竹内さなみのレビュー一覧
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福岡旅行の際に寄った古本屋で購入した一冊。私が持っているのは徳間書店のもので、帯に筒井康隆のコメントがあり思わず手に取った。著者の本は始めて読んだけれど、科学哲学者という文理融合した理解があるからこそ科学の哲学のようなものを感じた。個人的にも無限とか稠密性と量子力学とか数学・物理は突き詰めていくと考え方次第=哲学っぽいなあと思うことがあったので何となく共感できた。
最近の哲学を知りたいと思ったきっかけはキルケゴールや現象学から来ていたので、ニーチェ、フッサール、ハイデガーと聞きたい名前に出会えたことはもちろん、薄くではあるけど有名な思想に触れられてよかった。シュレ猫とのやり取りも心地いい。引 -
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ウィトゲンシュタイン
私の言語の限界は、私の世界の限界を意味する
実存主義
自らの責任で自らを将来に向けてプロジェ(投企)すること。それが人間の形成である。
いつから人間が動物の主人になったのか?
人間が飼ってる動物しか生きる権利はないのか?
ただの人間じゃないか!
文化的免疫力
サリンは、純粋培養された科学者が宗教に傾倒してしまった説。小さい頃から「良いこと」しか学ばなかった人たち?
フッサール
エポケー(カッコ入れ)
セザンヌ
小林秀雄
徒然なる心がどんなに沢山のことを感じ、どんなに沢山な事を言わずに我慢したか
文理の垣根を超える事。どちらかしか知らないのは世界の半分しか知ら -
Posted by ブクログ
構造的に工夫がなされていた。小説的箇所と解説的箇所が交互にやってくる。
ファイヤアーベントのくだりが特に印象的。
科学哲学を愉快に面白く語る数少ない本なのでは?
夢を見るのは、現実(私たちが暮らしているらしいこの世界のこと)を特徴づけるために必要なのである、みたいなくだりが面白い。小説だって、映画だって、ゲームだって、現実(私たちが暮らしているらしいこの世界のこと)を補完する装置なのかもしれない。
ヘーゲル、ウィトゲンシュタイン、フーコー、ソクラテス、大森壮厳、フッサール、廣松渉 … …オカタイ彼らも「猫」といっしょならこわくない?!
文理融合の必要性も説かれていたなあ。
好きな方向の -
Posted by ブクログ
シュレディンガーの猫ってのは、
箱の中の猫は生きてる状態と死んでいる状態のなんかの理論で、
なんとなくタイトルに惹かれて読んでみたら、
なかなか本気の哲学書だった。
しかし、今までイメージしていた哲学書とはちょっと違う。
一つ目は、ストーリーがあって、そして哲学がある。
ストーリーベースというのは、ソフィーの世界でもやったことではあるけど。
シュレ猫のキャラクターも好きだし、
テレビの中の学者に悪意を感じるし、
(それはこの本の言いたかった文系とか理系とか
そんなもので推し量るなという主張を見事に引き立てている)
Sonyのグラストロンをやけに推す、
そして時事問題でせめてくる。
親戚のお -
Posted by ブクログ
(昔読んだ本の再読)
小説的に描かれた哲学の解説本。
シュレディンガーの猫をが著者の前に現れ
このシュレ猫を案内役に
以下の10章で哲学について解説している。
・ウィトゲンシュタイン
・サルトル
・ニーチェ、ソクラテス
・カーソン
・サン=テグジュペリ
・ファイヤーアーベント
・廣松渉
・フッサール
・ハイデガー、小林秀雄
・大森荘蔵
自分にささる哲学者や理論に出会えたら、
それを深掘りできるよう
引用書物を巻末にまとめてくれている。
入門書としては使えるかもしれない。
人生で出会わなかった哲学者も登場し
いろいろと学びもあったが、
小説で紡いでいて全体的には
ふわふわした印象の本