斉須政雄のレビュー一覧
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毎日やっている習慣を、他人はその人の人格として認めてくれる
静かなるものは健やかにゆく。健やかなるものは遠くまでゆく。
やれたかもしれないこととやり抜いたことの間には大河が流れている
怒ったらいけない。何かの間違いだよ。それか、よほど困ったことが起きたんだ
中途半端な孤独がいちばん始末が悪い。という言葉は、ほんとうだと思います。完全に誰にも相手にされない時には、相手にしてもらいたいとか、せめて目の前にある花を大切にしてあげたいとか、そう考えられるものでしょう?
愛しているものがあったら自由にしてあげなさい。もし帰ってくればあなたのもの。帰ってこなければはじめからあなたのものではなかっ -
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フランス料理の名店の料理長による本。
佐久間宣行さんが紹介していたので自分も読んでみました。
とにかく厳しい料理の世界。70年代に単身フランスに渡った筆者のフランスでの苦労話に勇気を貰えた。日本人である事への差別や言語の壁など、困難にぶつかりながらも成長していく筆者に感情移入してしまう。
屋根裏部屋に住んでいた頃の経験から、住む部屋は多少無理してでもいいところにしていたエピソードは自分も似たような経験をした事があるので共感できた。
例え自分がボロボロの家で良いと思っていても、他人からは「それがあなたの生き方なんだな」
と思われるという。
大変納得し、背筋が伸びた。
20年ほど前の本だが、全然 -
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ごちそうを作る人の美味しい本だと思って読み始めました。
違いました。
生き様の本。
そして、人種差別されることを経験した方の回顧録でした。
差別する国に行かなければわからない感覚…
想像するしかないですが、すばらしいレシピと、そして差別する国の中にいながら差別しない人たちとの交流エピソードが、差別する世界の寒々しさを、むしろ際立たせていました。
吉野朔実先生の読書案内本で知りました。
コート・ドールでの食事は叶いそうにないですが、斉須シェフのような方がいるかも!といろんなレストランに行ってみようと思います。
1992.2.10初版
2013.10.10第7版
2021.3に古書店で購入 -
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ネタバレ10年以上前に『ほぼ日』でその一部が連載されていた、
オーナーシェフである斉須政雄さんの仕事論の本です。
職人さんのイメージによくあるような、
「不器用さ」というものも、斉須さんには感じました。
しかし、そういった不器用な生来の性分の範囲内にとどまり続ける人ではなくて、
消費者の身になって考える「商人」と、
生産者の側になって考える「職人」とのふたつの違う立場を
往復しながら仕事をされているという器用さも身につけられている。
そして、そこに至った経緯というか、そうなった経験というかが、
フランスに修行に出た時代を中心とした回想録によって明らかになる。
激しやすいところのある著者がなんとか適 -
Posted by ブクログ
本書は佐久間宣行氏が「メンタル回復本」として紹介されていた。20年ほどずっと読んでいて、熱い気持ちを取り戻したい時にいつも読み返すそうだ。どの部分が佐久間氏の胸に響くのか想像しながら楽しく読めた。
以下、本書より抜粋。
「『テリーヌは何度で何分でしょう?』そういう小賢しい基礎知識を掘り回す人を見るとちょっとむっとしてしまいます。そんなことないよ、試してみなければわからないじゃないか。結果が良ければそれが最高のテリーヌの作り方なんだ。最高の旨味を出してあげることが素材に対して1番丁寧で敬意を払うことになる。テリーヌのジューシーのおいしさを、僕なりに出そうと思っているのです。」
「その時々の素