泉秀一のレビュー一覧

  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    暮れの高校駅伝から、元旦のニューイヤー駅伝、2日、3日の箱根駅伝が30年ぐらい前から好きな方なら面白く読めるのでは?

    淡々とつづられるドキュメント。
    だけど、3回のケニア取材は容易ではなかったはず。
    日本で走るランナーをこんなに丁寧に取材したものはほかにそうそうないのではと思った。

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    2026年07月31日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    見えているようで視えていない世界。
    箱根駅伝で走るケニア人ランナーが
    まさにそれであると
    改めて実感させられた。

    箱根駅伝でケニア人留学生として走るランナー。
    出身校としてよく出てくる『ガル高』とは
    どんな学校なのかという疑問から、
    日本にやってくるケニア人ランナーの歴史や
    ケニア人ランナーが日本で走る背景など
    わかりやすく書かれておりとても読みやすかった。

    家族のため、自分のため、貧しさから脱却するために
    稼げる走り屋になるために走るケニア人。
    勝つためにケニア人ランナーを起用する日本の学校や
    実業団。
    『ケニア人と日本人ランナーと競争させて、日本人が負けるのがかわいそう』と批判する日本人。
    どの側の意見も分かる気がして、心が痛かった。

    そして、大金を手にしたケニア人ランナーのその後の人生も、ランナーによって明暗がはっきりと分かれるらしい。
    アフリカというお国柄もあるのだろう。

    ケニアドリームを掴むために今日もどこかでケニア人ランナーは走り続けている。

    実際にケニアまで足を運び、現地のケニア人ランナーやその家族や周りの人と話をした著書の本なので
    とてもありがたく読むことができた。

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    2026年05月17日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    駅伝。仕事から解放された年末年始の長期のお休みに、実家でゴロゴロしながら、もちやおせちをつまみながら、初詣に行く時間までの時間潰しに何の気になしに見ているものである。

    まーたアフリカの人が速いわぁ、生き物が違うから当たり前やなぁ。こんなん留学生で呼んでくるんやから、ここの大学は汚いなぁと、コロコロしながら文句を言う。

    本書は、この「アフリカの人」がどういう背景を持っているのか、どういう経緯があって日本で走っているのか、と言ったことにスポットを当てる。

    先述の通り、僕は正月の時間潰しにしか駅伝を見ないので、「駅伝を見る目が変わった!」とまでの感想は持たなかったが、それでも、貧困の中にある家族を救うため、その期待を一身に背負って、己の足で人生を切り開く、ケニア人ランナーの物語は非常に面白いものであり、また、負の側面として、ケニアの貧困の問題、教育の問題と、考えさせられることもあった。

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    2026年05月04日
  • 世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念

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    サントリーは日本で類を見ない特異な企業組織であるということがわかる本。
    同族経営の難しさと葛藤が佐治信忠を中心に紐解かれる。

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    2026年03月30日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    ネタバレ

    箱根駅伝のケニア人ランナーはとても足が速い。ケニアの中でも箱根駅伝にぴったりの速いケニア人を日本人が留学生として連れてくるのだ。ケニアでは、足が速いと将来ランナーになることを期待される。農村部では、依然として多くの住人が貧困ライン以下だ。子供を小学校に通わせられない家庭もある。その中で走りが速いと成功者の例であったように一年でケニアの平均所得の五〜十倍以上を稼げる。しかし、教育を得ないまま若くして日本へ来て大金を稼いでどうなるか。お金の使い道もわからず使い切ってしまう。競技力ではなく、教育や家庭環境で差がつき、日本で学んで大学へ行く人と落ちぶれる人が出てしまう。子供の頃から足が早いとランナーになれと将来を決められてしまう雰囲気も、家族が子供に将来を賭ける環境もどこか苦々しく思える。なんにしろ、義務教育程度の教育を受け、礼儀正しくあれば、どんな外国人でも箱根駅伝で走ってくれてかまわない。箱根駅伝を走るケニア人が学校に通い、健やかに育ち、教育を受けた両親に学び、無理せず生活することを祈るばかりだ。

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    2026年03月17日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    ケニア人が箱根に出始めたのは、一人の日本人のスカウト活動によるものだったのか
    始め方がめちゃくちゃ雑で面白い

    日本人の丸川さんが始めたムファエの活動がアイザックの活動に繋がった点が素晴らしかった

    国にお金を渡しても汚職がはびこってるから貧困問題解決に繋がらないけど、ちゃんと活動している人にお金が渡れば解決していくかもしれないと感じた

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    2026年03月12日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    丹念な取材に基づく出色のドキュメンタリーです。

    私は、箱根駅伝の大ファンですが、著者が指摘するように、「ケニア人ランナーについてほとんど知らないこと」を気にもしていませんでした。池井戸潤の『俺たちの箱根駅伝』にも描かれているように、日テレのスタッフは駅伝をドラマにするために出場選手について入念な取材をし、それを中継で紹介しています。しかし、思い返せば、ケニア人ランナーについてその生い立ちやランナーとしての歴史が語られることはまったくありません。ケニア人ランナーは箱根駅伝というドラマのキャストとされていないのです。

    本書の帯に書かれているように「生きるためには走るしかなかった」ケニア人ランナーの実態、ケニア人ランナーを日本に繋ぐエージェントの存在、ケニア人ランナーを起用する学校や監督の葛藤等々、かなり衝撃を受け、考えさせる内容でした。

    本書が優れているのは、①ケニア人ランナーを取り巻く様々な問題を採り上げつつも、彼らも一人の人間として視る必要性を訴えていること、②ケニア人ランナー問題は、現在日本でイシューとなっている外国人問題と通底すると指摘していること、です。

    本書を読むと、来年の箱根駅伝を観る目が変わります。本書からの引用になりますが、「箱根駅伝という国民的イベントを通して見えてくる私たちの社会の姿は、時として美しく、時として恐ろしい」

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    2026年02月24日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    大学での箱根駅伝の強化のためにケニアから来ている数々のランナーを個人として生い立ちや環境を追う。
    選手の日本に来る前とその後が報道されることはほぼないので興味深い

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    2026年02月21日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    面白かったし、勉強になりました。
    読みはじめは、学生スポーツで勝つために、人種的に身体ポテンシャルの高い留学生を手段として導入するのは抵抗ありましたが、読んでいく中でそんなシンプルものではないことに気付きました。良し悪し抜きで考え方は変わりました。
    改めてそれぞれの大義があり、正解なんてないと気づかされましたね…

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    2026年02月10日
  • 世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念

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    健康が一番であること、自分の財産であることを改めて感じ、
    その上で理論的には説明できない運や縁の力によってサントリーがここまで成長してきたのだと知った。
    運や縁をただ何もせず待つのではなく、毎日を一生懸命生き陰徳を積むことが必要であること、
    先が見えない不安な時代でも明るく、未来を作り出していく姿勢を持っていきたいと感じた。

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    2024年02月19日
  • 世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念

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    現在の業務内容的にサントリーさんと関連することがあり読み始めました。
    「やってみなはれ」という企業イメージの背景。創業家と社員の強い信頼感。特に大きな利益を生み出してもなお、論理的に説明できない信心、隠匿、を大事にする点は私自身もお手本にしていきたいと思いました。サントリーという企業の一ファンとして、今後にも注目していきたいです。

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    2023年05月20日
  • 世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念

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    世襲と経営、というタイトルの付け方が本書を表すフレーズとしてピッタリと当てはまる。やってみなはれ。背中を押してくれる素敵な言葉。理念に昇華されている。渡り鳥のような働き方がもてはやされる社会。私には合わないと思いつつ、不安にもなるなか、サントリーのような会社であるならば、一社に尽くすことの意義も存在すると自信になる。

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    2023年01月08日
  • 世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念

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    佐治会長の人柄が伝わる。誠実に会社と社員に向き合い経営を続けてきたことがよくわかる。世襲により創業家で経営のバトンを渡しながらこれだけの大きさとユニークなカルチャーをもつ企業に育て上げたストーリーはただただすごいと感じた。サントリーは日本が世界に誇る大切な会社だと思う。

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    2022年12月08日
  • 世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念

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    やってみなはれの会社、サントリー。

    ここ10年で起こった
    ・ジンビームの巨額買収
    ・一族経営なのにローソンの新浪さんが社長就任
    このあたりの舞台裏が書かれた本です。

    東日本大震災の時にACジャパンの広告一色になった中
    「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」
    のCMを流し続けるよう指揮をした佐治さんの言葉を聞くと
    こういう人が経営者たるべしやなあ、と思います。

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    2022年12月03日
  • 今こそ!「嫌われる勇気」 仕事に効くアドラー心理学

    ビジネスに活かす「嫌われる勇気

    週刊ダイヤモンドの特集を電子化したものなので、これ単体で目新しいことを言っているわけではないです。
    「嫌われる勇気」を読んで、仕事面により活かしていく方法を知りたい人に良いかも。「嫌われる勇気」本編は概念的な部分も多く、やる気だけは出てくるんだけど何から手を付ければ…?という人にも。
    まずは本編を読んでから、副読資料として参考にすることをおすすめします。

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    2017年01月31日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    本書は7つの章で構成されているが、特に第二章「『人買い』と呼ばれた男」、第三章「幻の名門校『ガル高』を探して」は面白かった。

    それぞれ、ケニア人ランナーと日本の受け入れ先の間に入るブローカーの存在、ケニア人ランナーの母校としてよく登場した「ガル高校」を追いかけるのだが、ミステリー小説を読んでいるような感覚だった。

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    2026年10月03日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    高校生駅伝、箱根駅伝ではケニア人留学生ランナーの姿を見ることが多くなりました。なぜケニアからの留学生が突出して多いのか、筆者はその背景を辿ります。

    ケニア人ランナーを日本の高校、大学へ留学させるルートを構築した日本人が存在しました。様々な人との出会いが地元ランナーや、日本の陸上界との人脈を作り出し、システマチックに有望なランナーを日本へ送り込むようになります。ケニア人ランナーにとっても、”日本で走る”事は一家を支えるだけの収入を得る大きなチャンスとなっていました。

    ケニア人ランナーの圧倒的な走力は所属する高校、大学を主要な駅伝で勝利に導くだけの力がありました。しかし、彼らを招聘した監督の多くは、彼らを単なる”助っ人”として招聘したのではなく、真摯に競技に取り組む真面目さ、人間性をもってチームメイトの日本選手の意識改革、競技力の底上げまでを目指していた事が本書で紹介されています。

    あまりに突出した走力故、バッシングも発生します。結果としてケニア人ランナーが出場できる区間が制限されたりするルール改正が行われました。強力なランナーと切磋琢磨することで日本人の競技力も向上するはずなのに、それに制限をかけるやり方は競技力の発展を阻害する可能性があります。

    本書は駅伝におけるケニア人ランナーを対象としていますが、日本社会が外国人の人材をどう受け入れるか、という問題にまで昇華しています。”外国人労働者を受け入れなければ人手不足で立ち行かないのに、身近にはいて欲しくない”といったありがちなご都合主義が、今後の日本社会、日本陸上界の発展を阻害するのではないか、という著者の危惧は非常に説得力がありました。本書は第57回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品です。

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    2026年08月06日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    日頃陸上を見ているので、知っているケニア選手の現在がわかってうれしかった。
    特にビダン・カロキ!日本でも人気があって、トヨタ自動車で服部勇馬と走る姿もみたり、国際大会でもよくみてきた。人格も立派な人なんだなぁ。
    逆に身を崩している元選手もいて、悲しい。
    あと、若いのに交通事故で亡くなる人が多いと感じていたけど、本当だったか。

    箱根駅伝で活躍して、そのまま実業団に入る選手をみて、日本が気に入ってくれたのかなとお気楽なことを考えていたけど、母国で一族を支えていたんだな。みんなお金を当てにしているから、簡単には辞められないか。

    足の速い選手がたくさんいるアフリカで、特にケニア勢の来日が多い理由がわかった。小林さんというエージェントから始まっていたわけだ。
    その歴史も面白かった。

    在留資格要件が厳しくなってきたが、引き続き観戦を楽しみにしている。

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    2026年08月03日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    箱根駅伝、ニューイヤー駅伝、国際マラソンなどで活躍するケニア人ランナー。
    高い標高で長距離ランナーを輩出しやすい地形を持つ国ながら貧困の国ケニア、「人買い」と呼ばれケニアからケニア人ランナーを日本に送り込んだ日本人ブローカー、貧困に喘ぐ才能のあるランナーをボランティアで育成する実業家など、様々な要素が絡み合いケニア人ランナーを供給するエコシステムが駆動している事を述べた一冊。
    名門と言われ、実態が謎の「ガル高校」の謎に迫るなど、危険な描写は無いものの非常に迫力のある現地取材がされている。

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    2026年07月06日
  • アフリカから来たランナーたち 箱根駅伝のケニア人留学生

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    箱根駅伝は毎年家族で観にいっている。
    ケニアの留学生には確かに注目度が低かったと気づかされた。彼らがお金を稼ぐために走っていることを初めて知り、ビジネスとして様々なところでランナーが入れ替わっていると考えると厳しい世界だと知ることができた。ケニアの「成功者は貧しい者を支援する」という信条や暗黙の了解みたいなものは縛りにもなりランナー自身を苦しめることにもなるから難しい。

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    2026年03月26日