向井康介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今月いちばん印象に残ってるのは大阪芸大の本ですね。我が母校の本です。ずっと読みたいなと思ってたのですが、やっと買って読んだんです。
社会人になってから、何人か大阪芸大卒の人に会ったことがありますが「よくぞ貴方も今まで生き抜かれた!」と握手を求めたくなるような、そんな大学。その絶妙な塩梅が言語化されています。国公立卒には分かるまいこの感覚。
東京芸術大学に名称が似てることから、大阪芸術大学もたまに立派な大学だと思われるのですが、月とスッポン、カレーとウンコと在学中から言われてました。(もちろんウンコ側)
本文でも、世界に羽ばたく芸術家も犯罪者も一緒に学ぶ敷居の低い学校って書いてあったけどま -
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Posted by ブクログ
「大阪芸術大学(大阪芸大)とは何か」を解き明かすということをテーマとした本であり、古田新太氏など各界で活躍する大阪芸大卒業生(中退含む)へのインタビュー部分もあるが、脚本家である著者の自主映画制作に明け暮れた大学4年間の回想記がメイン。
ちょっとした縁で大阪芸大について理解を深めたいと思って読んでみたが、何かを作り上げるという芸大生の青春を追体験できて、非常に読後感がよかった。
「大阪」と冠しつつ、畑や古墳に囲まれた「辺境の地」にある大阪芸大は、東京にある芸大などとは違った独特のカルチャーが育まれ、大学の教育のおかげかどうかは別にして、数々の逸材を生み出してきたということがよくわかった。また、 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ猫が繋いでくれた二人の関係と別れ。
脚本家の早川と映画監督の蓮子。
二人の生活に新たに加わったのは茶トラのソンだった。
蓮子とソンの穏やかな生活に安堵すると同時に湧き上がる不安を抱えて、蓮子との関係から遠ざかっていく早川。
久しぶりに蓮子から連絡を受け、再会した早川が見たのは、
腎不全で余命わずかのソンと、それを一緒に看取ろうと提案してくれた蓮子と再婚相手の宮田の姿だった。
二人の関係が静かに終わっていったあの頃の記憶と、
日々弱っていくソン。
人間だからとか動物だからとかじゃなくて、
ひとつの命あるものとして、その死をどう受け止めていくか。
不器用な二人。猫の存在に救われてる。