鎌田茂雄のレビュー一覧

  • 五輪書

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    宮本武蔵が武術の心得を説いた『五輪書』のテクストと現代語訳に加えて、編者による解説が付されている本です。

    編者の鎌田茂雄は仏教学者ですが、仏教的な世界観にもとづいて『五輪書』を解釈することは手控えられており、もっぱら武蔵の実利主義と合理主義の精神に注目しています。とはいえ、彼の説く実利主義が、一つのところに居つくことを排するという精神につらぬかれている点に、「応無所住而生其心」という仏教の教えと呼応する内容を見いだしたくなるのも自然なことであるような気がします。

    谷沢永一のように、現代のビジネス・マインドに通じるような教えを『五輪書』に読み込もうとするスタンスの解説書はちょっといただけない

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    2020年08月10日
  • 観音さま

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    西田幾多郎によれば、現世利益のために宗教にすがるのは、真の宗教心ではないという。一方で日本では、現世利益的性格だけでなく来世的な求苦的性格、国家安寧という護国的な性格も帯び、各地に観音霊場ができるなど、日本文化に影響を及ぼすこと大なるものがあった、という内容。

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    2019年07月21日
  • 五輪書

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    剣豪宮本武蔵の本。

    活躍したのは安土桃山時代。
    剣術だけの本ではなく、人生をどう生きるかに繋がる本。実際に剣以外にもマルチに活躍している。

    変化の早い現代においても、自分を高める考え方について学べる。

    五輪は仏教用語で万物を表す地水火風空を示す。

    地、ひとつを極めれば万物を知ることが出来る。物事の本質は、横展開可能ということ。

    水、地道な鍛錬が必要で、勝つべきは昨日の自分。いざというときに心を体を使いこなすために経験を積み重ねよ、ということ。

    火、先手を取るという駆け引きの話。そのために有利な環境を父の手、そして相手を知る。その先に相手を崩して、それを捉えて勝利につなげる。

    風、

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    2020年12月24日
  • 五輪書

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    【能々鍛錬すべし。能々吟味すべし】
    思ってた内容と違って本当に剣術の実用書です。

    1.この本を一言で表すと?
    ・剣の実用的ノウハウ本

    2.よかった点を3〜5つ
    ・あらゆることにおいて直実を見分ける力を養うこと。目に見えないところを悟ること、(p87)
    →身体だけでなく心も鍛錬しなければならないということ。心の鍛錬は自分に足りていないと感じている。

    ・観の目をつよくし、見の目は弱くする(p101)
    →心を落ち着かせてじっくり向き合うことがないなぁと実感。

    ・枕をおさえる(p167)
    →自分の人生、いろんなことが後手後手になっている。先を読む力が足りていないと感じているのでこの文が目

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    2018年12月30日
  • 五輪書

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    ま、あたり前の話なんだが、こういうセンスとか勘とか、何か「言葉ならざるもの」で体得している技術を、「こういうことなんだよ」と言葉で説明するのって難しいなあ。
    現代なら、優秀なライターがなんとかものにしてくれる場合はあるのだろうけど。

    にしても五輪書、「詳しくは口伝で」って、ええー!そこを読みたいのにー!

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    2014年01月25日
  • 仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

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    この巻は限られた紙幅の中で実によくまとめられていると感じたな。

    天台とは表と裏のような関係にあること。そして、今では東大寺
    くらいしか思い浮かばない華厳の教理が禅の中に息づいているのでは
    ないかという考え方が興味深かった。

    しかし一口に仏教と言ってもこれだけ多様な相を持っているのには
    改めて驚かされる。それぞれがさとりへの方便ということなのかも
    しれない。

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    2013年01月05日
  • 五輪書

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    ネタバレ

    合気道を学ぶ上で剣術は基本となるので読んでみる。
    精神性ではなく、徹底して合理性を重んじているのが面白い。
    意外であった。

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    2012年07月15日
  • 五輪書

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    ネタバレ

    宮本武蔵の生き様が窺える。きっと合理主義者で勝利に飢え、一切の甘えを捨てて剣に生きるような人物だったはずだ。そして合理主義者・武蔵が最も雄弁に語っているのは勝つためには「心の充実」が必要不可欠であるということ。これは興味深いなあ。

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    2011年09月13日
  • 五輪書

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    ネタバレ

    宮本武蔵著の五輪の書の原文と、著者が現代語訳したもの、補足事項などが記載された作品。武の道を極めるのみでなく、様々なことに取り組むことの必要性、戦いにおける心構え(これについてはどの分野でも応用可能)、剣の使い方など、武の道を極めた武蔵だからこそ至った境地について書かれている。
    特に敵の心を乱し、その隙を逃さず徹底的に攻撃するという考えについて多く述べられていた。

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    2011年04月30日
  • 仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

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    ネタバレ

    間違っているかもしれないが、非常に荒っぽく、現段階で華厳のキーコンセプトをいったんまとめる。

    ◆華厳の世界観「法界」ってなに?
    ○事法界
    感じる→感じる→(以上繰り返す)

    ○理法界
    わかる→わかる→(以上繰り返す)

    ○理事無礙法界
    感じる→わかる→願う→行う→(以上を繰り返す)→できる=叶う
    感じる→わかる→願う→行う→できる=叶う→(以上を繰り返す)

    無礙なので逆もある。
    わかる→感じる→願う→行う→(以上を繰り返す)→できる=叶う
    わかる→感じる→願う→行う→できる=叶う→(以上を繰り返す)

    ○事々無礙法界
    感じる→願う→行う→できる=叶う

    ”事々無礙法界”は完全に悟った人の世

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    2011年07月22日
  • 五輪書

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    数ある五輪書の中で、どれがベストかわかりませんが、どれか読んでみたいと思います。「孫子」が終わってから考えます。

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    2011年06月04日
  • 五輪書

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    昔から読みたかったんだけど、読んでみて「一度も敗れていない」っつうところにちょっと冷める。
    まぁ負けてないから生きているという事なのだろうが・・・。
    日々の生活にも参考になる言葉が結構ある点では、興味深かった。

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    2009年12月12日
  • 五輪書

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     ご存知! 剣豪・宮本武蔵による兵法の指南書。自身の兵法観、二天一流の戦い方なんかを記しています。

     あくまでも兵法の指南書なので、「太刀でもっていかに戦うか」「戦いの際の心構え」等が記述の主だったことになります。しかし、至る箇所の記述で日常生活に役立てられるものを見つけられるのですよ、これが。

     たとえば戦いを議論やプレゼンテーションに置き換えてみてはいかがでせうか? 置き換えながら、読みながらしていたら意外と「ほうほう」なのです☆ 早速今度つかってみよ☆ さすがに「太刀筋について」をそのまま日常生活に応用するのは難しいかもしれましぇんが・・・。(´ω`)

     本の作りとしては、原文・訳

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    2010年03月01日