泉秀一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
近年箱根駅伝に数多くエントリーし好記録を連発してきた留学生ランナーたち、そのほとんどは東アフリカのケニアの若者たちである
本書はそのケニア人ランナーたちにスポットをあて、「助っ人ランナー」という記号ではなく、それぞれが持つ「物語」を感じさせる一冊となっている
まず自分が衝撃を受けたのは、故郷のケニアでインタビューに答える若者を写した写真である
Σ(゚Д゚)
「パーカー着てるやん!」
そう、ケニアは涼しいのだ!
赤道直下の国ではあるが、一部に平野はあるものの国土の大部分は標高1.100〜1,800mの高原となっており、平均気温は26℃
日本の夏のがよっぽど暑いいやもう熱い(STOP温暖 -
Posted by ブクログ
丹念な取材に基づく出色のドキュメンタリーです。
私は、箱根駅伝の大ファンですが、著者が指摘するように、「ケニア人ランナーについてほとんど知らないこと」を気にもしていませんでした。池井戸潤の『俺たちの箱根駅伝』にも描かれているように、日テレのスタッフは駅伝をドラマにするために出場選手について入念な取材をし、それを中継で紹介しています。しかし、思い返せば、ケニア人ランナーについてその生い立ちやランナーとしての歴史が語られることはまったくありません。ケニア人ランナーは箱根駅伝というドラマのキャストとされていないのです。
本書の帯に書かれているように「生きるためには走るしかなかった」ケニア人ランナ -
Posted by ブクログ
正月のこたつで「あ、留学生速いな〜」なんてお餅食べてる裏側に、あんなに濃密で、切実で、ちょっとヒリつくようなドラマがあったなんて、、、
まず、彼らにとっての箱根は「青春」じゃないんですよ。
もちろん青春なんだけど、その中身は「一族の運命を背負った出稼ぎ」なんです。
ケニアの村の期待を全部背負って、言葉も通じない、雪も降る日本にやってくる。彼らのタスキには、物理的な重さ以上の「人生」が食い込んでるんですよね。
でも、この本の素晴らしいところは、彼らを「悲劇のヒーロー」だけで終わらせないところ。日本人の監督がどう彼らと向き合い、時には「勝つための道具じゃないか」と自問自答しながら、泥臭い信頼関係を -
Posted by ブクログ
非常に興味深く読みました。
エティーリ選手が初めて箱根予選に参戦した際、惜しくも東京国際は出場権を逃しました。あの時、周りの選手のあまりの嘆きっぷりにエティーリ選手が浮かべていた戸惑いの表情はとても印象的でした。
「生きるためには走るしかなかった」と帯にありましたが、あの瞬間からもう一つの理由が加わったと思います。
貧困からの脱却と箱根出場へのプレッシャー。本当によく頑張ってくれたと熱くなりました。
それにしても、そうか、学生という立場でも稼げていたのかとそれは新鮮な驚きでした。「助っ人」と呼ばれる意味がわかりました。
一番興味深かったのは留学生を受け入れることにした監督達の話。
特に上田