれば
良かったのに、とウィキペディアに書いてた(酒井より4つ年齢が下)。
昭和を感じさせるものとして、
この時代のテレビって、外装が木製のものもあったり、
主人公の高校生の男の理想のお母さん像が、割烹着を着た女性になってたり、
同性同士だと、キスするだけでエイズがうつったりするといううわさがあったりします。
学校って相変わらず、小汚い感じでかかれてて、
主人公の母親が専業主婦であることを、露ほどの疑いなく
喜びを感じてるかのごとく描かれてたりしますね。
20年前の作品だけど、今読んでも面白い。 -
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楠さん!ふぁいとー
楠さん!ファイト!凄いよ!こんな経験できないよ!ホントに屑過ぎる人種たち!大いにネタバレして拡散してください!!わたしはお姉ちゃんの薫さんがすき
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コメディです。
いきなりやることやってますけど、
これはコメディです。
バカやってら、ギャハハのハ、くらいのスタンスで読みましょう。
まあ、お好みで。