たばようのレビュー一覧
-
無料版購入済み
幸せを祈りたくなる……
なんだろう。誰かが『平和の国の島崎へ』を「主人公の幸せを祈りたくなるマンガ」と評していたけど、今作は正にそういうマンガです。
主にコミュ力的な意味で圧倒的な生きづらを抱えながらもコンビニバイトに勤しむフリーター?のあゎなちゃん。仕事で何か失敗するたびに、闇の望月さんと言わんばかりに常軌を逸したハイカロリー食や激辛料理で幸せ?を自家発電していきます。
一人だけ彼女に優しい同僚のちょいヤンお姉さん、よゅ河さんの気持ちになりながら、彼女を見守っていくのがこの本の正しい読み方なのだろうか…… -
-
Posted by ブクログ
狂気 of 狂気! 負けた!
うーん。おそろしいマンガが来たものだ。個人的にはタコピー以上のアレだ(と引き合ひに出したくなるが、毛色はまるでちがった)。
セックス願望のある中年が女子中学生にタイムリープしたといふふざけた内容だが、これがどうして、シュールを極めつつ、なかなか狂気的な迫力に満ちてゐる。サブタイトルからはエロ方面かなと思ってしまふのだが、裏腹にエロ描写はなく、ことごとく計画は失敗に終る。
主人公に迫力があるのではない。コマ、セリフのいちいちに圧がある。リアルと願望のはざまを描いて、虚無的な性行願望からちらりと普遍的な人間存在の深淵をのぞかせさうになった(!?)。大江健三郎の