具体的な神話について詳細が語られるような本ではなく、インタビュアーに応える対話形式。
この本を読もうと思ったのは、令和元年を迎えるにあたって、天皇家ってなんだ?という疑問から古事記の解説本を読んで、その本のコラムに、古事記と共通する他国の神話の話が幾つも紹介されていて世界の神話の共通性に興味が湧
...続きを読むいたのと、並行で読んでいた西洋美術の本でも、神話画がヒエラルキーの頂点とか、人間の歴史の中に神話が欠かせないものなのかなぁと漠然と思ってたところにちょうど手に入った。
神話の共通性って、人間の形、男女の違いなどが影響してたりするのをみると、ホムンクルスじゃ無いけど、身体と脳の関係性が思考に影響しているんだろうなぁとか、色々と思索ができる。
そして、この本の中で感銘を強く受けたのは、キリスト教である教授が話す仏教との親和性。
神という存在をどこに置いているかが最も違う点だと思うけど、何が正しくて、何が正しく無い、ではなくて、人間の思考って様々だし、共通項もあるねという認識が出来る。
やはり、身体の形から思考は作られるのかな?なんて。
それぞれの人が色々な示唆を受けられるのでは無いかと思う本でした。