辺見じゅんのレビュー一覧

  • ラーゲリより愛を込めて

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    とても良かった。
    映画は見ていなかったので、展開が分からないまま読めた。
    シベリア抑留、我々の世代から見れば過去だが、紡いでいかなければいけない真実なのだろう。
    この話は泣けました。
    電車の中で読んだので、涙をこらえて心で泣きました。
    山本幡男、すごい人物です。
    同じことはできないけど、せめて毎日頑張って仕事して、家族と笑い合って、大切な日々を過ごしたいと思った。

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    2025年11月17日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    ネタバレ

    実話をもとにしたシベリア抑留のお話。
    いつ日本に帰れるかわからない。
    雀の涙しか与えられない食事。
    過酷な労働環境。 
    逃げ出そうものなら即射殺。
    先の見えない壮絶な環境で、それでも希望を手放さず周りを鼓舞し続ける主人公の山本。
    心が荒んだ兵士たちが山本の言葉や行動に突き動かされ、強くたくましくなっていくのが印象的。
    日本で4人の幼い子供とともに山本の帰りを待ち続ける妻モジミも、希望を捨てず強かに生活している姿に胸打たれた。
    最後、このたくましい夫婦に待ち受けるのは切ない別れ。
    あまりに残酷だと涙せずにはいられなかったが、同時に戦争の恐ろしさをひしひしと感じた。

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    2025年11月05日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    ネタバレ

    ソ連という国やソ連兵、自分を裏切った者を憎むでもなく、ひたすら家族と再会できることを信じて、人間らしく生きた山本幡夫さんに頭が下がる思いでした。
    今の日本は、戦時中に命を落とした人達が願っていたような国になっているのか?自分は今の平和な生活を享受しているにもかかわらず、真っ当な人間として生きているのか?と色々なことが頭をよぎり、その度に考えさせられました。
    残念ながら国家というものが存在する限り、国同士の戦争はなくならないと思う。
    だけれども、人が人として在り続ける限り、他者への敬いを忘れず、また他者の生や自由を冒涜してはいけないと改めて思いました。

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    2025年10月30日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    極寒のシベリアに抑留された日本軍兵士達のノンフィクション小説です。
    数十万人が捕虜にされ、11年もの長い間強制労働させられたという事実を忘れてはならないと思います。
    映画「ラーゲリより愛を込めて」を観ることをお薦めします。映画では小説の半分も伝わらないかもしれませんが、良い映画だと思います。

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    2025年09月20日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    ネタバレ

    本当にノンフィクションなの?と疑うほどのストーリー

    山本さんは「最後に勝つのは道義であり、誠であり、まごころである」と遺書に残しました。
    しかし、現代の日本を見渡すと、道義に反した振る舞いをする人の方が得をして、生き残っているように思える瞬間があります。その現実は、とても皮肉で、やりきれない気持ちにさせられます。

    けれども、時代を越えて語り継がれ、尊敬され続けるのは、やはり道義を大切にして生き抜いた人たちだと私は思います。山本幡男もその一人であり、その姿勢こそが後世の人々の心を打ち続けているのだと感じました。

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    2025年09月14日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    戦後にロシアに収容されてしまう話ではあるから、辛いし悲しい内容も多いんだけれど、そんな環境でも人生を楽しみ人間や人生を愛し、希望を忘れない、そんな強い山本さんに本当に勇気をもらえる話。
    戦争による悲しみや理不尽な事柄に比べたら、自分の悩みなんてちっぽでもっとがんばらないとってエネルギーが沸いたし、しんどいことがあっても山本さんのように楽しむ気持ちが溢れ出して周りまで楽しくさせられる人になりたいと思った。

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    2025年07月31日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    最後、生き残った仲間たちが行うシーンは涙堪えるのが困難なホド素晴らしい展開でしたー
    本作は2022年に映画化されてるので是非観たいって思える一冊です。

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    2025年03月05日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    ネタバレ

    第二次世界大戦中、主人公の山本幡男は妻と4人の子供と別れる。その時、「日本で落ち合おう」と約束した。戦争後は戦犯犯罪人としてシベリア強制収容所(ラーゲリ)で10年以上強制労働させられる。共に強制労働させられていた人たちは帰国できずに極寒のシベリアで死ぬと諦めていた。山本は必ず帰国できると信じて、周りの人に希望を与え続けた。山本の周りには原、新谷、松田、相沢という強制労働させられていた人達がでてくる。山本を中心に帰国を信じ、ささやかな楽しみである句会を楽しむ腹や新谷。厳しい環境でも諦めない山本に嫌悪を示す松田や相沢。帰国を信じていた山本だったが喉の癌になってしまう。衰弱していく山本に原たちは遺書

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    2025年02月08日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    妻へ宛てた手紙(遺書)は涙なくして読めませんでした。

    希望を持つこと、信じることは簡単そうで難しいこと。
    でも、とても大切なものであるとすごく感じました。

    読み終えて聴く 『soranji』がすごく心に沁みました。

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    2025年02月03日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    生きるために食べる、けど、食べる気力も無くなった時、さいごに生きる力を湧き上がらせるもの…そうですね、そうですよね!!と、胸が熱くなりました。

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    2025年01月22日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    ネタバレ

    映画の余韻から冷めやらず、この本を購入しました。山本幡男さんの強くてピュアな生き方が素敵でした。暗記した遺書を仲間が遺族に伝えに行くシーンでは、仲間自身の家族への思いも伝わってきて涙が止まりませんでした。

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    2024年11月03日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    どんなに過酷な状況においても日本への帰国を諦めない主人公と、その様子に影響された周囲の人々の心情が細かくに記されており、これがノンフィクションであることに驚きました。
    主人公が遺書を残すシーンと、この遺書をなんとしてもご遺族のもとへ届けようとする人々のシーンには大変感動しました。

    #感動する

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    2024年08月21日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    アウシュヴィッツを読んでからのこちらの作品を読ませて頂きました。辛い描写が多々ありますが、度は違えど拷問の仕方は何処の国もさほど変わらない。まだドイツ兵よりロシア兵の方が人間味があるような。(アウシュヴィッツが酷すぎる…)辛い人に、生きてれば希望があるとは私は思いませんが、希望を諦めていない人から希望は貰えると感じた一冊でした。

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    2024年06月22日
  • ラーゲリより愛を込めて

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     これが創作ではなく実話であることに驚く。夜と霧でもそうだが、収容所つまり絶望的な環境下でも希望を失わない人間がいる。彼らの精神力はどこから来ているのか気になる。私も希望を失わない人でありたい。

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    2024年06月19日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    「遺書」の文面を読んだ時、涙が止まりませんでした。

    戦争という名の下にどれだけの犠牲があったのか…。

    強制労働、粗食、収容所内にスパイがいるかもしれない、気が休まる事はなかっただろう。

    アムール句会のみんなの俳句が、ときに切なかったです。

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    2024年05月18日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    これが事実に基づいている出来事とは信じたくない
    ソ連の非道さが伝わる
    きな臭い現代においても何をしてくるかわかったもんじゃない国家は数多くあるし、日本の周りでも油断できない
    それなのに、平和ボケの日本は果たして大丈夫なのか不安は募るばかりだ

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    2024年05月08日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    シベリア抑留の方々が大変な苦労をされたことは知っていたが、理不尽さは遥かに想像を超えていた。捕虜になってしまうと、どこの国でもこうなるのか?
    そんな状況下でも希望を持ち続ける山本氏らを支えていたのは句会や勉強会。自分がもし同じ状況でも、こんなに知性と感性、知識欲を持ち続けることができるだろうか?

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    2024年05月04日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    過去一の感動をありがとう
    謙虚で誠実なお、心の底から感じられる信念や闘志を抱き、人生の全てを楽しむ山本に感銘を受けた。彼を機に変化した周りの人々、どんな環境でも人間らしさを捨てなかった彼ら全員あっぱれ。モジミやマサトの努力の甲斐で、顕一ら子供たちに価値観を受け継ぐあたりも、素晴らしい。

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    2024年04月12日
  • ラーゲリより愛を込めて

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    幸福とはなんだろう。
    不幸とはなんだろう。

    他者が他者の幸不幸を評するのもおこがましいとは思うが、その人の人生がどちらであるか、と見る時、その人生の締めくくり方を見て、この人は幸せなだったろうな、可哀想な人だったな、と思うことがある。

    けれど、その人生の途中を見れば、その通りとも限らない。

    何よりその人自身がどう感じているか。

    幸不幸は他者が測るものではない。

    それを踏まえて『山本さん』を思えば、どうだろう?

    どう捉えても不幸としか見えないが、本人はそう感じていただろうか?

    人は辛い時、苦しい時、自分のその闇の部分しか見えなくなる。
    どうしたって周りを見る余裕などなくなる。

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    2024年04月08日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    シベリア抑留の実話です。
    想像を越えた10年を超える抑留生活の苛酷な様子を知り、言葉にならない衝撃と悲しみと苦しさでいっぱいです。
    ソ連の強制収容所の厳しさは耐えられないほど辛いけれど、何よりも密告する同胞たちがいることに心が痛みました。

    そんな身も心も痛めつけられてしまう地獄のような収容所の中ででも、シベリアの青い空を美しいと感じる心を持ち続け、俳句をよみ、文章を綴り、仲間を励まし続けて日本に帰ることを決してあきらめなかった山本幡男さん。

    「ぼくはね、自殺なんて考えたことありませんよ。こんな楽しい世の中なのになんで自分から死ななきゃならんのですか。生きておれば、かならず楽しいことがたくさ

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    2024年03月24日