小川和久のレビュー一覧
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集団的自衛権を賛成の立場で書かれていてQ&A方式で理解し易いように書かれている本。そして賛成反対の前のマスコミの在り方に関して問題提起している本。日本人は問題の内容を把握せず賛成か反対でしか考えられないらしい(原因はマスコミの報道の仕方に問題有り)。自衛隊の現状、もし個別的自衛権だけで日本を守る場合は今の軍事費の5倍は必要など、なぜ集団的自衛権が必要なのかが書かれています。賛成反対を考える前に日本の防衛力をまず知ることが重要であることに気が付ける本でした。最後に集団的自衛権の議論された歴史が記載されているがろくに議論されておらずのらりくらりと今に至ります。今後野党の力で集団的自衛権が廃
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軍事力を手なずける、コントロールすることが、いかに重要か。世界に軍事的脅威が存在する中で、当面、軍事に頼らず、平和を維持することはできないからだ。その半面、軍事を持ちすぎることは、自らが脅威となってしまう危険性ももつ。
平和、安全保障に関して、情緒、感情を排除してはならないと思うが、平和を維持するための手段を的確に論じるためには、正確な軍事に関する知識が必須である。
その意味で、小川和久さんの著作はどれも信頼がおける。土井たか子さんが指摘したように氏が論理的だからだ。あらゆるマスコミに手厳しいのも納得。
・自主防衛のコストは年に22,23兆円にもなる。
・周辺諸国の兵力に比べて、自衛隊は -
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筆者はこれからの世界情勢において、どのように日本の安全を守るかを考えている。そのため、単に集団的自衛権に賛成あるいは反対という論調で展開されていない。
日本の安全保障のためには、現在の自衛隊の状況を把握することが肝要だ。
現状の装備では、戦争をすることは不可能である。自衛隊の文字通り、索敵に優れた装備は整っているが攻め込むための兵器や人員は持っていない。
また、米軍に基地を提供しているため軍事的にアメリカとの協力関係にある。日本の安全を守るためには、資金的な面から今後もアメリカと相互に協力するのがベターだという(日本独自で国防するには軍事費がかさむ)。
アメリカとの戦争に巻き込まれるのではない -
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2015.9.28
集団安全保障は、まさに国連の体制で、敵国を含めて、すべての国で安全を管理していこうという考え。
一方、集団的自衛権は、友好国だけで、安全を守ろうという考え。
筆者の考えでは、日本が集団的自衛権を持ち、行使することは自然。
日本国憲法、国連憲章、日米安保条約を読めば、納得。国際的平和、民主主義、自由を守る為には集団的自衛権という抑止力が必要。
条約、憲法、国連憲章でも妥当性有。
また、歯止めも国連憲章に違反しない限り、かつ、安保理軍が派遣される前までと、規定されている。
侵略の為の戦争を放棄したと考えるべきで、自衛の為の戦争は放棄していない。
また、日本はそもそも侵略できる -
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著者は軍事評論家。 ロシアのウクライナ侵攻、台湾中国問題、日米同盟、日本の未来について現時点の状況を考察する。
今年のロシア・ウクライナ戦争をきっかけに、世界中で安全保障やエネルギーに関する問題が提起されるようになった。メディアには、様々な分野の専門家がコメントや意見しているが、戦争の現実を理解していない部分も多い。軍事の正確な知識を持たずに、自分の空想や想像でコメントしている識者もいる。長年軍事評論家として現場経験のある著者が、現実を踏まえて現在の軍事情勢を詳細に分析し、考察したのがこの本。Q&A 形式で様々な疑問、質問に回答する。
自分も昨今のメディアの報道を見ていると、テレビ番 -
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いかに辺野古埋立て案が無謀で無駄で無理で、ハンセン陸上案なるものが効率的で現実的かを語る著者。その案はこれまでに日米の政治家から認められる絶賛されてきたとするが、実現はせず辺野古の埋立ては進み続けている。これをどう評価すればいいのか判断がつかない。
そもそもここで説明するように非の打ち所がないならこの案で合意されるはずで、「それが政治」と言われたら何も意味なくなっちゃう気がするし、無理で無駄な辺野古をやめられない政治にも絶望してしまう。
著者を知らないので何ともいえないけど色んな人を批判して色んな人と疎遠になってるこの人の話ばかり全て信じる気しないような。
軍事のスペシャリストは在日米軍がいか -
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日米同盟がどれほど米国にとって死活的に重要か?
日本にとって、だけでなく米国にとっても死活的に重要であると?
何でか?
日米同盟を解消した場合、米国が太平洋の西側から中東まで、今の影響力を保つことは不可能になってしまう・・・
つまりは世界のリーダーの座から陥落する・・・
世界のリーダーとしての振る舞いができなくなる・・・
在日米軍基地の出撃機能、ロジスティクス機能、インテリジェンス機能がなければ・・・
地球の半分の範囲に及ぶ軍事力を支える能力の80%を喪失してしまう、と著者は言う・・・
在日米軍基地は、それほどの価値を持っているんですね・・・
上記の行動範囲で米軍を支えることができるのは日本 -
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筆者の、日本は既に集団的自衛権を行使してきたという主張などは?だが、集団的自衛権についての各論点についてQ&A方式で示されていて概ねわかりやすい。
筆者の、日本はすでに集団的自衛権を行使してきたという主張についてだが、国連憲章やICJ判決などで示された要件を満たしていない以上、そう主張する事は、日本が国際法違反をしている疑いがある事になると思うのだが。たとえば、集団的自衛権に基づいて武力行使をしているとするなら、国連への報告義務があるはずではなかったか。さらに、米国と日本の関係は、ニカラグア事件判決で示された要件を満たしているかといえば、そうは言えないのでは?あとは、何を武力行使と捉えるかと