鎌田茂雄のレビュー一覧
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宮本武蔵が武術の心得を説いた『五輪書』のテクストと現代語訳に加えて、編者による解説が付されている本です。
編者の鎌田茂雄は仏教学者ですが、仏教的な世界観にもとづいて『五輪書』を解釈することは手控えられており、もっぱら武蔵の実利主義と合理主義の精神に注目しています。とはいえ、彼の説く実利主義が、一つのところに居つくことを排するという精神につらぬかれている点に、「応無所住而生其心」という仏教の教えと呼応する内容を見いだしたくなるのも自然なことであるような気がします。
谷沢永一のように、現代のビジネス・マインドに通じるような教えを『五輪書』に読み込もうとするスタンスの解説書はちょっといただけない -
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剣豪宮本武蔵の本。
活躍したのは安土桃山時代。
剣術だけの本ではなく、人生をどう生きるかに繋がる本。実際に剣以外にもマルチに活躍している。
変化の早い現代においても、自分を高める考え方について学べる。
五輪は仏教用語で万物を表す地水火風空を示す。
地、ひとつを極めれば万物を知ることが出来る。物事の本質は、横展開可能ということ。
水、地道な鍛錬が必要で、勝つべきは昨日の自分。いざというときに心を体を使いこなすために経験を積み重ねよ、ということ。
火、先手を取るという駆け引きの話。そのために有利な環境を父の手、そして相手を知る。その先に相手を崩して、それを捉えて勝利につなげる。
風、 -
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【能々鍛錬すべし。能々吟味すべし】
思ってた内容と違って本当に剣術の実用書です。
1.この本を一言で表すと?
・剣の実用的ノウハウ本
2.よかった点を3〜5つ
・あらゆることにおいて直実を見分ける力を養うこと。目に見えないところを悟ること、(p87)
→身体だけでなく心も鍛錬しなければならないということ。心の鍛錬は自分に足りていないと感じている。
・観の目をつよくし、見の目は弱くする(p101)
→心を落ち着かせてじっくり向き合うことがないなぁと実感。
・枕をおさえる(p167)
→自分の人生、いろんなことが後手後手になっている。先を読む力が足りていないと感じているのでこの文が目 -
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ネタバレ間違っているかもしれないが、非常に荒っぽく、現段階で華厳のキーコンセプトをいったんまとめる。
◆華厳の世界観「法界」ってなに?
○事法界
感じる→感じる→(以上繰り返す)
○理法界
わかる→わかる→(以上繰り返す)
○理事無礙法界
感じる→わかる→願う→行う→(以上を繰り返す)→できる=叶う
感じる→わかる→願う→行う→できる=叶う→(以上を繰り返す)
無礙なので逆もある。
わかる→感じる→願う→行う→(以上を繰り返す)→できる=叶う
わかる→感じる→願う→行う→できる=叶う→(以上を繰り返す)
○事々無礙法界
感じる→願う→行う→できる=叶う
”事々無礙法界”は完全に悟った人の世 -
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ご存知! 剣豪・宮本武蔵による兵法の指南書。自身の兵法観、二天一流の戦い方なんかを記しています。
あくまでも兵法の指南書なので、「太刀でもっていかに戦うか」「戦いの際の心構え」等が記述の主だったことになります。しかし、至る箇所の記述で日常生活に役立てられるものを見つけられるのですよ、これが。
たとえば戦いを議論やプレゼンテーションに置き換えてみてはいかがでせうか? 置き換えながら、読みながらしていたら意外と「ほうほう」なのです☆ 早速今度つかってみよ☆ さすがに「太刀筋について」をそのまま日常生活に応用するのは難しいかもしれましぇんが・・・。(´ω`)
本の作りとしては、原文・訳