マイケル・モスのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
食品産業を徹底的にジャーナリズムした本.
ノンフィクション・分厚く緻密で具体的.
時間の都合と結論が見えていたので流し読み.
食品産業の要は糖分・脂肪分・塩分.これら企業が生み出す商品はこれら+αの合成品であり,商品開発とはその配分量や形態を変えるパラメータ調整に過ぎないんだなと感じた.
企業の存在目的は人々の健康じゃなく利益追求だからしょうがないし,これに対し消費者ができることは自分で意思を持って消費するものを選ぶしかないなあと改めて感じる.
また食品そのものではなく人にどう幻想を植え付けて商品にポジティブで魅力的な印象を持たせるかという所謂マーケティングも,3大成分のコントロールと同 -
Posted by ブクログ
食品メーカー自身が、塩分、糖分、死亡分という、製品に最大の魅力をもたらしてくれる兵器に依存し続けている
減塩、低糖の商品を開発しても、それが売れず、他社に売り場を奪われる危険がある。
糖分には至福ポイントと呼ばれる、一番おしいく感じる糖度と構成物の組み合わせがある。
これは一般的に、子供のほうが高い糖度をおいしいと感じる。
この至福ポイントは、子どものころの経験によって作られる。
何故人は甘いものを食べるのか?→「空腹は渇望を生む大した力にはならず、幸福への充足のために糖を取る」
また、空腹そのものではなく、「空腹になりたくない」という気持ちが、腹が減っていなくても、これらのものを食わせるのだ -
Posted by ブクログ
全体の2割も読み進めないうちに、果糖ブドウ糖の恐ろしさが身に染みた。この本に出てくるお菓子飲み物を口にしたことがない人はいないと思われるほど、あまりになじみの深い製品がずらりと出てくる。名称は異なっても、似たような商品は今もスーパーに並んでいる。果糖ブドウ糖の次には脂肪分、塩分と話はどんどん膨らんでゆく。そのどれもが製品を売る上で欠くことのできない重要なエレメントであるのだ。私たちがお菓子を食べるのをやめられないのは、意思が弱いからなのではなく、計算しつくされたメーカーの思惑に体が反応しているのである。現に、これら食品メーカーの当事者たちは加工品を口にしない、とある。これらの加工品から自分の身
-
Posted by ブクログ
私たちが日頃食べている食品、特に加工食品の恐ろしさを科学的に説いた本だった。
糖、脂肪、塩分の3つのカテゴリーを1つ1つ丁寧に書き上げ、これまでの科学者の発見に基づく加工食品が生み出されてきた。
人々の健康よりも利益を追い求め、私たちはそれに気付かず、ただただ至福なひと時を求め、身体を壊して行くことになっていた。
至福ポイントを見つけ出し、それらを操作する技術の進歩は素晴らしいものだった。
私たち購買者は、これからの時代は1人ひとりがよく自分の身体をよく考えて食品を選ぶことが必要だと思った。
そうしなければ、加工食品の依存性、中毒性に引き込まれてしまうからだ。
私たちが食品を選ぶのではなく、