岡本順のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
伊藤遊さんで作者買いでした。挿絵が岡本順さんでますます嬉しい♪
狛犬のバディものなんて、発想が奇抜すぎてさすがです。
ただ狛犬だけに、かなり動きが制限されてしまう(なにせ石なので…)のが、お話のつくりとして不利だった気がします。
作者の伊藤遊さんは『鬼の橋』や『えんの松原』でとても濃厚で面白い平安物を書いていらっしゃったので、その時のような濃いワクワクを期待していました。
本作は、それに比べるともう少し気軽に読める感じだと思います。
口が悪い親方だけど、本当はとても弟子思いで情の厚い人(狛犬?)だと伝わってくるところが好きです。生前の親方と佐助の物語も読んでみたいな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレもとは児童書なのでしょう。(きっと)
小学5年生、ほのかの日常におきる出来事の話。
近頃グレぎみのお兄ちゃんも何とかしたいし、同じマンションの住人でちょっと意地の悪い井上さんとは上手に付き合わなきゃならないし、学校のなかよし5人グループも女の子のことだからちょっと面倒。
そして、となりの大原さんのおばあちゃん家の土蔵には何かがいるようで・・・?
ほのかたち子どもの気持ちからちょっとずれているお母さん、意外にも子供たちの力を信じているお父さん、やさしいチヨおばあちゃんに見守られて、ほのかとお兄ちゃんはそれぞれの問題解決に奔走します。
道具が「なる」。
傷つき、壊れてしまうと「なれ」なくなって -
Posted by ブクログ
昔の石工の魂がこもっている狛犬たちと近所の人々との、不思議で心温まるファンタジー。
狛犬の作者である「親方」と「佐助」は死んだ後、狛犬の阿と吽にそれぞれ魂を残し、現代まで残っています。
情けなくて親方に怒られてばかりの佐助の元に、愛犬がいなくなってしまった青年が訪れるようになり、彼に親しみを感じるようになった佐助は、色々な策を練って青年を愛犬の元へ導いていきます。
伊藤遊さん作ということで飛びついて読みましたが、この表紙では子ども受けはしないだろうなと思います。
『鬼の橋』『えんの松原』のような重いファンタジーではなく、さらっと読めて、心が温まる優しいファンタジーでした。