柏野祐二のレビュー一覧
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空に架かる七色のアーチを見たのが初めてであれば、
(あれは渡れる。)
と、カン違いしてたっておかしくは無いはず。
やがて、本なり、先生なりが
「いや、あの正体は光の原子が…屈折して…」
↑
(今も、曖昧…^^;)
正体を明かしてくれるので、「ふ~ん」
と、知る事になる。ただそれだけ。
私は
南極の空を見たのは初めてだ。
天に向かって行く雲は、
きっとよじ登れるであろうし、
波の無い鏡の海には、おそらく真実の姿が映るのだ♪
空も海も自分以外、朝焼けに全てが包まれている瞬間には、<死>すら近づけない畏怖感がある。
観測船で、この雄大な景色を撮影している研究者達は、
残念ながら(それ -
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献本でいただいた一冊。
表紙の、空と海が織りなす青の世界に、まずは引き込まれました。
撮影したのは研究船「みらい」の乗り込んでいる3名の研究者。
熱帯から北極、そして南極へ、文字通り、
地球を股にかけた航海の中で撮り溜めた写真となります。
普通では絶対に見ることができない、空と海、
そしてその境目から立ち上る色彩の美しさ。
波の無い“鏡の海”、天使の梯子、緑の太陽、
ブルーモメント、オーロラ、流氷、深夜の夕焼け、、
“地球”という存在の大きさと、美しさ、
悠久の時を経て浮かび上がってくる、その景観たち。
こんな景色に出会うために、研究者になる
それもまたロマンでしょうか、なんて。
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幾度も研究船「みらい」で長期航海を体験した研究者の3人が、普通の人ではまず体験することのできない熱帯や南極、北極の海上で、本職の研究の傍ら、信じられないような絶景写真を撮りためていた。
それが、一冊の素晴らしい写真本に仕上がった。
目を疑うような絶景の一つ一つに目を奪われるのはもちろんのこと、写真に添えられた一線の研究者によるワンポイント解説も、巻末の、研究現場の説明(大事件にも遭遇している!)や地球科学入門のページもわかりやすく、科学に親しみを感じさせられるものになっている。そして、価格も1,400円(+税)とお手頃。たくさんの人に手に取って欲しい本です。 -
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海洋地球研究船「みらい」の観測航海において撮影された写真集。添えられた文章も、研究者らしく、その美しい現象のメカニズムを説くもので読んでいてとても面白かった。
個人的に特に印象に残っているのが、熱帯では強い陽射しが海水を温め、強い上昇気流を生み、巨大な雲(タワークラウド)が成長するというところ。夏の入道雲って、これと同じ仕組みなのでは…と思うと、これまで何気なく目に映っていたものが新鮮に見えるかも。
グリーンフラッシュや天使の梯子、昨日の島と明日の島など、とてもロマンチックだった。
こうして長い間、空と海を研究し続けてくれている人たちがいるんだな。 -
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地球環境と海洋研究を専門とする著者による海の話。海について、全般的によくまとまっておりわかりやすい。勉強になった。
「日本は、6852もの島からなっており、これだけの多くの島からなる国は、世界では他にインドネシア、フィリピン以外にはありません」p25
「(海洋地球研究船 みらい)前身は原子力船「むつ」です。「みらい」は、「むつ」の船体の後部と原子炉を取り除き、新造された後部と「むつ」の前部とを接合して作られました」p58
「(4℃で密度最大)湖の淡水が冷たい空気で冷やされると、4℃に冷えるまでは湖面で冷やされた水は重くなって、対流により沈んで底のほうにたまります。さらに4℃より冷えると、冷や -
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波や潮汐などのごく身近な現象から、海流、海洋大循環(海の水が大きなサイクルで地球を一周すること)、エルニーニョ現象などの地球の気候変動に与える現象に至るまで、海に関する現象について出来る限り平易に解説した本です。
それらの現象のメカニズムを理解するために必要な海水の物性(温度、密度、PH、比熱)の説明や、物理法則の一部(コリオリの力、波動など)の説明も適度に盛り込まれ、まさに教科書という印象でした。
物理法則の部分の理解が辛いならば、そこは読み飛ばしても、それ以外の現象の紹介だけでも十分な情報量です。一言で「海」と言っても、こんなにも複雑な構造や挙動をしているのかと再発見できる一冊です。