ビル・モイヤーズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
具体的な神話について詳細が語られるような本ではなく、インタビュアーに応える対話形式。
この本を読もうと思ったのは、令和元年を迎えるにあたって、天皇家ってなんだ?という疑問から古事記の解説本を読んで、その本のコラムに、古事記と共通する他国の神話の話が幾つも紹介されていて世界の神話の共通性に興味が湧いたのと、並行で読んでいた西洋美術の本でも、神話画がヒエラルキーの頂点とか、人間の歴史の中に神話が欠かせないものなのかなぁと漠然と思ってたところにちょうど手に入った。
神話の共通性って、人間の形、男女の違いなどが影響してたりするのをみると、ホムンクルスじゃ無いけど、身体と脳の関係性が思考に影響して -
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Posted by ブクログ
世界中に、インターネットなど情報を伝達する共通の科学的基盤が無い時代に、神話という形で世界各地に共通する要素を持つ物語が存在している。
そういった神話の人間への意味合いを、そこに存在する隠喩を繙くことで人間を導く力があるということを述べている。こどもから大人への転換、英雄物語、等人生のなかで生きる指針を与えてくれている。
また、それらを踏まえて、現在の世界には地球規模の神話が必要であると述べられている。
今後宇宙での生活を行う人間たちはどういった精神性を持つのだろうか、と途中から考えてしまっていた。国境や人種の隔たりや地面に縛られないなか、そういった環境で生まれた人間はどういう感覚を持つ -
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Posted by ブクログ
「ストーリー・ウォーズ」からのジョーゼフ・キャンベル。世界共通の神話母型があり「スターウォーズ」はそれに則っている、と知っているつもりだったが、ちゃんと書籍で読んだのは初めてでした。いま自分にとって必要な時に必要な本、というか必要な読書体験だったような気がしています。次は「千の顔を持つ英雄」に行くしかないかも。人が成長するためにどんな旅に飛び込まなくてはならないのか?巡り合わなければならないのか?とても沁みてくるものを感じます。聴き手のビル・モイヤーズも素晴らしい知性の持ち主で見事にキャンベルのビジョンを引き出しているのですが、微妙に自分だったらここ聴きたいのに!みたいな流れもあって、自分が直
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Posted by ブクログ
付箋でいっぱいに。
・そして私がキャンベルに、私を生徒にしたことからどんな結果がしょうじてもそれに責任を取ってくださいよと言うと、彼は笑って古代ローマ人の言葉を引用した。「運命は、歩む意志ある者を先導し、意志なき者を力ずくで引き立てる」
・なぜ神話を、という疑問から始めましょう。いまどき、なぜ神話のことなど考える必要があるんでしょう。神話は私生活とどう関わっているのでしょうか。
(キャンベル)答えとしてはまず、「どうぞそのままあなたの生活をお続けなさい。それは立派な人生です。あなたに神話の知識などいりません」と言いたいですね。どんなことでも、他人が重要だと言ってるから興味を向けるなんて、賢 -
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Posted by ブクログ
人々を説得によって信仰に導こうとするからうまくいかない。むしろ自分自身の発見の輝きを示すべきだ。世界中で最善のものと認められ考えられている物事を知り、それをまた他者に知らせることによって真実のまた新鮮な思潮を創造すること。
世界の神話に共通した要素を発見し、人間の心理の奥底には絶えず中心に近づきたい、つまり深い原理に近づきたいという要求があることをしてきすること.
人生の意味の探求が必要なのではなく生きているという経験を求めること。
スペシャリストとジェネラリスト
自分自身の神話を見つけようと思ったらどういう社会に所属しているか知ることが大事。遊牧民族か、農耕民族か。
日本はまだ内面的には -
Posted by ブクログ
人々はよく、われわれは生きることの意味を探っていると言いますが、人間がほんとうに探求しているのは、たぶん生命の意味ではありません。人間がほんとうに求めているのは、<いま生きているという経験>だと思います。
純粋に物理的な次元における生活体験が、自己の最も内面的な存在ないし実体に共鳴をもたらすことによって、生きている無上の喜びを実感する、それを求めているのです。
もし人生の途中でなにが案内標識の役をしているか、それがわからないければ自分で作り上げるしかありません。ところが、もし神話というテーマが自分をとらえた場合は、こうした伝統のあれこれのおかげで、言い換えれば、人生を豊かにし、活性化して