平石貴樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの作品には,トリッキーな叙述トリックや,突拍子もない設定などは存在しない。殺人事件があり,それを警察が捜査するという非常にシンプルな構成の作品である。
捜査をするのは松谷警部と白石巡査などの警察官たち。そのうち,所轄の白石巡査は,美人というわけではないが,少年のような顔立ちで,目に力があり,元気な運動選手に見えると描写されている。平石貴樹の過去の名作で探偵役として活躍した更科ニッキを思わせる描写であり,非常に魅力的なキャラクターとして描かれている。
中野区の中野と八王子の中野を勘違いしたというトリックや,自殺に見せかけて保険金を得ようとした人物が,協力者に殺害されるというトリックなど,トリックそのものはそれほど秀逸なものではない。しかし,文章が読みやすく,キャラクターが魅力的なので,十分楽しむことができた。小粒ながら良作。★3で。 -
Posted by ブクログ
「動機は脇に置いといて」地道に捜査するロジック冴えわたる本格ミステリ。
目黒本町での殺人事件から人間関係を洗ううちに、過去に起きた2つの事件へとつながります。
手がかりひとつひとつは言われてみればなるほど~なんですが、それが分からないからおもしろい。
登場人物や情報量が多くて、現在と過去のアリバイ確認などは混乱しました。
携帯電話やパソコンが普及しはじめたこの時代というのも考えられています。
「動機は脇に置いていて」のロジカルな推理は楽しいですが、決して動機がないがしろにされているわけではありません。
むしろ、最後にガツンと苦々しい真相が待っていました。
この著者は他の作品でもそうなんですが、ユーモアを交えつつも淡々とした推理進行や主要キャラクターの中に、突然毒が混じったりします。
アメフト部の歪な人間関係、ばかばかしくも狂気じみた動機など嫌な感じです。
目黒本町で起きた小西のぞみの事件から端を発しているわけですが、大学時代のメンバーが強烈な個性で、被害者である彼女の存在感が薄いのがまた悲しい。
タイトルとアメフト用語がかっこいいです。