本庶佑のレビュー一覧

  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    「PD-1」の発見で2018年にノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑先生が執筆された生命科学の入門書。ゲノム工学の歴史や生命観が端的に分かりやすく解説されており、生命科学系の卒業研究を始めた大学生におすすめです。

    自分自身の経験談として、研究室へ配属されたての頃は生命科学の研究がどういうものか分かっておらず苦労した思い出があります。本書で語られている、遺伝子工学の実態、生命の複雑さや柔軟性といった原理や概観を理解しながら研究に励む事でより充実した日々を送れると思います。

    0
    2025年05月29日
  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    免疫療法を支えるゲノム工学。メディアでは報道されない大事なポイント。もっと大事なのは、ここ近年日本人ノーベル賞受賞者が活躍しているiPSもオートファジーも微生物バイオも同じ基礎科学がベースになってるということ。だから基礎科学への投資が必要。

    0
    2018年10月08日
  • がん免疫療法とは何か

    Posted by ブクログ

    私は血液のがんと言われる、白血病の骨髄移植後患者です。がんサバイバー当事者ということで、この本は自分事として知識を得たくて、少し難しいながらも一気に読めました。
    免疫と謳っているけれども、実態はうさん臭い似非医療本もたくさんありますが、こちらは標準医療として認められている薬剤・治療法について、ノーベル賞を受賞した研究者ご本人が説明をしてくれているので、安心して読んで良い本です。
    この本の中で紹介されている治療法は、残念ながら私の罹患した白血病には適用外ではありましたが、当時保険適用になったばかりのオプシーボについて、抗がん剤治療を受けながら調べたことを思い出します。
    日本では科研費が削られてき

    0
    2025年09月17日
  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    2018年のノーベル賞受賞者ということで、1986年に執筆され、2013年に大幅加筆された本書を読んでみた。難しい部分も幾つかあるが、遺伝子あるいはその物質的根幹であるDNAの仕組みや、ゲノム解読などの技術的側面、そして、生命の設計図でありながら個体内でも柔軟に変異するという奇妙な性質などについて初めて聞く話が詰まっている。また、科学的な解説のみならず、終盤は、生命像や生命科学のあり方といった倫理・哲学的な思考についても、著者の考え方の一端が披露されていて、科学本の枠に収まらない内容となっている。

    0
    2019年12月31日
  • がん免疫療法とは何か

    Posted by ブクログ

    2章が免疫療法の詳細を述べた部分である。3章では生命倫理、4章では研究をめぐる資金などの話であった。
     もっと歴史的なことも含めて免疫療法や他の方法について詳細に書いてもよかったような気がする。

    0
    2019年07月04日
  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    生命科学の基礎から比較的新しい知見までが網羅されておりゲノムについて体系的に捉える事が出来た。また、生命科学が抱える課題や将来像についても言及されており奥の深い構成で大変参考になった。

    0
    2018年11月18日
  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    元ネタは、1986年に刊行された『遺伝子が語る生命像』。そこから三十年近くの間に当然のことながら生命科学は長足の進展を遂げた。本書はその進展を踏まえて2013年に改訂されたもの。特にPCRなどの解析技術の発展や、ヒトゲノムプロジェクトの成果などがあり、本書の内容も大幅に変わっているのではないかと想定する。新書(ブルーバックス)だが、内容は読みごたえがある。

    ヒトゲノムの全塩基配列の決定を、人口三万人の都市の電話帳を探しあてたようなものである、と評価し、この「都市」がどのような仕組みで動いているのかという全体像を明らかにしていくのは今後の大きな課題だとしている。この比喩はなかなかうまい。そして

    0
    2015年10月12日
  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    分子細胞遺伝学に関するこれまでの知見から新たな展開、将来の展望、生命倫理的なことまで概説された本。
    広汎な内容なので、個々のテーマに対する説明が足りない感じ。自分にはついて行けないところもあった。特に免疫のあたり。数冊の本に分割して、それぞれもっと基礎的なところから説明して欲しい。

    0
    2013年01月30日
  • ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門

    Posted by ブクログ

    免疫学への貢献でノーベル賞を受賞した著者の書いた遺伝子、ゲノム(ヒトがもつ遺伝子の総体)についての解説書。本の全体を一つのテーマで書いたというより、ゲノム科学についてのさまざまなトピックを数ページで説明するスタイルをとっている。最近、ゲノム科学に関する仕事に携わることになったため読んだのだが、残念ながら内容をよく覚えていない。少なくとも免疫系に関する内容(著者の専門領域)についてぐらいはもう一度読み直してみたいと思う。

    0
    2022年05月29日
  • がん免疫療法とは何か

    Posted by ブクログ

    命は、滅ぶことによってその存在が活きる。

    免疫療法、がん治療、そもそもいのちとは、研究とは。いろんなことへの想いや考え方が載っている本。

    免疫療法についてもう少し知りたくなった。
    もう少し詳しくその部分を書いてほしかった。

    2021.5.25

    0
    2021年05月25日
  • がん免疫療法とは何か

    Posted by ブクログ

    オプジーボの生みの親である本庶先生による、ガン免疫療法の解説である。
    オプジーボとほぼ同じ働きをするキイトルーダの点滴を現在受けていて、ほぼガンが見えないところまで改善してきている。ここまで生きてこられたのは、本庶先生のお陰と言える。
    その説明が本人から得られるのはありがたい。
    免疫療法の理解が深まった。
    後半の日本の医療に関する提言等はこの本のタイトルにそぐわない。

    0
    2019年08月22日