ヒラサトのレビュー一覧
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家庭用ロボットのアイリス・レイン・アンヴレラは、ロボット研究で有名なウェンディ・フォウ・アンヴレラ博士のもとで幸せな日々を送っていました。ところが、博士の突然の死によって、彼女の運命は一変します。解体されて美少女の姿から無骨な労働用ロボットの姿に代えられてしまった彼女は、毎日作業現場で過酷な労働に従事させられます。そこには、かつて博士との間にあったような心の交流はなく、ただ人間の命令に従うだけの毎日が待っていました。
そんな作業現場で、アイリスは奇妙な2体のロボットの交流を目にします。彼らは、少女の姿をしたリリス・サンライトと、軍事用ロボットのボルコフ・ガロッシュでした。人間たちの目を欺いて -
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翼を失い飛べなくなったフリージアが再び大空を目指す話。
気の強いフリージアと無愛想なガレットの組み合わせは面白いし、細かく練られた世界観の設定も好き。
確かにむかつくと思った人が尊敬する人だったら、どう接していいか分からなくなる。
ただ、フリージアの飛翔士としての目的や、レースに仕組まれた陰謀など、ストーリーの大事な部分についてあまり触れられていないのが薄っぺらい印象になってしまい残念。
飛翔士の女の子がみんな巨乳なのは分かるが、人間の腕の部分と鳥の翼の部分が同じなのだから、骨格的に彼女たちの腕と翼がどうなっているのだろうか、というのは疑問。
それにしても天才飛翔士として活躍したのち、 -
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翼を持つ人々が住む世界で、事故で翼を失った『飛翔士』の少女フリージアと『義翼』職人ガレットとの努力と信念の物語。
少女は再起を目指して飛翔士達の最高峰の舞台『天覧飛翔会』を目指す。
イラストと文章でこの舞台の世界観がホントにキレイに描かれていて、人と風景がそこに生きているような感覚になる。
文句のつけようがない。
が、どうしても松山剛さん×ヒラサトさんというコンビだとどうしても前作『雨の日のアイリス』と比べてしまって…
もう少しフリージアの過去に触れてほしかったとか、1冊にまとめようとして物語の前半部があっさりしすぎに感じてしまったりとなにかとハードルが上がってしまった気がする。
1巻完結 -
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すごくシンプルな王道作品。
「雨の日のアイリス」で評判だった松山氏の新作ですが、
個人的にはこちらの方が好きですね。
というか「雨の日のアイリス」が周りほど高くないですが。
妻によく空物好きだよねと、言われていて、
その辺も理由の一つかもしれませんが、
どちらかと言うとロマンスがあるってことの方が大きいでしょう。
ロマンスってほど大層な恋愛があるわけじゃないですが、
王道には欠かせないですよね。
ただまあ、前作同様物語の展開重視のためか
ご都合的だったり強引なとこはありますが、
そこそこ名作な感じだと思います。
にしても、フリージアは髪伸びるの早すぎですねww -
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ストーリーはだいたい予想通りの展開。
けど、それはいい意味で。
この展開ならこうなるしかないっていう感じで話はすすんでいきます。
泣かしにかかる展開なので興ざめする人もいるかもしれませんが、受け入れて欲しいな。
さてさてこれはロボットの話なのでどうしてもアイザック・アシモフのロボット三原則を思い出します。
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一 -
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ネタバレ評価:☆3.5
「心に響く機械仕掛けの物語を、あなたに。」
1冊完結もので、ロボットがメインのお話。
と言ってもこの世界でのロボットは感情があって痛覚があって笑ったりもするので人間にしか思えないわけですが。
希望→絶望→希望と話自体は王道そのもので、綺麗に纏まってる。だけどこの作品に関しては王道というよりはありきたりなように感じたかも。
この辺はホントに感覚の問題だから上手くは説明できないんだけど、多分ところどころで疑問があって話やキャラに没入できなかったからそう感じたのかな。
感情は分かるけどロボットに痛覚いるか?とか(脱走のシーンでも激戦になる可能性は十分考えられるんだから先に痛覚 -
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ヒューマノイド?人間に近い、感情を持ったロボットが主人公。
前半は、博士との幸せな生活。
後半は、博士と死別したあとの、悲惨な生活から帰還まで。
前半は、ラノベにありがちな日常系で、特に面白味もなくフツーな感じで途中で読むの止めようかと思いましたが、
博士が死んだあたりから、物語が動き始めて読むのを止められなくなりました。
あとがきで筆者が言っていたことと併せて、書きたかったのは後半の部分だったのかなと勝手に想像。
後半部分、心身ともにずたずたに壊されたアイリスが、労働に従事する緩慢な日々の描写があるのですが、
幸せな生活があった分、酷さが際立って切なくなります。
そんな生活の中で、二人の -
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ネタバレ大好きだったご主人様に先立たれてしまったメイドロボットが更に運命の変転を受けて、思いを伝え合う絆を噛み締める話。
書評で絶賛されていたもので読んでみたのだけど、
往年のアシモフに傾倒した身には、なぜ人造物にそんなことをやらせるのかという掘り下げが足りなく思えて、そのロボットたちの扱いによる悲劇にまるで浸れなかった。
誤作動でなく、意図して作られた故の悲劇であったりすればまた違うのだろうが、高い金をかけて作ったはずの製品に対してああいう扱いはない。
結局、ロボットということでSF的考証をある程度期待してしまったのだけれど、妖精さんを捕まえて精神回路にしたとでもいうような理屈の通らなさに、勝手に