秋目人のレビュー一覧
-
-
-
-
Posted by ブクログ
諫早祐真は高校を中退し、バイトで食いつなぐ毎日を続けていた。
そんなある日とあるきっかけで一枚の絵画と出会う。その出会いが、彼を導いていくというお話。
全体を包む優しい雰囲気が心地良い。着眼点も面白く、読み手を退屈させることはない。しかし…どうにも物足らないというのが正直な読後感だ。
秋目人氏は前作『騙王』でみせたように、人生の苦味や痛みを描写するのが上手い。そういう意味で本来の主題は祐真の人生の物語であったのだろう。筆者の特性からいえば、もっと主人公の事情を全面に押し出し、短編連作という形ではなく、第五章のキュクロプスの話ともう一章だけで十分だったのではないかと思う。
構想が面白く、文章力も -
Posted by ブクログ
内容…★★★
人物…★★★
文体…★★★★
ほわっとした悩みを抱える絵画たちのお話でした。
とりあえず表紙、可愛いけど『絵画の住人』の少女は、
もっと頭身があるイメージ。
こんな幼女じゃないはずだ。
それで次巻から佑真と少女のラブストーリーが・・・
はじまらないかな。
最後は二人とも一枚の絵になって終わるといい。
なにか絵の知識が得られるかな、と思って読んだんですが、
特に歴史が、時代背景が、とかではなくて絵画の作者が込めた思いを
秋目先生が素敵に考察してあんまり重たくなくほんわり書かれてます。
そういうところもあって、飾ってある絵全部が複製になってるのかな。
次巻でるといいな。 -
Posted by ブクログ
金髪碧眼地味顔の王子が
その頭脳と口先でもって玉座を得る、そんな内容。
国の第二王子である主人公は、
時期国王に相応しい頭脳、裁量などを兼ね備えているにも関わらず
国王は第一王子である木偶の坊に玉座を譲ろうとし、
更に主人公の器量を疎んだ第一王子に刺客を送られ続ける日々を過ごす。
自分が平安な人生を送るには、国王になるしか道はない。
ならば相手が例え誰であろうと、「騙り」尽くそうではないか——。
*
裏の粗筋を読んだ印象では、あることないこと嘘八百、
それこそ捏造に虚言にとあらゆる汚い騙りでもって相手を丸め込んでいく
そんな内容なのかと思ったのだけど、少し様相が違った。
主人公は、確か