一二三スイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
終わりの世界で、素晴らしき日々をすごしたコウとチィの物語、完結。
物語を読む上で、最後の一文が非常に重要なことは言うまでもありません。
それまでどんなに盛り上げていて素敵な結末を迎えたとしても、最後の一文が蛇足となり途端に冷めてしまう作品もある。
逆に、それまでは可も無く不可も無くな内容であっても、最後の一文だけは非常に印象に残るという作品もある。
そうした中、この「世界の終わり、素晴らしき日々より」はどうだったか。
個人的には、これ以上ない、これしかない、ベストな最後の一文でした。
気づこうとすれば気づけたはずなんだよね、この一文がくるって。
伏線はずーっとあったし、タイトルやストーリー、それまでの流れを考えればほんとこの一文しかない。
実際注意深く読んでいた人はこの展開は読めたでしょう。
それでも読むことに集中してしまいそこまで頭が回らなかった私にとっては、不意打ちのように現れたこの一文。
やられたね。
この一文を読めただけでも、この作品を読んできてよかったとさえいえる。
もちろん、完結巻となるこの3巻にはそこに至るまでも見所たくさん。
あの人が消えたときは衝撃だったし、残された人を思うといたたまれなくなった。
「今夜は月が綺麗ですね」にはとても心が温まったし、二人には幸せになってほしい。
初めての口付けも、その時の気持ちを考えたらもうすごくやるせない。
エピローグも、そこの伏線を回収するのかと思わず笑ってしまった。
色々と謎は残っているけど、そこまで語るのは無粋というもの。
作者としては過不足無く書きたいことをかけたのでしょう。
世界の終わり、素晴らしき日々より。
素敵な作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル通り終末後の世界モノで,(二人)旅モノ。
序盤は漫画『少女終末旅行』を想起させるような雰囲気(どちらが先か,という話は措く)。
過剰に感じない程度に豊かな表現もあってすっと進んでいく。
期待を裏切らず,旅モノのエッセンスである「旅の終わり(定住)」,二人旅のエッセンスである「別れ(目的の分かれ道)」が一番の山場となる。
約束された結末だが,丁寧な演出と描写でそれなりの満足感がある。
星を-1したのは,旅情のワクワク感も,ドンパチのハラハラ感も,出会いと別れのドキドキ感も,どれもそれなりにあるのだけど,それなりに留まっている点。
そのバランス感が売りだとしたら,そこは好みの問題ということで。 -
Posted by ブクログ
評価:☆4
コウとチィ、旅する二人の女の子の物語、終幕。
華とシャンのハッピーエンドも微笑ましかった。
嘘を教えて告白させるコウまじ策士w
基地に突撃、好きな男の子の救助・・・ロマンティックですよねぇ。芯の座った目を見せるチィが成長を感じられてよかった。
ただ最後まで人が消えるという現象に説明がされなかったのが不満かな。
何故消えるのかが分かってないから、突如消えられても感情移入しにくいわけですよ。
終末系の物語なわけなんだから、その根本の人が消えた理由とかは明らかにすべきだったように思います。
まぁ世界の終末とか気にせずに、二人の女の子が旅する物語として見ればそこそこ良かったのかな。
謎はあったけど綺麗に締めてくれたのは好印象。
しかし3巻はやっぱり短いなw -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価:☆4
敵対する近隣国『高国』との開戦直後、突如として人類のほとんどが消えた''終わってしまった世界''。その片隅で出会ったチイとコウ。2人の少女は古いトラックに乗って旅に出た――。
まずビックリしたのは、表紙や口絵から連想される爽やかな感じが全然無いということですね。
戦争に関する重たい題材を取り扱ったり、残酷な描写があったりするので面食らいました。
メインの登場人物は二人の女の子なんですが、そのうちの一人は普通に銃ぶっぱなすし人を殺すことに躊躇いがありませんw
と言ってもこのギャップは良い方向に作用していたと思います。自分は引き込まれました。
敵味方で視点が変わる戦闘描写はなかなかスリルがあって読み応えあった。
旅を続けたいと思っていたのは、コウだけじゃなかった。
チイのスケッチブックに書かれた文字、そして最後のチイの言葉にはグッとくるものがある。
コウもチイもチイの父さんも複雑な感情を抱いていたけど、どれも分かるんだよね・・・。
ただ根本的な問題として、いきなり人々が消えた理由が全く触れられてないこと(これはわざとだろうけど)、そして世界が終わったみたいに書いてた割には普通に無人のコンビニから食料とかとってきてたりしてて世界観がハッキリしてないようには感じたかな。 -
Posted by ブクログ
廃退した世界を旅する女の子二人の物語の第2巻。
今回は二人がとあるコミュニティに腰を落ち着け、そこで出会った少年少女たちと関わる話。
思春期の複数の男女が一緒に過ごすとなると、欠かせないのが恋愛ごと。
ふらりとやってきたコウとチィに対し、それぞれ恋心を抱く翔と空。
そしてそんな翔に対し平静でいられない幼馴染の実花。
いやぁ若いっていいね!
キャンプに行ったり花火したりお祭り行ったりコイバナしたり・・・
ビバ青春。
というわけで、今回は終始青春しており前回の様な旅の話やきな臭い話はほとんど見られません。
個人的には前巻の後半、シリアスで二人の感情が揺さぶられている展開をすごく評価していて、今回もそういうのを期待していたんだけど、いい意味で期待を裏切られた。
しかし、前巻から一貫して変わらないのはコウとチィの絆。
コウが秘密を打ち明け、チィがそれを自分なりに受け止めるシーンはイラストと相まってほんとジーンときました。
淡々としていながらどこかコミカルな書き回しぶりは健在、新たな伏線も張られてますます続きが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
人がどんどん消えていった世界を旅する二人の女の子の話。
人が消えて行ってしまう理由だとかは不明です。
隣国との戦争が云々……という歴史設定も、物語の展開に必要最小限の部分だけが語られていて、詳しいことは分かりません。
人のいなくなった世界を、二人の女の子が特に目的地もなく旅を続ける……みたいなのを予想していたら全然違った。
終わってしまったはずの世界で、終われない人たちが苦しんだり戦ったりあがいたりする姿を描いた話だったと思います。
一方で、ゆっくりと崩壊していく舞台の、なのにどこか牧歌的な優しい空気も感じ取れたり。
続刊出るのかなー。語られていないエピソードはあるから、書けないこともないはずだけど。ただ出すなら10巻くらいは続ける覚悟でやってほしい。それが出来ないなら単巻で綺麗に終わらせておいた方がいいかなと思う。 -
Posted by ブクログ
たまたまこの小説を手にした結果、メディアワークス文庫という括りでは2作連続で病気と闘う女の子のストーリーを辿ってしまった。そろそろ明るいのください。
シンプルで簡潔なんだけれども不思議と読みづらい文体が自分にはちょっと合わなかった。あと、自由な文章表現って言葉じゃフォローできない誤字が3つも4つも目についたのはさすがにな……。
幼馴染みの男女が過ごした年月は本当ならもっとずっと濃密で、たった一冊に無理矢理収めてしまうのは勿体ないと思った。少なくともこのテーマに限って言えば、三、四冊くらいで一つの作品にしてあげた方がより良いものになっただろうなと感じた。そのくらい、茉莉ちゃんは中身の詰まった魅力的な女の子だったから。
読み終わった後に夜空を見上げたくなる、そんな一冊。自分もやってみたけど曇ってた。 -
Posted by ブクログ
前半はただ人のいなくなった街をひたすら旅するだけでだらだらとしており退屈であり、つまらないなあと思っていたが、後半になりチィとコウの話になるにしたがって面白くなってきた。
前半はどうにもその辺をほっつき歩いている女の子二人組を遠巻きに眺めているだけのような気がして、どうにも退屈である。後半になりようやく読者が二人の近くに寄って行って一緒に旅でもしているような気分にさせてくれた。初めのうちからもう少し突っ込んだ話をしてくれると、もっと面白くなるのではないか。軍曹の話と部下の流れはもっと早めにくっつけておいた方がテンポが良くて楽しめたと思うが、なにぶん軍曹の話は退屈な前半部分であり、読んでいるこちらもダラダラと時間をかけて読んでしまっていたので、次にその部下で出てくる箇所を読むまでに相当時間がかかり、だれてしまった。
一気に読みつくせるような勢いのほしかった1冊である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価:☆3.5
二人の少女の物語、待望の第二巻。
戦争で精神を病んだ楡修司の姿が痛ましい・・・戦争は体験したことないから憶測だけど、相手にも家族がいるなんて思ってたら人殺しなんて出来ないよね。
と前巻同様に終わった世界のブラックな面もあったんですが、この巻では恋愛要素がかなり絡んできましたね。これはちょっと意外だったw
少年少女の感情が揺れ動く様はこの世界における「救い」のようにも感じた。
ただ世界観がボヤけてきているように感じなくもない。
恋愛ものがやりたいなら他の作品でもいいしね。
コウとチィがお互いにお互いのことを誰にも渡したくないと思ってて笑ったwもうお前ら結婚しちゃえよw