この話を読んで、強烈に感じたのは。
「私にはこれは書けない」
ということだけだった。
いや、わかってるんだよ。ちゃんと! プロの作家さんと自分を比べるのがおこがましいなんてことはさ。
でも、そういうのじゃないんだ。
そういうことではなくてね。
人が書くものには“におい”がある、と思うんだ。
アホみたいに本を読んできた僕だから何となく感じることなんだけど。
そこのいは確かに「作者」が存在していて、少なからず、自分が投影される。
それは「個性」になったり「文体」になったりして現れる。それは時として、登場人物の性格や、行動に反映されたりする。
そんで、この小説を思った時に、思ったのが。
「僕じゃこうならない」
ってのだった。
というよりも、それだけのショックを受けるだけの圧倒的衝撃があったのだけれど。
僕には、(言葉は悪いと思うけど)こんな遠回りな愛情表現なんて想像もつかないし。
こんだけの熱情を持つ余地もない。
それが「いい」とか「悪い」とかではなく。
それが「僕」なんだ、ただそれだけの話。
文章がきれいなのは、(僕の中では)当たり前。
そんなもの、下手な(あくまでも下手な、だ)二次創作ならいくつでも書ける自信はある。
そうじゃないんだよ。
僕は、ここ数年で、一人になって。
一番欲しかった自分の思いのままになる生活を手に入れて。
経済基盤を手に入れて。
物事を飛んでもなくシンプルに考えるようになったんだ、ということに気が付いた。
「書けない」って思った時に、僕は当然のように「なんで?」って考えた。
だって、僕は考えざるを得ない生き物だから。
そしたら気が付いたんだ。
僕がとんでもなくシンプルな考え方をすることになったことに。
元々、極端な性格をしていた僕だったけれど。
今は本当にもう。
「黒」か「白」か。
「yes」か「no」か。
本当にそれくらい極端なものの考え方をしている。
でもさ。
それで一番びっくりしたのは。
「なんて、僕は周囲に甘やかされてるんだ」ということ。
だって僕は。
僕の本当に持ってるものを、誰にも否定されてない。
みんな、笑って受け入れてくれる。
こんなに右か左かしかないのに。
誰も止めないんだよ!
信じられない!
そんな、馬鹿な!
僕が今まで欲しくて、欲しくて、欲しくて、欲しくて、欲しくて、欲しくて、たまらなかったものが、手の中にちゃんとあるってことなんだよ!
ああああああ! みんな、本当に優しい。
こんな僕を受け入れられるってすごい!
そして、そうやって言いたいことを言えるようになった僕は。
今までみたいにひねくれたものの味方をしなくてよくなってしまったから。
僕の書くものは、もう、今まで見たいに曲がらない。
そして、曲がらなくなった僕の登場人物は。
複雑な思考を持ち得ないんだろう。
それがよかったのか、悪かったのかは知らない。
でも、本当の僕はこう! 過去に戻ることは出来ないから。
これから書けるものとこれから生まれてくるものと、共に歩もうと。
この本を読んで、本当に思った(苦笑)
幸せって難しいよね!
全然、本の内容の話と関係ない話をしてごめんなさい。
でも、これが僕の感想だから。
ちょっと残しておきたかった。
本の内容は。
かっこいいお姫様の話でした!(ざくっとしすぎだ)
難しいことはうまく説明できないから。
読むといい!