鎌田茂雄のレビュー一覧

  • 五輪書

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    五輪書は、不敗の書である。
    二十八まで、六十余回勝負したが、一度も負けなかった。
    武蔵はそれを、たまたま理にかなっていたか、相手が弱かったに過ぎないと言い切っている。
    そして、後半生をかけて、武道と向き合い、その奥義を、「五輪書」としてまとめ上げて、肥後細川家に奉じた。

    五輪とは、仏教で、地、水、火、風、空。仏教が万物を構成する要素(元素)を表しています。仏塔になどにも五輪の塔といい、仏教の世界観を表しています。

    つまり、武蔵は、武道のあまねく世界の神髄として、五輪書を世に残しています。

    ちなみに、儒教の言う、五行とは、木・火・土・金・水です。

    その本質は、次のとおりです。

     ①徹底

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    2023年05月05日
  • 五輪書

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    何度も読み返すべき本の類か。けふはきのうの我にかち、明日は下手にかち、あとは上手にかつこれは座右の銘にしよう日々鍛錬することがいかに重要かを説いている。千日の修行を鍛といい、万日の修行を錬という。このような心がけ。重要だ。最後の独行道もよい

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    2018年01月12日
  • 五輪書

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    「諸芸・諸能に至りても、拍子をそむく事は有るべからず」
    「遠き所を近く見、ちかき所を遠く見る事、兵法の専也」

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    2010年06月29日
  • 五輪書

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    恥を思い、死することにかけては、武士ばかりに限らず、女も子供も百姓以下に至るまで、日本人の国民性なのだから、ただ死ぬことのみに価値を見いだすのが武士道というのは間違っている。
    と、宮本武蔵が熱く語ります。

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    2009年10月04日
  • 五輪書

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    人を斬る事をひたすら追求した指南書というべきか。朝鍛夕練、幾度となく命のやりとりをした武蔵の武士道の精華。
    現代の我々には想像もつかない人生を歩んだ武蔵の兵法書であるが、それでも時を超えて我々にいろいろな示唆を与えてくれる。
    「兵法の道において、心の持ちやうは、常の心に替る事なかれ。」
    「鼠頭午首といふは、敵と戦のうちに、互いにこまかなる所を思ひ合はせて、もつるる心になる時、兵法の道をつねに鼠頭午首そとうごしゆとおもひて、いかにもこまかなるうちに、俄に大きなる心にして、大小にはかる事、兵法一つの心だて也。平生人の心も、そとうごしゆと思ふべき所、武士の肝心也。」
    「道理を得ては道理をはなれ、兵法

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    2020年07月18日
  • 五輪書

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    年末年始の休みで少しボケ気味の自分に喝を入れようと思って、手にした一冊。
    宮本武蔵が、自身が剣(=敵を斬る剣)の道を極めたと感じたのは50歳のとき。そして、その奥義を60歳の時からしたため始め、二年の歳月を経て出来上がったのがこの『五輪書』。
    「朝鍛夕錬(ちょうたんせきれん)」という言葉が何度も出てくる通り、奥義を極めるには近道などなく、朝に夕に鍛錬を重ねることがまず中心。そして、それを効果的に行うために何をすべきかを、五つの巻(地、水、火、風、空)に分けて説く。
    徹底した合理主義で、とてもここまでの真似は凡人にはできないなと思いつつも、現代でもそのまま通じる指摘があちこちに出てくるから、読む

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    2018年11月18日
  • 五輪書

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    "現在の仕事道にも活かせる思考、兵法。目的は何かを常に考えて行動すること=剣の奥義は何か?人を殺すこと、太刀を交えるからには真剣勝負である。
    生き方にもつながる大事なこと。太刀振る舞いに無駄があってはいけないのである。常に全体を俯瞰して眺めておきながら、心は常に止まることなくなめらかに、と水之巻がとても印象に残っている。"

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    2018年10月21日
  • 五輪書

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    ネタバレ

    宮本武蔵の勝負に対するひたむきな姿が伝わってきた。別れや恋慕にも心を動かされてはならないというまさに勝負のために生きている。勝負は美学ではなく勝つことが目的であり、そのために剣術だけでなく、考えられるあらゆる方向から検討を加えるようにしている。他の書物を読まずともこの書物だけで理解できるよう、後継への心遣いもしているところが素晴らしい。

    以下メモ
    ・心を一か所にとめず自由にすることで柔軟性や力量が発揮できる。
    ・物事には拍子があり、流れに乗るためには良い拍子を心がけ、相手に勝つためには相手の拍子を外すことが肝心
    ・広く多芸に触れ、実直を見分ける力をつけ、わずかにも気を配り、無駄なことはしない

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    2017年03月12日
  • 五輪書

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    本職が物書きではない人が、自分が学んだ全てを1冊で表現しようとした書。
    故に抽象的な表現が多く、すんなりと入ってこないが、反芻すると旨味が出る、奥の深い書。

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    2016年08月19日
  • 五輪書

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    一切の甘えを切り捨て、ひたすら剣の道に生きた絶対不敗の武芸者宮本武蔵。武蔵は、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」る何十年にも亙る烈しい朝鍛夕錬の稽古と自らの生命懸けの体験を通して「万里一空」の兵法の極意を究め、その真髄を『五輪書』に遺した。本書は、二天一流の達人宮本武蔵の兵法の奥儀や人生観を知りたいと思う人々のために、『五輪書』の原文に現代語訳と解説、さらに「兵法35箇条」「独行道」を付した。

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    2012年07月25日
  • 五輪書

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    ネタバレ

    目の付けやうは、
    大きに広く付くる眼也。
    観見(かんけん)二つの事、観の眼つよく、見の眼よはく、
    遠き所を近く見、ちかき所を遠く見る事、兵法の専也。
    敵の太刀をしり、聊かも敵の太刀を見ずといふ事、兵法の大事也。

    心眼という言葉があるように、
    視ることとは、その対峙するもの、対象に対して、
    眼をとおして身体全体で、<心-身>を総動員してあることが前提とされていよう。
    いわば、<身―構え>と云うべきものが。
    通常、視るとは、自分の居場所、その固定点からのパースペクティブ―遠近法
    的な座標なのだが、
    大きく広く、<観>と<見>、強く・弱く働かせよ、遠き所を近く、近き所を遠く
    ひとつの舞台を創ってい

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    2012年06月14日
  • 五輪書

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    武士道の本というより、剣術の本だと思う。そういう視点で見れば、とても具体的で、なるほどと思う点も多い。例えば、形を追求しても、形にとらわれるべきではない、というくだりはコラムのネタに使わせていただいた。全体に表面だけで剣術を捉える他流派に対する非難が書かれているところがなんとも新鮮。この時代から剣術は形骸化していたのだろうか。

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    2012年01月08日
  • 五輪書

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    宮本武蔵が書いた本を

    著者がわかりやすく伝えてくれています。

    アメリカのビジネス書として読まれているらしいですが

    日本でも同様に何の世界でも通用する考えだと思います。

    「刀は相手の太刀をよけるためでも、受けながすためでもなく

     あくまでも相手に一太刀をあびせるために振る。

     相手の太刀をかわすことを考えている時点で負ける。遅い。」

    こんなちょっとしたことが人生の一瞬一瞬で考えれるように

    自分を奮い立たせてくれる一冊です。

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    2011年11月23日
  • 五輪書

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    かの宮本武蔵が書いた武芸書です。しかし戦いは最小単位が個人であり、個人の集合体が部隊である以上、個人のマインドが戦いに及ぼす影響はかなり大きなものになります。その点本書は実に示唆に富んだ内容といえるでしょう。

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    2011年05月24日
  • 「観音経」の教え 弱い自分に克つこころ

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    お経を読んだり、座禅をする事ができないサラリーマンに向けて書かれた電車の中で読む「観音経」。

    「観音経」の理想は、愛欲や貪瞋痴に満ちた現実の人間の苦しみを価値転換し、純化し、慈悲に転成する。現実を逃避するのではなくて、泥沼の現実に立脚しながら、泥沼の中から蓮華を開花させる。

    仏教を勉強していると他人の心理状態が見えるようになって、つい批判心が出てくる事がある。他人に見るものは自分の心の反映であるといましめる方法もあるのだが、本書の「観音経」の教えにも大いに啓発される。

    「観音経」は現世利益の経典ではなく、慈悲心を育むお経。

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    2011年04月27日
  • 五輪書

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    宮本武蔵『五輪書』の原文・現代語訳と解説。『兵法三十五箇条・独行道』の原文。

    無敗の達人、武蔵の精神。

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    2011年02月13日
  • 五輪書

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    徹底したリアリズムを感じる、剣術、兵術の書、宮本武蔵の五輪書を、原文と訳をつけて紹介。
    条文の「兵法三十五箇条」も記載。

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    2010年12月11日
  • 五輪書

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    【読む目的】

    五輪書を通して宮本武蔵の人生観について知りたい。

    【読んだ感想】

    『恋慕の道思いよるこころなし』など賛成出来ない箇所もあったが(^^;
    『千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす』『千里の道もひと足づつはこぶなり』この二つの言葉を見つけただけでも、この本を読んだ甲斐があったと思う。

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    2009年10月04日
  • 五輪書

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    朝鍛夕錬、自分の太極拳の練習がまだまだ不十分だと感じる。「万里一空」の域に達するように日々精進していくことの重要さを再認識できた。

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    2022年05月27日
  • 五輪書

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    宮本武蔵の兵法と人生観がわかる本。
    「能く能く吟味すべし」「能く能く工夫有るべきなり」「能く能く鍛錬すべし」みたいな言葉多い印象。
    この本で道標はしてあげられるけど、結局は自分で考えて日々努力重ねるしかないんだよ、と言われている気がした。確かにその通りだ。
    兵法は「相手を斬る」ためのものであり、目的に対してとことん合理的に考え、本質を見失わない武蔵の姿勢は見習うべきだと思う。
    仕事などにいかせそうな内容も少しあった。
    スポーツなどの勝負ごとをやる人にとっては役立つことが多いと思う。

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    2021年01月05日