マイケル・モスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカっちゅー国はコワイよの~
なんせ、国民よりも利益の方が需要っていうんだから~
「SALT」「SUGAR」「FAT」
この3つを制するものは全てを制す!
アメリカの食品業界においてこの3つこそが食品の売り上げを決める要素と言っても過言ではないのだとか。
砂糖の甘みが増せば増すほど脳は快感を感じ
油は人間の体がリミッターなく求めてしまうもので
塩は全ての生き物が細胞レベルで要求するもの
砂糖をもっと入れろ!
将来大きな消費者になる子供たちの脳に甘さをすり込め
油をたっぷり使った食品を手軽さをうりにして主婦に売れ
塩化ナトリウムが問題なら塩化カリウムでごまかせ!
みたいな国民の健康 -
Posted by ブクログ
アメリカのジャーナリストの力強い調査と追求力は
眼を見張るものがある。渾身の筆圧が感じられる。
アメリカだからできるのだろうか。
徹底したインタビュー。
必要な文献の調査。そして、内部文書まであたる。
日本では、このようなジャーナリストが
育たないような気がしてならない。
なぜなのだろう。
砂糖、脂肪、塩は 『美味しい』を形づくる。
どんどん食べさせ、どんどんのませるには
どうしたらいいのか?
それを 食品企業は 徹底した 研究をして
戦略とマーケティングを行ない
そして 広告宣伝 によって ターゲットを陥落させる。
企業の論理は 収益獲得に徹底してこそ
はじめて 生き延びるが
そのこと -
Posted by ブクログ
「何が欲しいかという人々の言葉に基づいて製品や広告を企画する物は、まったくの馬鹿者だ。」クラフト、ネスレ、ケロッグ、ゼネラル・ミルズ、ナビスコという食品大手企業や穀物メジャーのカーギル、ADM、コカコーラ対ペプシ、マクドナルドを始めとするファーストフードにコンビニのジャンクフード。彼らによって安くて高カロリーで手軽な食品は消費者に届けられる。健康的な食事が讃えられ、肥満や高血圧といった生活習慣病が問題になるというのにどうやって食品会社は売り上げを伸ばしていっているのか。
この本の原題はそのものずばりSALT,SUGAR,FAT。やめられない、止まらないこの魔力的な力に花を添えるのが色々な規制 -
Posted by ブクログ
健康とは何か?
この問いを現代社会を取り巻く複雑な産業構造の視点で、
見解が述べられています。
自分達は、多くの食品企業、メディア、医療機関に、
ただ踊らされているだけかもしれません。
とにかく、著者の圧倒的な取材量を舌を巻きます。
これほどのジャーナリストは、まず日本にはいないでしょう。
文献・論文の読みこなしも、素晴らしいと思います。
食品企業は、消費者が、「はまるポイント」を常に探しています。
これは、食品企業に限ったことではなく、
どの企業も、この視点で、マーケティング活動を行っています。
人の生理機能ではなく、認知機能にまで、
影響を及ぼす情報が、日夜メディアから流され続けら -
Posted by ブクログ
「脂肪です」
「糖分です」
「塩分です」
「出たな、余分3兄弟っ」
なんていう飲料のコマーシャルを思い出した。食事や間食での
摂取量に気をつけないと体に悪影響を及ぼす余分3兄弟。
この余分3兄弟をふんだんに使用しているのがアメリカの加工
食品だ。本書はアメリカの加工食品会社が商品に仕掛けた
巧妙な罠で、消費者を過食へと導く行程が描かれている。
文明かが進めば進むほど、人々は食事に時間をかけなくなって
行く。料理をする時間さえ惜しむほどだ。するとどうなるか。手軽に
食べられるインスタント食品やスナック菓子が喜ばれる。
そこには大量の脂質・糖質・塩分が含まれている。 -
Posted by ブクログ
ソフトカバーで530P強。ものすごく小さい字のところもあり、読み応え充分……。
「糖分」「脂肪分」「塩分」の三章に分かれていて、ドキュメンタリータッチで真相に近づいていく。加工食品、外食産業花盛りのアメリカの話だけれど、沖縄に住んでいる今、とても他人事とは思えず。
なんにせよ、売る側は買う人の健康なんて考えていないし、自分達が売っている物を食べてもいない(人が大多数)。すごく見下している、というのが率直な感想。
内容的に勉強になったのは、人の身体は「液体のカロリー」を扱うのが苦手、ということ。砂糖も溶けていれば身体に入ってしまう。(個体では、コップ一杯の加糖の炭酸飲料分の小さじ6杯の砂糖は食 -
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ネタバレ肥満の人へ朗報!デブはあなたのせいじゃない…らしい。砂糖・塩・脂肪、これらの新兵器で人々を殺戮する…。
スーパー・サイズ・ミーとかアメ公の食糧問題を取り上げたジャーナリズム作品はあるが、これもそんなん。
これからの世の中、金のないやつはアメ公のような食事しかできなくなる。国産の高栄養価の本当の食材に遭えるのは富裕層のみになってしまうだろう。
金のないやつは、生活保護のみの収入で、工業製品の食品で不健康な生活を強いられ、食品メーカーと医療メーカーに金が流れていく全自動送金システムが完成するのだ。
こわい。
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p444 ラボ
アメリカの巨大食品企業はラボを構えている。 -
Posted by ブクログ
それでも、おいしいモノを求めるか?
世界に展開する食品系企業は、食べものを扱う企業ではない。
彼らの主たる商品は、欲望。
食品業界は、人々の心地よさ、購買意欲を徹底的に研究した工業製品のエサを作る。
我々の健康ではなく、彼らの利益を最大限にするよう、厳密に調整された精密産業である。
糖分、脂肪分、塩分は、人間の本能、ソウルに働きかける麻薬だ。常習性はあるが、その危険性は摂取する我々自身に向けられるため、危険ドラッグのように規制されることはない。だが、明らかに、世界的に展開する食品企業の商品は、静かに、そして慢性的に、われわれ人間の身体、生活を破壊する。
それでもあなたは、まだ、あのピー -
Posted by ブクログ
糖分・脂肪分・塩分に関する内容。
訳本なので、当然海外の事例が多く
直接的に理解できる内容ではないけど面白く
読みました。糖分・脂肪分・塩分の麻薬にも似た
常習性があることがよくわかる内容です。
私も倒れてから食生活を見直さなければなった際に
コンビニやスーパで食料品を買う際にパッケージの
成分を見るようになって、習慣として癖
になっています。そこで救われている部分はあると
思いますが。まだまだ適正体重ではないので
節制が必要なのですが。
塩分は特に気をつけるようになりました。。
後、ダイエット法というか糖質制限ってどうなったの
でしょう。。それって脂肪はいいんじゃなかったっけかなあ?
でも、 -
Posted by ブクログ
コカコーラ、ネスレ、クラフト、ゼネラルフーズ等の巨大食品会社が、清涼飲料水、冷凍食品他の販売競争を繰り広げる中で、糖分、脂肪分、塩分の内容量がいかに増していき、米国人の健康を害しているかを明示的に示した本。
過去何度も加工食品に含まれる糖分、脂肪分、塩分の健康への悪影響が指摘される中で、食生活の健康への影響は総合的なものだ、との主張で切り抜けて来たが、その都度これらの成分比率や健康障害は増してきている。
当の巨大企業で働くエグゼクティブたちは、自分たちが販売する食品の危険性を良く知っており、(昔ながらの)手料理中心の健康的な食事と適度な運動により健康を維持している、というエピソードが象徴的