たばようの作品一覧

有料でもいいくらい

正直、これが無料サイトの漫画をまとめたものだと知って驚いた。キャラクター、内容展開のどれをとってもとても素人の作品のようには思えない上手さがあり、有料でもいいくらいの価値があると感じた。特に窓口先生の作品はすばらしいと思った。

☆3.5　苦しいかんじ
　願望と現実の矛盾といったテーマがこのマンガにも通底してゐる。思へば「せせせせ！」「宇宙怪人みずきちゃん」にも似たやうなテーマはあったのだ。

狂気に負けた！
　うーん。おそろしいマンガが来たものである。個人的にはタコピー以上のアレだ（と引き合ひに出したくなるが、毛色はまるでちがふ）。
　セックス願望のある中年が女子中学生にタイムリープしたといふふざけた内容だが、これがどうして、シュールを極めつつ、なかなか狂気的な迫力に満ちてゐる。サブタイトルからはエロ方面かなと思ってしまふのだが、裏腹にエロ描写はなく、ことごとく計画は失敗に終る。
　主人公に迫力があるのではない。コマ、セリフのいちいちに圧がある。リアルと願望のはざまを描いて、虚無的な性行願望からちらりと普遍的な人間存在の深淵をのぞかせさうになった（！？）。大江健三郎の初期作品みたい...続きを読むに、いづれは描けるかもしれない。
　このひとはいつか大物になるのではないか。あるいは、うさくんや阿部共実のやうなカルト的人気をかもすかもしれない。

☆3.5　これも狂気
　このひとは全篇どれもこれも狂気が横溢してゐるので、それをかはいげなタッチで隠蔽しようとして、しかしできない。溢れでる狂気がとめどなく、かきみだしてくる。キモい、グロいといふより、ひたすらヤバい。いったいどこからそんな発想してくるのか。2巻目もとんでもない。

表紙から、あいまいみー的なちょぼらうにょぽみ的なカオスを期待して買った。
絵柄は線が多くて汚目。物語の出落ち感あると想ってたけど、意外と風呂敷を広げて1巻を締めたので続きも読みたくなる感じ。キャラが結構可愛く感じられる。